La douce vie

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映画「誘う女」

2017-08-23 | cinema/観劇/舞台
誘う女

ある時、お天気キャスターのスーザンが夫殺しの容疑をかけられる。

謎解きサスペンスではない。

スーザンや夫の家族、スーザンの職場の人々などのインタビューを通しながら、経緯が明らかになっていく。

街で繁盛しているレストランを家族で経営しているラリー。彼はスーザンに一目惚れをして結婚する。
スーザンは結婚後もメディアでの仕事を夢見ている。
地元のCATV局に勘違いと強引さで無理矢理仕事口を見つける。

夫はスーザンに仕事を辞めないかと話すと、取材と称して(?)、高校生達を籠絡させて、夫殺害に協力させる。
夫殺しをしなくてはならないほど、ひどい夫というわけでもなく、第三者の目から見れば、出世や成功のチャンスも近くにあるわけではない。

そんなに夫が邪魔なら、何故、結婚したのだろう?いや、夫と結婚したことで、彼女の勘違いが始まったのかもしれない。おそらく、街で人気がある男に惚れられ、プロポーズされたことで、彼女はすっかり自分に自信を持ち、自己評価を上げてしまったのでは?そう思うと、愚かぶりに納得がいく。
そう、カメラは徹底的に「この女はバカだ」という冷たい視線で彼女を映している。

最近の映画だったら、もっと、たくさんの犠牲が出たり、もっと策略が練られていたり、スーザンがもっと出世していたりするのかもしれないけれど、これくらいの方が非常に現実的だな、と思う。

観た後で調べたら、事実を題材にした映画とのこと。監督はガス・ヴァン・サント、ニコール・キットマン、マット・ディロンの共演だけでなく、若き日のホアンキン・フェニックス、ケーシー・アフレックを起用。


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