ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

朗読って、難しい

2019-03-04 | Weblog
幼稚園の時はお遊戯会や学芸会が大好きで、一番前に出て歌ったり踊ったりお芝居したりしていた。
それなのに小学校に行き出してから人前に出るのが苦手になった。
大人になってもずっとそういう状態で、戯曲を書くようになってからも、自分が舞台に立とうなんて思いもしなかった。もくもくと書いて、書きながら脳内劇場で一人で上演することが楽しかった。
なのに、いつの頃からか自分の作品を自分で読むということをしている。
こういうの苦手なんだよなあ、めんどうだなんだよなあ、もうこれで終わりにしたいよなあと思いながら、なんだかんだと続いている。

一緒にやってくれる人がいるせい、じゃない、おかげだ。
星みずくの公演でも、その時々で協力してくれる相棒がいたし、今回の公演でも、ゆうこちゃんとえびちゃんが一緒になってやってくれて引っ張ってくれている。

それにプラスして朗読者として参加してくれている肉戸さん、あやこさん、かばさん。
私も入れて6人の読み手は、過去に芝居や朗読の大なり小なりの経験は一応あるけれど、作品をどういう気持ちでどういう風に読んだらいいか、不安や疑問も多いと思う。
作家として答えられるところは答えるけれど、そこが解消したからと言って、では読めるのかというと、そうでもないだろう。
つたえたい気持ちはある。つたえたいポイントもわかった。自分なりに物語も理解した。
でも聞く人にそれがつたわるかというと、どうだろう。ひとりよがりになってはいないだろうか。思いだけでは物語はつたわらない。つたえる技量も必要なのだ。

そこで朗読のプロ、飛鳥井かゞりさんに指導を乞うためえびちゃんとゆうこちゃんはPアクトへ。
真剣なゆうこちゃん(左)と真剣なえびちゃん。



もちろん一回の指導だけですべてがわかるものではないけれど、自分たちの出来てないところはなんとなく理解できたと思う。
飛鳥井さんは、「セピアの世界をセピアの声で表現してもつたわらない。文字ではなく景色をみせることが大切」とおっしゃっていた。
感傷的な世界を感傷的な声で表現してもつたわらない。
聞く人に物語の景色をちゃんと観てもらうためのちゃんとした朗読。言葉の正確なアクセント。おなかからの声の出し方。表情。所作。もう注意点はいっぱい。

朗読作品は、書かれたものに、読み手の思いや技量と、聞き手の想像力や理解が重なって完成する。
今回、それを手助けしてくれるのが、月心庵の雰囲気やみーちゃんのアコーディオンの生演奏。

お客様に楽しんでもらえる朗読会にしたいなと思う。
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