ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

チョルノブイリの火

2012-06-17 | Weblog
「チョルノブイリ原発が爆発炎上して、膨大な放射能が地球上に飛び出した事故は、1986年4月のことで、この事故のために、ウクライナの大地はいまだに放射能に汚染されたままになっている。…この本のもとになったものは、ソ連崩壊の後の1998年に、独立ウクライナでウクライナ語によって書かれた。…事故処理作業に当たった消防士、医師などの証言を中心に、旧ソ連で長く秘密にされ、日本ではほとんど報道されていない原発内のその後の重大事故や処理作業についての数々の証言などで構成されていて、チェルノブイリ原発事故を記述した本の中でももっとも詳細かつ衝撃的な内容を持つものであろう。…キエフにある原本の出版社と連絡がとれず、あえて私家版としての出版で、公表に踏み切ることとした…」(「チョルノブイリの火」翻訳者あとがきより)。

「チョルノブイリの火」は、日本で初めて東海村に原子力発電所が出来てからずっと反対運動に携わってきた河田いこひさんが、ウクライナ語で書かれた原本を、ウクライナ語を習得することからはじめて何年もかかって翻訳し、2011年1月30日に私家版として出版された本だ。
翻訳者である河田さんからこの本が送られてきたのが去年の2月半ばのこと。
私は久しぶりにチョルノブイリという言葉を目にして、「わあ、河田さんのライフワーク、やっと形になったんだ!」とうれしく思ったものの、600ページにも及ぶこの本を読みあぐねていた。そして一ヶ月も経たないうちに、あの福島の原発事故が起こったのだ。

ヘタレの私がやっと読み終えたこの本の持つ意味はとても重い。

チョルノブイリは遠いことだったとしても、日本の人たちの多くは、あの福島の事故で、原子力というものを今まで以上に考えるようになったはずだ。
エネルギー消費は拡大させたい、しかし地球温暖化は食い止めたい。そういう虫のいい考えで原子力発電を推進しようとしていた動きを、疑問に持つ人が増えたはずだ。
核の使用は、兵器であれ発電であれ、地球全体の問題であるということを、多くの人が知ったはずだ。

「結局何も変わらなかった」では、事故で犠牲になった人たちは報われない。






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悩む日々

2012-06-17 | Weblog
パソコンの調子が悪い。
反応は鈍いし、変換は気まぐれ。
この間修理したばかりなのに、やっぱりもう寿命なのだろうか。
買い換えて、まだ5,6年しか経ってないのに。
LaVieという名前のくせに、こいつはなんて短い人生だろう。

買い換えは、お金もかかるけど、ホントにめんどうなのだ。

こいつの時は、ジョーシンからお兄さんがやってきて、長い時間かけて全部セットしてくれた。横にいてずっと見ていたけど、何をしているのか全然わからなかった。
何冊も説明書のようなものも置いていってくれたけど、それも一度も見ていない。

こんなふうに調子が悪くなって、修理してもらってもやっぱり治らなくて、ローマ字変換も漢字変換むちゃくちゃになってしまっているこいつを見てたら、なんだか哀れになってくる。
私がこいつを愛してないから、こいつも私の言うことを聞かないのだ。
愛してないくせに、メールだ、ブログだ、調べものだ、通販だ、Facebookだと、酷使してる。

ペットだったら、病気になって、もう治る見込みがないと言われても見捨てないだろう。最後までそばに置いて面倒みるだろう。
調子が悪くなったからって、すぐ買い換えるのはどうだろうか。
画面が変わるのに5分ぐらいかかっても、平仮名がローマ字に変わってしまうたびに一度画面を閉じなくてはならなくても、怒らずに、もう少し大きな心で対応してあげないといけないのではないだろうか。

悩む日々です。









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表現は、いろいろあってみんないい

2012-06-04 | Weblog
って、なんだか金子みずずの詩のタイトルのようだけど、土日、3つステージを観てきて、思ったことだ。

土曜日はアトリエ劇研で劇団足軽公演「試練ジャー」。去年「モクレンの探偵」を上演した時に舞台監督をしてくれた酒井くんが演出・出演している。
正義の味方・試練ジャー。私は客入れの音楽からすでにワクワク。酒井くんが何日も徹夜して作ったという衣装。どんな衣装かしら。お、意外とかっこいい。シュワッチ(とは言わなかったけど)と出てきて、舞台を駆け巡るのを、ほほゆるみっぱなしで観ておりました。これって、韓流イケメンファンのおばさんと一緒かも(苦笑)。でも、初めてだという演出もちゃんとまとまっていました。ひたむきで真っ直ぐな酒井くん、いろいろ他からも誘われている様子。でも、星みずく、見捨てないでね。

日曜日は大阪と京都を掛け持ち。
大阪は阿波座にオープンしたばかりの府立江之子島文化創造センターで行われたダンスユニット・セレノグラフィカの新作プレビュー公演。そこに「モクレンの探偵」に出演してくれたダンサーの鈴木みかこちゃんが出演している。
初めてガッツリ観るみーちゃんのコンテンポラリーなソロダンス。みーちゃんのダンスは、パワフルでしなやか。包容力があり品もある。機会があれば、私の言葉と彼女の身体をコラポさせて表現することもやってみたいなと、強く思ったのでした。
江之子島の会場はとてもきれい。その会場のカフェ~スタジオ~テラスと場所を移しながらのダンスはとても楽しかったです。

そして京都は出町柳Pアクトで上演された飛鳥井かヾりさんの二人芝居。芝居のような、朗読のような、掛け合い漫才のような、禅問答のような。
作家である女と、俳優である女が、それぞれのプロフィールをセリフにのせて語りあう。物語の間間に、素のそれぞれがみえて、半ば架空半ば現実の、作品構成も面白いなと思いました。

3作品を観て思ったのが、「表現は、いろいろあってみんないい」。
安くて美味しいハンバーグ定食を食べたあとで、洒落たバーでカクテルを飲み、締めに老舗料亭で軽く作ってくれた鯛茶づけを頂いたような、満足感。

写真は、江之子島文化芸術創造センターのカフェ。このカフェでコーヒーを頂いている時に、突然みーちゃんのパフォーマンスが始まって、「あれ、もう始まったの?」とつぶやいたつもりの私の声が、みーちゃんに届いてしまったのでした。
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