天の助け

８月の終わりにソオウォノ試験（理数科目の国際オリンピックを目指す国内一次予選）があった。数学・物理・化学・生物・天文・コンピューターの６科目があり、中２の娘は数学・天文・コンピューターの３科目が受験可能。
合格者は集められてアカデミックオリンピックキャンプ１と称する学習会へ呼ばれ、そこで学習後に２次試験がある。

ソオウォノ試験の合格はマヒドン高校の選考に有利だそうで、娘の学校の２年生トップグループの皆さんは、昨年「天文」へ合格した最上位の２人を除いて、合格し易いと言われる天文を受験。最上位の二人は今年本命の数学を受験。
娘はマヒドンを目標にはしているが、本当に入れるとは親の私が思っておらず、昨年は様子を見たくて数学を受験させ、今年も玉砕覚悟でまた数学を受験。対象が中１から高２までであり、中学生には難しい問題が並んでいるので、中学生が受験する数学の試験としては最難関。当然合格するなんて思っても居ない。

試験が終わると娘は嬉しそうな顔をして会場から出て来たので、調子を尋ねると８問中５問解けたという。(＠O＠)　それを聞いて妻は大喜びしていたが、いくら何でも娘が５問解けるなんて有り得ないと思う私。
試験が行われた日の夜には塾の先生達の解答速報がネットで出回り始め、娘の正解は２問と判明。私はやっぱりねと思うが、娘は涙目で解答を目で追い、ここの式は合っているので、部分点が貰えるに違いないなんてやっていたｗ。

合格発表は９月中旬にネットで行われ、娘は発表されるページのリロードを繰り返していたが、通る訳がないと思っている私は平常通り。家の前で猫と遊んでいると、家の中から「キャー！！！」と娘の叫び声がしたので、またヤモリでも居たかなと思いながら「どうした？」と声を掛けると「あった！あ、あったよ！」と言う娘。「何が有ったの？」と尋ねると「ソオウォノ」と言うではないかｗ。

自宅へ入って詳しく尋ねると、娘と同じ学年の最上位二人が合格者の一番下辺りで、娘は補欠合格の下位グループｗ。
「よく通ったね」と褒めてやったのだが、「補欠の下位ではキャンプへ呼ばれないかも？」と娘が言い始めて涙目ｗ。息子へ電話で尋ねると「補欠も呼ばれる」と言うが、本人は心配でならない。
２０日の夕方がキャンプの申込みの締切であり、ネットで申込状況が確認できるので固唾を呑んで見守っていると、ちょうど娘のところまでのキャンセルが出た。マヒドン受験を控えた中３の受験生や複数科目合格した高校生のキャンセルが出るのだそうだ。
翌日は妻が電話を手放さないように気をつけて待っていると、昼過ぎにアカデミックオリンピックキャンプ事務局から参加確認の電話が来て、娘の参加が確定。＼(^o^)／

キャンプでは、数論・組み合せ・代数・幾何・数理論理を各１８時間ずつで、計９０時間の授業があり、授業料・宿泊費・食費等は王室から援助して頂いて無料。＜m(_ _)m＞

タイの学校は９月の終わりからピッターム（秋休み）が始まるので、数ヶ月前には１組の上位グループのご父兄から「一緒にバンコクの塾へ行きませんか？」と誘って頂いたが、今行かせている塾だけで経済的に精一杯であり、高校の物理や化学は私が教えている始末。バンコクの塾で質が高い学習をさせたくても、親の力不足で無理だなと悲しかったが、まさかの合格で素晴らしい勉強ができるチャンスを得られた。天の助けとはこの事だ。

娘の学校の２年生トップグループの皆さんも、数学へ合格した最上位の二人を除いて天文やコンピュータへ合格。秋休みのバンコクの塾はキャンセルとなり、皆さんも天文やコンピューターのキャンプへ参加。
皆さんが天文やコンピューターを学んでいる間に、娘は数学を学べるので、チャンス到来だ。やられたと悔しがっている子も居るらしいｗ。

娘が通った理由を考えてみると・・・
大きい理由の一つは、択一から記述式になったこと。予告されてなかったので、昨年二次試験にも通過した生徒が娘より下位だったりで、混乱したのだろう。解答は綺麗で解かり易いストーリーが必要と言って、いつも自宅で私が娘の解答へチェックを入れていたので、記述式に慣れていた筈だ。教えて下さったムガさんへ感謝！
もう一つは、娘の学校の中２上位グループが天文の受験へ流れたこと。他校の中学生も同様に簡単で合格し易いと言われる天文を受験した生徒が多かったのでは？
そして最後は合格に必須とも言える条件だが、塾で高２までの数学を教科書レベルで済ませていたこと。娘の学校の２年生最上位二人は高校数学の２周目に入っているそうだ。試験の対象は高校生中心であり、高校数学をやってないとソオウォノ試験の数学は手を出し難い。

イサーンでは秋休みに１０ヶ所でアカデミックオリンピックキャンプが開催され、娘も既に参加中。親から離れて暮らすのは始めてで、最初の数日は寝られなかったらしいが、そろそろホテル暮らしにも慣れてきた様だ。イサーンの各学校から上位の生徒が集まっており、毎日夜遅くまで勉強しているのに刺激を受けて、自宅では２２時には寝ていた娘も０時過ぎまで頑張っているらしい。

数学の知識だけでなく、勉強が出来る人の生活習慣を身に着けて帰ってくれると嬉しい。ｗ


さてここから番外編ｗ。

今は息子も娘も居ない我が家だが・・・
夕食が終われば妻は寝室でスマホ片手にＳＮＳで遊び、私は書斎でパソコンとにらめっこｗ。
一応恋愛結婚だけど、２０年以上も一緒に暮らしているし、
タイへ来てからは、昼間は農場と自宅で別だが、大声を出せば届く範囲でもあり、ずっと一緒に居る様なもの。
お互いの様子は見れば判るし、特に話すこともなく・・・
共通の話題と言えば子供のことｗ。
それ以外に特に夫婦の会話も無くて、本当に静か。
子供が独立したら、ずっとこうなるのだと思うと・・・少し怖い気もする。ｗｗｗ


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