「天の助け」の続き。
9月28日から10月14日まで、娘がアカデミックオリンピックキャンプ1へ参加したので、簡単に紹介しよう。
アカデミックオリンピックキャンプ1とは、理数科目の国際オリンピックを目指して行われる国内一次予選(略称ソオウォノ)へ合格した生徒を集めて行われる学習会で、数学・物理・化学・生物・天文・コンピューターの6科目がある。
中1~2は数学・天文・コンピューターの3科目が受験可能で、中3からは全科目受験できる。
今年のイサーン(タイ東北部)の学習会は、数学がコンケンとロイエット、物理がコンケンとルーイ、化学はマハサラカムとカラシン、生物はサコンナコンとウドンタニ、天文はコンケン、コンピューターはノンブアランプーとコンケンと分散して開催され、どの会場の学習会へ参加するかは試験の申込時に選ぶ様になっている。学習会場によって難易度が違うそうで、例えば数学ではコンケンの補欠がロイエットのトップくらいの差があると言う人も居る。
一次試験への合格後に学習会を終えれば修了証があり、それは難関校の高校受験だけに留まらず大学入試の考査へも有効と言われているので、合格し易い科目や受験会場を選ぶのも作戦かも?w
娘の学校の中2のトップグループの皆さんは、昨年天文へ合格した最上位2人が数学を受験し、大部分は数学と試験時間が重なる天文を受験。地元の進学塾の直前対策コースへ学校を休んで参加する力の入れようだ。残りの数人が併願可能な数学とコンピュータを受験した。
娘は当初比較的簡単と言われ、娘の中学の同学年の生徒が多く受験した天文を選ぶと言ったが、私が娘の学習で力を入れているのは数学であり、ピッターム(長期休暇)に天文を学びに行くなら自宅で数学をやると言ったので断念。数学ならロイエットの学習会を選ぶというのも正面突破をせよと話して、コンケンを選ばせた。
正直に言うと通るとはこれっぽっちも思ってなく、高校生になって通ればラッキーくらいだったので、中学生の内は経験を積むために当たって砕けろと思っていたのだ。
試験会場では娘の学校の中2のトップグループのご父兄達が娘へ受験科目を尋ねられ、娘が「数学」と答えると「ハハハwww」と笑われたくらい。それがまさかの補欠合格だから分からないw。娘の数学受験を笑ってたご父兄達は出し抜かれたと相当なショックだったらしい。(大笑いw)
コンケンの学習会は数学と天文が合同で9月28日に開講。開講式はコンケン大学で行われた。
宿舎は市内のホテルが借りてあり、学習会場のコンケン大学とは貸切のソンテオ(ピックアップトラックを使った乗り合い自動車)で移動。
食事は毎回お弁当が支給されたそうだが、初日の夜はステーキハウスでご馳走され、間に一度生徒へ食べたい物を書かせビュッフェ形式の食事会があったそうだ。宿舎の門限は20時半と緩く設定されており、最終日前の土曜は仲が良い同士で集まってシャブ(タイスキ)で食事会もしたそうだ。
ホテルは事務局の職員が常駐され、点呼から食事や洗濯業者へ取次まで面倒を見て貰った。自己負担は洗濯代の350バーツだけで、費用は王室から出ているそうだ。m(_ _)m
学習会は30分から1時間(昼)の休憩を挟みながら1時間半×4時限の1日6時間授業。これが9月29日から10月13日まで続き、数論・組み合せ・代数・幾何・数理論理を各18時間ずつで計90時間学んだ。
宿舎でも仲良し同士が集まって勉強したそうだが、高校生は中学生を警戒したのかあまり教えてくれなかったらしく、中学生同士が教え合ったそうだ。23時頃には就寝する生徒が多かったそうだが、娘のグループが寝るのは毎日1時頃。最後の方は毎日2時過ぎに寝たそうだ。
最終日の14日は午前中が修了の二次試験。9問あって、娘が解けたのは5問。自信があるのは図形の3問だけらしい。二次試験を通過すれば、3月に再び学習会が有るそうだが、3問では難しいだろう。
午後から修了証の授与があり、予定では16時半の終了だったが、14時には終わった。娘は自校の生徒に加えてコンケン大付属校の生徒達と仲良しだったそうで、別れが名残惜しそうだった。
帰りの車の中で鼻をすする音がするので、ルームミラーで見ると泣いてる娘www。
「もし2次試験へ通れば一緒になるし、来年頭のIJSO(国際ジュニア科学オリンピック)へ通れば一緒だろ!」と言うと頷く娘。また一緒に学ぶために頑張ってくれるだろう。
帰宅後にテキストへ目を通したが、図形のテキストは基本からしっかり書いてあって、私が娘へ説明してない細かいところまで書いてあった。他の科目は解きながら覚えるのを目指したらしく、娘へは難しかった様子。娘の話では、特に組合せが解り難かったそうだ。
どのくらい理解しているか試そうと、日本の参考書から数学オリンピックの問題をいくつかやらせてみたが、いきなり解答するのは難しくても、少しヒントを出すと解ける問題もあるみたいだ。高校生になれば二次試験もクリア出来るかも知れないと楽しみにしている。
さて数学をやろう。
前回の問題
x>0、y>0 xとyは実数(จำนวนจริง)
((x+y)/2)+(2/(x+y))の最小値(ค่าต่ำสุด)を求めなさい。
解答
相加相乗平均の不等式を利用して解答する。
相加平均とはn個足してnで割った平均であり、aとbの相加平均は(a+b)/2
相乗平均とはn個掛け合わせて1/n乗した平均であり、aとbの相乗平均は(ab)1/2(←1/2乗)=√ab
相加平均≧相乗平均なので、(a+b)/2≧√ab (等号はa=bで成立)
式を変形して分母の2を右辺へ持って行き a+b≧2√ab とすれば、
a+bの最小値が求められる。
(((x+y)/2)+(2/(x+y)))/2≧√((x+y)/2)(2/(x+y))
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2√((x+y)/2)(2/(x+y))
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2√1
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2
答え 2
#相加相乗平均の不等式 #中学数学 #高校数学
ムガさんところのお兄ちゃん正解です。中学校では教えないので、どちらで習われたか教えて頂くと、やはり妖怪アンテナの先生。やっぱりw。
次の1問
簡単に解かれたので、しつこく相加相乗平均の不等式で挑戦!
aとbは実数(จำนวนจริง)で a+b=17 の時の、
2a(←a乗)+4b(←b乗)の最小値(ค่าต่ำสุด)を求めなさい。
【お詫び】ムガさんから指摘を頂いても気が付かなかったのだが、スマホのブラウザから見ると上付き文字や下付き文字が普通の文字と同様に表示されるのに今頃気が付いた。
解決できるまでは、数学の記事はパソコンからしか正確に表示されないので、ご理解願いたい。
タイの中学生向け数学ギフテッド問題の記事へのリンク→#高1入試ギフ
タイの高校生向け数学入試問題の記事へのリンク→#大学入試
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9月28日から10月14日まで、娘がアカデミックオリンピックキャンプ1へ参加したので、簡単に紹介しよう。
アカデミックオリンピックキャンプ1とは、理数科目の国際オリンピックを目指して行われる国内一次予選(略称ソオウォノ)へ合格した生徒を集めて行われる学習会で、数学・物理・化学・生物・天文・コンピューターの6科目がある。
中1~2は数学・天文・コンピューターの3科目が受験可能で、中3からは全科目受験できる。
今年のイサーン(タイ東北部)の学習会は、数学がコンケンとロイエット、物理がコンケンとルーイ、化学はマハサラカムとカラシン、生物はサコンナコンとウドンタニ、天文はコンケン、コンピューターはノンブアランプーとコンケンと分散して開催され、どの会場の学習会へ参加するかは試験の申込時に選ぶ様になっている。学習会場によって難易度が違うそうで、例えば数学ではコンケンの補欠がロイエットのトップくらいの差があると言う人も居る。
一次試験への合格後に学習会を終えれば修了証があり、それは難関校の高校受験だけに留まらず大学入試の考査へも有効と言われているので、合格し易い科目や受験会場を選ぶのも作戦かも?w
娘の学校の中2のトップグループの皆さんは、昨年天文へ合格した最上位2人が数学を受験し、大部分は数学と試験時間が重なる天文を受験。地元の進学塾の直前対策コースへ学校を休んで参加する力の入れようだ。残りの数人が併願可能な数学とコンピュータを受験した。
娘は当初比較的簡単と言われ、娘の中学の同学年の生徒が多く受験した天文を選ぶと言ったが、私が娘の学習で力を入れているのは数学であり、ピッターム(長期休暇)に天文を学びに行くなら自宅で数学をやると言ったので断念。数学ならロイエットの学習会を選ぶというのも正面突破をせよと話して、コンケンを選ばせた。
正直に言うと通るとはこれっぽっちも思ってなく、高校生になって通ればラッキーくらいだったので、中学生の内は経験を積むために当たって砕けろと思っていたのだ。
試験会場では娘の学校の中2のトップグループのご父兄達が娘へ受験科目を尋ねられ、娘が「数学」と答えると「ハハハwww」と笑われたくらい。それがまさかの補欠合格だから分からないw。娘の数学受験を笑ってたご父兄達は出し抜かれたと相当なショックだったらしい。(大笑いw)
コンケンの学習会は数学と天文が合同で9月28日に開講。開講式はコンケン大学で行われた。
宿舎は市内のホテルが借りてあり、学習会場のコンケン大学とは貸切のソンテオ(ピックアップトラックを使った乗り合い自動車)で移動。
食事は毎回お弁当が支給されたそうだが、初日の夜はステーキハウスでご馳走され、間に一度生徒へ食べたい物を書かせビュッフェ形式の食事会があったそうだ。宿舎の門限は20時半と緩く設定されており、最終日前の土曜は仲が良い同士で集まってシャブ(タイスキ)で食事会もしたそうだ。
ホテルは事務局の職員が常駐され、点呼から食事や洗濯業者へ取次まで面倒を見て貰った。自己負担は洗濯代の350バーツだけで、費用は王室から出ているそうだ。m(_ _)m
学習会は30分から1時間(昼)の休憩を挟みながら1時間半×4時限の1日6時間授業。これが9月29日から10月13日まで続き、数論・組み合せ・代数・幾何・数理論理を各18時間ずつで計90時間学んだ。
宿舎でも仲良し同士が集まって勉強したそうだが、高校生は中学生を警戒したのかあまり教えてくれなかったらしく、中学生同士が教え合ったそうだ。23時頃には就寝する生徒が多かったそうだが、娘のグループが寝るのは毎日1時頃。最後の方は毎日2時過ぎに寝たそうだ。
最終日の14日は午前中が修了の二次試験。9問あって、娘が解けたのは5問。自信があるのは図形の3問だけらしい。二次試験を通過すれば、3月に再び学習会が有るそうだが、3問では難しいだろう。
午後から修了証の授与があり、予定では16時半の終了だったが、14時には終わった。娘は自校の生徒に加えてコンケン大付属校の生徒達と仲良しだったそうで、別れが名残惜しそうだった。
帰りの車の中で鼻をすする音がするので、ルームミラーで見ると泣いてる娘www。
「もし2次試験へ通れば一緒になるし、来年頭のIJSO(国際ジュニア科学オリンピック)へ通れば一緒だろ!」と言うと頷く娘。また一緒に学ぶために頑張ってくれるだろう。
帰宅後にテキストへ目を通したが、図形のテキストは基本からしっかり書いてあって、私が娘へ説明してない細かいところまで書いてあった。他の科目は解きながら覚えるのを目指したらしく、娘へは難しかった様子。娘の話では、特に組合せが解り難かったそうだ。
どのくらい理解しているか試そうと、日本の参考書から数学オリンピックの問題をいくつかやらせてみたが、いきなり解答するのは難しくても、少しヒントを出すと解ける問題もあるみたいだ。高校生になれば二次試験もクリア出来るかも知れないと楽しみにしている。
さて数学をやろう。
前回の問題
x>0、y>0 xとyは実数(จำนวนจริง)
((x+y)/2)+(2/(x+y))の最小値(ค่าต่ำสุด)を求めなさい。
解答
相加相乗平均の不等式を利用して解答する。
相加平均とはn個足してnで割った平均であり、aとbの相加平均は(a+b)/2
相乗平均とはn個掛け合わせて1/n乗した平均であり、aとbの相乗平均は(ab)1/2(←1/2乗)=√ab
相加平均≧相乗平均なので、(a+b)/2≧√ab (等号はa=bで成立)
式を変形して分母の2を右辺へ持って行き a+b≧2√ab とすれば、
a+bの最小値が求められる。
(((x+y)/2)+(2/(x+y)))/2≧√((x+y)/2)(2/(x+y))
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2√((x+y)/2)(2/(x+y))
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2√1
((x+y)/2)+(2/(x+y))≧2
答え 2
#相加相乗平均の不等式 #中学数学 #高校数学
ムガさんところのお兄ちゃん正解です。中学校では教えないので、どちらで習われたか教えて頂くと、やはり妖怪アンテナの先生。やっぱりw。
次の1問
簡単に解かれたので、しつこく相加相乗平均の不等式で挑戦!
aとbは実数(จำนวนจริง)で a+b=17 の時の、
2a(←a乗)+4b(←b乗)の最小値(ค่าต่ำสุด)を求めなさい。
【お詫び】ムガさんから指摘を頂いても気が付かなかったのだが、スマホのブラウザから見ると上付き文字や下付き文字が普通の文字と同様に表示されるのに今頃気が付いた。
解決できるまでは、数学の記事はパソコンからしか正確に表示されないので、ご理解願いたい。
タイの中学生向け数学ギフテッド問題の記事へのリンク→#高1入試ギフ
タイの高校生向け数学入試問題の記事へのリンク→#大学入試
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