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タイの高校入試(パパの失敗編)

2021年05月08日 21時00分00秒 | タイで子育て
タイの高校入試について前後編の2回で説明するつもりだったが終わらず、今回は受験勉強について書いてみる。
娘は私の計画に沿って受験勉強し、第一志望と第二志望の一次試験を超えられず、第三志望も補欠から繰上げ合格だったので、題して「パパの失敗編」だ。

先ずは本文で使う塾の略称について、箇条書きで簡単に説明しておく。一般に使われておらず、私の勝手な造語なので…w 。
・先生の塾
通学する学校の教科担任の先生が副業で開く塾。学校の定期試験の問題が漏洩されたり、通知表の評価が良くなったりは時々聞く話w。
・リアル塾
教室で講師がリアルに教える塾。
・オンライン塾
教室で講師が教えるのを、自宅からネットを利用してリアルタイムに学ぶ塾。
・ビデオ塾
録画した授業を教室で個別に再生して学ぶ塾。バンコクの大手塾がこの方法で地方へ展開している。
・ネット塾
録画した授業を自宅からネット経由で再生して学ぶ塾。
以前は授業の漏洩を防ぐ為か、ネット配信へ消極的な塾もあったが、新型コロナ肺炎の感染拡大で教室を開けられなかったりで、ネット配信をする塾が増えた。
・パパ塾
自宅で参考書を使って私が教えた。

さて本文。先ずは娘が通った中学の上位グループの皆さんの勉強法。マヒドン高の一次試験へ14人中11人が合格した人達だ。
全員が全く同じ学習法では無く、人によって違いもあるが、中心的な人達のを書いてみると…

☆数学
・教科書レベルのリアル塾でM5(高2)レベルくらいまで学習。
・難関校対策リアル塾
・バンコクから元マヒドン高講師を呼んでのリアル塾(娘も参加したが、トラブルが起き1年弱で閉鎖)
・M2の12月頃からバンコクのリアル塾→コロナ肺炎でネット受講へ切り替え

☆理科
・先生の塾M1(中1)のみ○○票対策でw
・難関校対策リアル塾
・別の難関校対策リアル塾
・大手ビデオ塾(物化生の3コース、一部途中放棄有り)
・物理リアル塾(高校レベル)
・化学リアル塾(高校レベル)
・生物リアル塾(高校レベル)
・M2の12月頃からバンコクのリアル塾

☆国語 リアル塾
☆英語 リアル塾
☆社会 バンコクのリアル塾で直前対策

驚くのは、これらの塾をステップアップしながら順に学ぶのではなく、一部を除いて3年間並行して学んでいたこと。
平日に塾を2つ、休日に6つ入れると、週に22コース学べるが、よくもまあこれだけの塾へ通ったものだ。
私なんて良い塾を厳選しようと騒動するが、成績上位なこの人達は良い塾の評判を耳にすれば子供を入れ、実際に勉強して駄目だったら途中でも止めてしまう。払込み済の学費は無駄になるが、子供の人生を無駄にするより良いだろう。
リアル塾の多くは、数多く受講する為に周りの生徒へ声を掛けてグループを作り、塾と時間調整をして専用のクラスで受講したそうだ。
中2の終わり頃から週末や夏休みにバンコクでの受講も加わり、かなりハードな毎日だった筈。
一年弱で崩壊した数学のコースと生物の高校レベルの直前対策は娘も参加したが、生徒の数を調整し教室を借りて講師を手配し、お弁当まで準備された世話役のお父さんのバイタリティには驚いた。
これだけ勉強すれば学校の宿題をやる時間が無いので、時には親がやったり同じ学年の生徒のアルバイトになったり。宿題1つで百〜三百バーツが相場とか。
またネット塾へ手を出せるのは塾から帰った深夜になるので朝が起きられず、毎朝9時頃に登校していた生徒も。朝の朝礼がずっと欠席となるので、中3が終わった夏休みに毎日登校させられたそうだ。
今年度はコロナでやらなかったと思うが、昨年度は入試が近付くと学校を長期に休み、バンコクのホテルで昼間は受験勉強をやり、夕方からバンコクの塾の直前対策コースへ行く生徒も居た。
2017年の記事「タイで上位の高校を目指すには」にも書いた通りで、普通に勉強していては合格しないのかも?
ウドンタニで通う塾は限られるので、上位グループは小学生の頃から知っている生徒が多く、グループ内の相対的な順位は中学3年間であまり変わらなかったが、伸びたのは兄や姉が難関校へ通う2人。何をどう学ばなければならないかを知っており、勉強に無駄が無かったのだろう。

さてここからは中学3年間で成績が落ちてしまった娘の話。
娘の受験勉強の失敗原因を簡単に言うと、数学は「無駄の多さ」で、理科は「インプットな勉強の多さ」だろう。
役立たないが娘の受験勉強を列記すると…

☆数学(中学の教科書レベルは小6で終了)
◎中学入試直後からM2(中2)始業前まで
・リアル塾でM4(高1)〜M5(高2)の範囲(三角関数まで)
◎中学入試が終わって8月頃まで
・日本の参考書「塾技数学」(例題のみ)
・日本の参考書「大学への数学 入試数学の基礎研究」(三角関数まで)
・タイのギフテッド問題集1冊(他にレベルが合わず途中放棄数冊)
・日本のWEBで高1の計算問題
◎M1の9月〜M2の5月頃
・サマーコムカニッタサー過去問題集(3冊900問)
◎M1の1月〜M2の9月
・元マヒドン高講師のリアル塾(崩壊)
◎M2の5月頃〜M3の3月
・ビデオ塾でマヒドン対策2コース(コロナで塾が閉鎖し中断)
◎M2の9月
アカデミックオリンピックキャンプ1
◎M2の12月〜M3の5月
・日本の「大学への数学シリーズ」の高校入試対策2冊(図形中心で)
◎M3の5月〜入試
・マヒドン対策問題集(5百問)
・オンライン塾でウォモウォ2次対策

タイの問題集は、解答を省略して簡単に書いたのが多く、娘一人でやらせると心が折れてしまうので、娘が解けなかった問題は私が調べながら解答を作ったが、元々勉強が嫌いな私が書いた解答の質は決して高いとは言えない。w
教科書レベル−ギフテッド−マヒドン対策と3段階で教えるビデオ塾の難解問題が並んだマヒドン対策コースから始めさせようと私が問題集を使って教えたが、教科書レベル−マヒドン対策と2段階でステップアップしながら教える塾のマヒドン対策コースを受講させて、修了後にもう少しレベルの高い塾のマヒドン対策コースへと進むべきだった。
また、一度解いた問題は覚えている素晴らしい頭脳を持った生徒も居るが、娘の場合は親に似て、しばらくすると忘れてしまうタイプ。普通に解いて繰り返すと恐ろしく時間が掛かり、最後を覚えた頃は最初を忘れている。マヒドン入試の数週間前に解法暗記の方法を知って慌てて取り組んだが、時間が足りなかった。
日本の参考書は至れり尽くせりで使いたくなるが、タイの高校入試では二次関数のグラフや図形の証明等の細かい設問は少ない。私は図形問題くらい同じだろうと日本の高校入試参考書で娘へ教えたが、出題傾向が違って全く役に立たなかった。
マヒドン入試が終わってから買って気付いたのだが、タイの中学生がやる数学のギフテッド問題の基本を丁寧に解説していた日本の参考書は、数学IAの白チャートだった。

☆理科
M1(中1)入学前からM2(中2)始業まで
・ビデオ塾で教科書レベル(物化生の3コース)
◎M1後期
・○○票対策で先生の塾w
◎M2前期から2月
・ビデオ塾でマヒドンレベル(物化生の3コース)1月からコロナによりネットで自宅受講へ切替
◎M2後の3月〜5月
・タイのギフテッド問題集(物化生3冊)
・パパ塾で旺文社の参考書「とってもやさしい○○基礎」を使って高校基礎レベルの物理と化学
◎M3の6月から9月
・ネット塾でマヒドン疑似問題(物化生)
◎M3の10月から入試
ネット塾で直前対策
・ノートを使って解けなかった問題の解法暗記
・日本の参考書を使って天文のパパ塾
・オンライン塾でウォモウォ2次対策(物化生天)

中学入試が終わってM3(中3)が始まるまでビデオ塾を使って教科書レベルからマヒドン対策まで学んだが、市販のギフテッド問題集を解かせて見ると半分も解けないのに愕然とした。恐らく動画の授業を漫然と観ただけだったのだろう。
ビデオ塾の教材は公式等がまとめてあり、問題も良いのがあるのに、授業で講師が触れた部分しか見てなかったらしい。
そこから慌てて日本の高校生向けの基礎的な参考書を使って教え直し、公式等は暗記カードを作って覚えさせてから、塾の教材にある問題やギフテッド問題集を全部解かせて、ネット塾の入試レベルの問題を解くコースへ入れた。ビデオを見ただけでは頭へ入らず、問題を説いて初めて理解出来た様子だった。
塾のマヒドン対策コースもギフテッド問題集も中学の範囲を超えた設問が多く、気体の状態方程式等を使った高校レベルの計算問題も多く学んだが、今年のマヒドンの入試へ計算問題は皆無で、中学の範囲で書かれた複数の文章から正しい文を選んだり間違い探しをしたりの択一問題が多かった。
娘曰く、今回の受験へ一番役立ったのは、試験間近に読んだタイの参考書「SUPER SCIENCE」だったそうだ。教科書レベルの解説だ。

☆英語
◎M1後期まで
・文法重視のリアル塾
◎M2前期からM2の11月まで
・会話重視のリアル塾
週末しか開講されなくなり中断
◎ウォモウォ二次試験前
オンライン塾で直前対策

ボキャ貧ながらも英語は得意な筈だったが、塾を止めて成績が落ちた。
ウォモウォの二次試験では英語の最低点が設定され、ビビりながらの受験だった。

だらだらと羅列したが、私の備忘録なのでお許しを。m(_ _)m

最後に上の本文と重複しているが、私の失敗をまとめると…
「教科書レベルの学習に受け身な方法で時間を掛け過ぎ、解答の質が低いタイの問題集や出題傾向が異なる日本の参考書を使って、元々勉強嫌いでノウハウの無い私が教えてしまった。」 orz
有能な講師の塾で、効率的に学ばせれば良かった。


最近はコロナの感染対策に今までは教室へ行かなければならなかった塾も授業のネット配信を始める傾向で、自宅から受講可能になった所が増えた。
今までは塾の充実度による地域間格差が大きく、イサーンだとナコンラチャシマ、コンケン、ウボンラチャタニ、ロイエット、ウドンタニが強くて、またそこからバンコクへ通う生徒が更に強かったが、この傾向が続けば解消されていくかも?
これからが楽しみだ。

高校では親元を離れて入寮するが、「宿題が多くて時間が無いので、ネット塾を多く申し込んで持ち込むな。全部捨てる事になる。」と説明会で言われている。
噂では主要科目は高校3年分の勉強を一年半で済ませ、英語検定も義務。後は研究や受験勉強が主とか(?)
今年は30人中24人が医学部や歯学部へ合格したそうで、ハードな勉強が待ってそうと娘はビビっている。
「医師になる」という3歳からの夢に向かって頑張って欲しい。





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4 コメント

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凄い多様性~~♪ (ハシビロコウ)
2021-05-09 09:33:52
カンブリア紀の種の爆発の様で、大変興味がそそられます。
がw、
お国柄~個性などで、どれが良いかを選択するのは難しそうだし
限られた時間で「正解」に中ると幸運でしょうが、
全く以て勉強以外に大変な事が多い。

今は日本で、「東大出」の半分以上で社会的不適合が出て居るようですが、
タイでそうならない事を願っていますw

お嬢さんは、しっかり周囲を見ながら、勉励しているでしょうから、
それなりの結果が待って居ると思っています~~♪
今は、「武漢型肺炎」が増加中の様ですかから、
注意してご精進ください☺
Unknown (menkarm)
2021-05-09 21:32:06
先日、私が育った山口県防府市を地図サイトの航空写真で眺めたのですが、駅前の商店街だった辺りは塾・塾・塾・塾・塾・塾・塾・塾・・・・www。
私が高校生の時も駅前の塾へ通いましたが、あの頃は数軒しかなかったのに…。
日本もタイ同様に格差社会になっているそうで、前半のハードルを超えるのは筆記試験ですから、取り敢えずは教育へお金を掛けるしか…。
学校や塾より大切な勉強は多いですが、そういうのは失敗しながら経験を重ねて修得するしかありません。
失敗を他人のせいにしたり、忠告を受け入れられないと悲惨な人生。
東大卒のマスクおじさんなんか、変なプライドばかりで自信を持ってしまって、周囲が見えないのでしょうね。教える方にも変なのが多いみたいですしw。
娘は親元を離れるのに躾が不十分なところもありますから、どんな大人になるか心配も正直あります。
入学までの夏休みが長いですから、その間にいろいろな話をし、少しでも世の中の仕組みを理解させるつもりです。
Unknown (グリグラ)
2021-05-10 21:48:47
この3つの内容は 濃くて、何回も何回も読みたいです。
こちらに登場される方々とは、目指すレベルも親の気合いも違いますがとても参考になります。

間もなく娘さんは離れた学校へ進学ですね。
同じ年の娘がいるので想像すると心がキューッとなります。
Unknown (menkarm)
2021-05-10 23:31:06
失敗談で恥ずかしいですが、娘の中学3年間を記録したくて書きました。
受験勉強をやっている時は悩みながらの試行錯誤で、必死にやっていたのですが、終わって数ヶ月経って冷静な目で見直すと、思い入れが強過ぎたりで無駄な事を続けていたなと思ったりです。
今日は入寮の準備で寝具等を買いに行きまして、あと少しだなと思うと胸がギュッと苦しくなったり。
息子の時は一月以上辛く、誰も座ってない勉強机を見ては溜息が出てましたが、今回はもっと辛いかも?
妻も一時期は行かせないと言ってましたが、娘に押し切られました。
グリグラさんのお嬢さんも、あと2年か5年先ですよ。

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