「ダメなものはダメ」 やはり切るしかないのかなあ？

朝起きたら妻が求人看板を出していた。先日早退させた従業員を切って、もう別の人を雇うのかと尋ねるとそうだと言う。毎日忙しいのに何時出てくるか分からない人を待っては居られないそうだ。そうは言っても農園を始めた時から働いてもらっていて、多く人を雇っていた時は主任として頑張ってもらった人だ。毎年暑い時期になると愚痴が増えるし、見てないと仕事をサボってしまう事もあったが、それなりに責任も持って仕事をやっていたと思っていたのだが、妻や園芸仲間の人達に言わせると、長く使うと文句が多くなって使い難くなるのだそうだ。日本なら仕事に問題があれば話し合って改善していくが、タイでは他人の欠点に触れるのはタブー。指摘すれば余計に関係が悪くなるらしい。「ダメなものはダメ」と妻は言う。
しかしながら同じタイでも事業を上手くされている人は、当然自分ひとりで全てを見られないので、各部門に責任者を置いて任している。近所の建材店でも柱を作る部門、配達部門、それぞれに長く働いている人が居て仕事を任されている。任せるから事業を広げられるのだと思う。我家の農園を作る時も、そこから資材を配達してもらったが、配達を忘れたり、仕事中に酒を飲んで交通事故をしたりのお兄ちゃんが今は主任になって頑張っている。
妻の機嫌が悪くなるのを覚悟で、人の使い方に問題があるのではないかと話してみた。何に問題があるかと聞くので、他人に求めるレベルが高すぎるんじゃないかと話した。相手をじっくり見て、気分を害さない程度に少しずつ修正していくべきではないかと話したのだ。妻は仕事をするなら一生懸命やるのが当たり前なのだが、相手は従業員である。月に数万バーツの給料を貰う人ではなく、こんなに好景気なのに定職が無い兼業農家のおばちゃんを日雇いで使っているだけである。最低賃金は１日千円程度だから、それなりの仕事しか出来ないと言うのだが、妻はあまり納得できないようだった。
８時過ぎには、仕事をしたいという農家の奥さんが二人来られた。仕事の内容を説明して火曜から出勤してもらえるようだ。妻も少しは考えを変え、上手く人を使えるようになればと思う。何時までも人を使い捨てしていたら、我家に明るい未来があるか心配になる私だ。

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