福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

子供の日2021(2) 「こども庁創設案」(2)

2021年05月06日 01時24分08秒 | 時事問題 社会問題
 しかし、なぜ今「こども庁」と言う組織の創設なのか。唐突感が否めない。

 従来、わが国の社会保障などは若者に薄く高齢者に厚く采配されてきた。選挙の投票者が高齢者中心であったから、どうしても高齢者に甘く傾く。だからシルバーデモクラシーと言われる。逆に、そのことが若者の政治離れに結びついた。
 ところが、少子高齢化がここまで進み、わが国の将来に懸念が出てきて、やっと高齢者から子育て世代へ社会補償の傾向を変ることが求められてきた。ただし、数の上での少子化対策はもう間に合わない。質の向上でいくしかない。
 私は今更ながら観はあるが、子供は宝である。高齢者の何倍も大切にしてほしい。

 今、こどもたちが育つ環境を考えたときに、こどもたち自身にも、育てる世代にも、社会構造そのものにも、問題は多々ある。あまりの多さにに目が眩むほどである。

 「こども庁」創設に関しては、現状ではイメージ的なアイデアだけで、どんな課題を重視していくのか、具体的に示されていない。中身の整理もしないまま組織の構造や名称だけが独り歩きしかねない。これでは次期衆院選をにらんだ「選挙目当て」と言われても仕方ない。

 かつては、「地方創生」、「1億総活躍社会」などと名を冠した政治スローガンを掲げて選挙の目玉にしたことがあったが、これはわが国の政治の悪しき傾向である。これらがどうなったのか、総括もされないからその後行方不明である。

 政府はこれまでも少子化対策をうたい、保育施設の拡充や現金給付といった施策を打ち出してきたが、なかなか問題解消の決定打にはなっていない。その因は果たして組織が一元化していなかったためなのだろうか。
 確かに、医療、教育、福祉など、子どもに関わるあらゆる分野を一括して担う組織があれば、縦割りの弊害は解消されるだろう。
 従来の施策がなぜ思うような効果を上げられないのか、省庁間の連携にどんな支障があったのか、新組織創設の前に、検証すべきだ、と思う。

 しかし、子供に関しては整理すべき課題はあまりにも多い。学校、勉強、友人、遊びなどなどである。
 
 菅政権は「デジタル庁」創設を打ち出した。「孤独問題解消」を図る対策室や担当大臣を置くなどしてきた。COVID-19対策を見ていても、担当大臣ばかりが増え、かえって複雑化し混乱している

 国民が求めているのは、施策の実効性だ。ならば、新組織ありきではなく、参加党派を募り「こども庁」創設準備室でも作り、子どもを第一に考える視点から議論すべきだ。
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