梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

金の卵を産む鵞鳥を殺す愚か者達

2012-06-20 17:33:52 | 雑記
昨日の東京新聞発言蘭に「エコカー補助金は不公平だ」と言う発言が出ていた、全く同感だ、
此れに類する物は去年のテレビやクーラーに付いた補助金、住宅所得に関する補助金と結構あるが全て有る程度の生活に余裕がある人間しか恩恵に預かれない、
その補助金は全て税金から出ているのだ、投書した方の様に「新車などとても買えない、10万kmを越えた車を大事に乗って維持するのが精一杯だ」と言う人も多く居るが税金は同じ様に取られる、
政府の言い方は「此れは経済の活性化に効果がある」と言う物だがエコ減税で潤うのはメーカーだけだろう、恒久的な経済策ではないのだから仕方ないが此れで生産が上がったと言っても雇用は全く増えていない、このような言わば瞬間風速を計るような景気浮揚策では補助金が無くなると同時に落ち込む事が解っている訳だから当然臨時雇用のみが増加し結局雇い止めや短期雇用になる。その分増えた利益はそのまま企業のストックに廻るだけで決して景気の浮揚にはならない、
消費税率を上げれば消費は下がる、上げた率ほど税収は増えない事は3%から5%になった時のデータでも解るだろう、税金は金の動きに掛けるなら経済の動きを活発化しなければ幾ら率を上げても其れは効果が出ない、しかし今大半の民は国の内外を問わず活発な消費生活を営むだけの体力は無い、昔田中角栄氏が「日本列島改造論」と言う政策を打上げて公共投資で経済の活発化を目論んだ、この効果だけではないだろうがその前後から日本は未曾有の好景気に沸いた、
しかしこの箱物行政と言われる投融資は結局政治と企業の癒着を生み、この関係は更に企業の優遇税制に過重が傾いた結果個人の資産はどんどん企業に流れてしまった、
現在の資産バランスは10%の企業と個人が90%の資産を保有していると言っても良い位になっている、国民の消費は経済の果実であり一般国民社会は言わばその田畑である、
しかし今の国の政策はこの田畑に肥料を与える事も手を入れることもしない、収穫した果実だけを見ていて育成する田畑や耕作する者達が食べるだけの手当てすらしていない、
やがて畑は荒れ収穫は覚束なくなる、その兆候は此処10年来顕著になっている、生活が厳しく金の為に高校を断念する若者、30代、40代でホームレスになる、生活保護しか生きられない、結婚をしたくとも生計を維持出来ない、此れでは少子化になるのも当然である、
一方でその10%程度の資産を持った連中は政治を操作し90%の人間から更に搾取する事に腐心する、しかしやがてはこの菜園は維持する人間が居なくなり荒れ果ててしまうだろう
「金の卵を産む鵞鳥」の餌代まで金に変えて積み上げ高笑いをしている、イソップ童話では殺しておなかの中を見るのだが餌を与える事もしなければ同じ事になる、先人に学べと言っても聞く耳を持たないだろうな、
彼らは「我々が優秀で国家公務員以外は愚か者」で「庶民は感情論で話すが政治家は全てを見て政策を組む」と思っている連中だからな