かなり前に深夜のテレビで見て、偶然ビデオに録っていた。「追想のオリアナ」という映画だ。ベネズエラの女性監督の作品で、カンヌ映画祭で何かの賞を取っている。
映画は、叔母が亡くなり、その家を譲り受けることになった姪が、何十年かぶりでそこを訪れるところから始まる。姪は子供の頃、その叔母の家で暮らしたことがある。家を売るつもりで訪れた姪は、子供の頃感じていた違和感をあらためて思い出す。一生をその家から一歩も出ずに暮らした叔母。長い間閉ざされたままの家。ほこりは雪のように記憶を覆い隠している。開かない扉。古いトランクのなかの古い写真。写真のなかの少女の頃の叔母と、その叔母によりそう褐色の少年。そこから見えてくる二人の関係。叔母が死んでも守りたかった秘密。叔母の秘密を知り、結局、姪はその家を売るのをやめる…。
ビデオの映像状態はよくないのだけど、この映画は好きでもう何度も見ている。とても美しいシーンがたくさんある。なかに好きな台詞がある。
「立ち去る時間を止めて、心から望めば、それは見えてくる。目を閉じて、目を開ける。ほら、あなたはそこにいる」
見えないものが見える、ないものがあると思える瞬間がある。切なく思い続けているといつかそれが現実になる。せめて作品のなかに、そういう瞬間を書きとめたいと、私はいつも思う。
「ポプコーンの降る街」を、10月に、富山大学の劇団ふだいが上演してくれるという。そのHPをのぞいてみた。チラシに、台詞の一部が書かれている。「ここにいる僕は 僕の思いだ。君の中で 生きていたいと願いつづけた 僕の思いだ」
あ、これって、私が書いている時に、一番好きだった台詞だ。
劇団ふだいさん、公演、がんばってくださいね!
映画は、叔母が亡くなり、その家を譲り受けることになった姪が、何十年かぶりでそこを訪れるところから始まる。姪は子供の頃、その叔母の家で暮らしたことがある。家を売るつもりで訪れた姪は、子供の頃感じていた違和感をあらためて思い出す。一生をその家から一歩も出ずに暮らした叔母。長い間閉ざされたままの家。ほこりは雪のように記憶を覆い隠している。開かない扉。古いトランクのなかの古い写真。写真のなかの少女の頃の叔母と、その叔母によりそう褐色の少年。そこから見えてくる二人の関係。叔母が死んでも守りたかった秘密。叔母の秘密を知り、結局、姪はその家を売るのをやめる…。
ビデオの映像状態はよくないのだけど、この映画は好きでもう何度も見ている。とても美しいシーンがたくさんある。なかに好きな台詞がある。
「立ち去る時間を止めて、心から望めば、それは見えてくる。目を閉じて、目を開ける。ほら、あなたはそこにいる」
見えないものが見える、ないものがあると思える瞬間がある。切なく思い続けているといつかそれが現実になる。せめて作品のなかに、そういう瞬間を書きとめたいと、私はいつも思う。
「ポプコーンの降る街」を、10月に、富山大学の劇団ふだいが上演してくれるという。そのHPをのぞいてみた。チラシに、台詞の一部が書かれている。「ここにいる僕は 僕の思いだ。君の中で 生きていたいと願いつづけた 僕の思いだ」
あ、これって、私が書いている時に、一番好きだった台詞だ。
劇団ふだいさん、公演、がんばってくださいね!