福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。



秋田の2012年人口動態 出生率、自殺率、婚姻率、がん死亡率など全国最下位

2013年06月06日 20時07分35秒 | 秋田の話題
 厚労省は6月5日、2012年の人口動態統計概要版を発表した。
 秋田の新聞、TVはこぞって大きく報道している。わが国全体の統計はも重要であるが、それによると秋田の2012年の人口動態によれば、出生率、自殺率、婚姻率、がん死亡率などで軒並み全国最下位を占め、出生率、自殺率共に18年、がん死亡率は16年連続で全国最下位を占めていると大きく取り上げている。

 私はこれらは順位を争う競争でないのだから、○○年連続全国最下位という表現は評価や感情がこもっているから適正でないと思う。ワーストも不適である。用いるならせいぜい客観的に「全国一高い or 低い」で良い。



 簡単なデータは以下の如くである。参照した秋田魁誌はワーストなのでそのまま借用した

----------------------------------------------------------------------------
 
■出生率は、6.2/千人 18年連続ワースト  出生は6.543人で前年比115人減
 
■婚姻率は、3.8/千人 13年連続ワースト  婚姻数は4.020組で前年比38組減
 
■がん死亡率は、386.7/10万人 16年連続ワースト 
 
■自殺は、27.6/10万人 18年連続ワースト 293人で前年比53人減
 
---------------------------------------------------------------------------


 これらの各項目は発表される毎に評論や対策がなされているが、私は各項目は互いに深いレベルまでリンクしているのだから個別に考えても、論評しても無駄だと思う。

 これらの指標はすべて秋田県の県勢、すなわち活力に関連している。
 基本的な原因は、(1)県の人口減で、(2)その因は人口の流出、(3)その因は低迷する秋田県の経済状況で、若者が県内では生きていけない。(4)都市圏で就職、結婚し、子育てする。婚姻率、出生率はそのためこの様な数値になる。(5)若者の流出は県の経済を低迷させる。(6)自殺率の高さも県の経済活力低下に直・間接的に関連している。(7)がん死亡率は検診等の問題もあるが、基本は県人口の高齢化によっている。
 (1)から(3)によって県の活力は低下し、これらは悪循環して(1)から(7)の因になる。

 悪循環を改善させるには最も深い要因、県の経済力の低迷を断ち切ることにある。それは政治にしか出来ない。県の関係者や心ある方々は、■出生率、■婚姻率、■がん死亡率、■自殺率、を改善させようと努力しているが、個別に頑張っていても効果はない。最も根本である県の経済の立て直しにしか活路はない。従って、これらの指標は数年間単位で微少に動く。他県との比較でワースト脱却もあり得るが、そんなことに価値はない。


 佐竹秋田県知事は2期目に入った。所信表明では「人口減社会に対応する社会システムの構築」を最重要課題に挙げ、政策や県勢方針を大胆に語っている、とのことである。期待したい、と思う。ただ、知事には壁が立ちはだかっている。世界的不況のもと、わが国の経済低迷、株価や円は不安定はである。アベノミクスの経済成長戦略も評価が分かれるところである。
 壁はあまりにも大きく高く、知事の「人口減社会に対応する社会システムの構築」は時代の流れに抗うのではなく、流れにそって県をまとめていく方向に中心がある様に見えてならない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする