ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

インドネシアへ

2018-01-27 | Weblog
だいたい私は海外旅行が好きではない。英語は話せないし、知らない場所をあっちこっち歩いて疲れるし、食事もたいてい口にあわない。何よりも飛行機が苦手だ。
フランスだけは子供のころから憧れていたので決死の思いで行ったけど、映画や本で知るフランスというものを確認してみたかっただけのような気もする。

去年の台湾の時もそうだったが、連れ合いのビジネスを兼ねた団体旅行に同行出来ると言うことで、こういう機会はもう二度とないかもと、今回も連れて行ってもらうことにしたのだ。台湾より遠いインドネシア、私にとっては一大決心だ。

関空からガルーダインドネシア航空ビジネスクラスでバリに到着。夕景のビーチや砂浜を散策したいと思っていたのに、どこもみせてもらえず招待されている夕食のレストランへ。インドネシア舞踊のおもてなしを受けて王宮料理というのを食べさせてもらった。苦手な香辛料もあったけど、付け足しの辛いソースが美味しくて、これをかけたらどんな料理も食べられる気がした。

夜遅く宿泊のパドマリゾートバリに到着。行く前にガイドブックで調べたらビーチサイドの5つ星ホテルらしい。高層の本館はすべてビーチビューということで期待していたのだけど、泊まるのは別棟のロッジで、ジャングルの迷路のような敷地を踏み分けて案内される。窓を開けるとむせかえるような亜熱帯の緑だけ。
朝はそのジャングルを抜けてレストランへ。素敵なボーイさんたちがにこやかに迎えてくれる。ホテルのスタッフはみんな美男美女。フルーツがとにかくおいしい。好きなフルーツを組み合わせて、その場でジュースにしてくれる。
朝食後、すぐ迎えに来た車に乗って出発。王宮やゴアガジャ、棚田、美術館に案内していだだく。しかし海はどこだ…。なんで海がみえないのよ。

印象に残ったのはウプドという芸術村のアロマ美術館。色鮮やかな絵も沢山あったけど、私が好きだったのは無彩色の絵。黒1色なのに複雑なグラデーションで細かく描かれているものが多かった。美術館は広くて、玄関広間では子供たちが踊りの練習をしていた。バリ伝統の踊りはすべて無料で教えてもらえるらしい。大人が中子供を教えて、中子供が小さい子たちを教えている。
バリに魅せられて住み着いている日本人画家も多いという。長くバリで長く活躍されている日本人の画家の方とお会いした(お名前を忘れてしまった、スミマセン)。芸術村ということで、ウプドで絵を買っていく旅行者も多い。物価も安いし絵を描いて生計を立てることも日本より容易に出来るのかもしれない。
ウプド市場では土産物屋がひしめいているが、雨季の今は比較的人も少ない。もっと長く滞在したかったバリ島。でも、スケジュールを決めるのは私じゃない。

バリ島をあとに、ジャワ島のジョグジャカルタに移動。
ジョグジャカルタでは宿泊するハイアットリージェンシーのトイレが夜中に詰まった。
フロントに電話すると、よくあることのように対応されて、日本でも昔から使われているスッポンと空気を入れて詰まりを治す原始的なやつを持って係りの人がやってきて5分ほどで修理してグッドナイトとにこやかに去っていく。トイレットペーパーしか使ってないのになんでトイレが詰まるのよ。ここ、5つ星ホテルでしょうが!

ここでは式典だの贈呈式だのがあり、沢山の子供たちと触れ合う時間があった。
雨季特有のもすごいスコールも経験。
連れ合い、運転手さん、現地の人2人、私と計5人での車移動だったけど、私以外は全員すごい風邪をひいていて、咳をしている。みんなマスクはしてくれているけど、狭い車のなかで風邪をうつされるかもと不安だった。なんで亜熱帯で風邪がはやっているのよ!

帰りはジョグジャから関空への直行便はないのでまたバリのテンバザール空港に戻る。ジョグジャの空港は小さいので、テンバザールの空港でお土産を買って帰ろうと思っていた。でもジョグジャからの飛行機が遅れに遅れて、乗り換えの時間が少ししかなくなり、テンバザール空港ではお土産どころか空港内を走らされて息も絶え絶えに飛行機を乗り換える。機内泊で7時間後に関空に無事到着。

写真はジョグジャカルタのプランバナンというところ。世界遺産の一つで世界一古く大きなヒンズー教の寺院だそうだ。敷地内には写真のような建物がいくつも建っていて、どの寺院にも凝ったレリーフが施され、物語があり、圧倒されるように美しかった。


というわけで、不満もありのインドネシア旅行。でも色々経験で来て、結果的には連れて行ってもらえてよかったです。
飛行機から見えたバリ島は、真っ青な海と緑に染まるまさに地上の楽園。ヤシの木より高い建物はないそう。連泊して夕景や海を見てゆっくりできたらもっと素敵だっただろうな。