わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

手捻り (色土で作る2)

2008-10-19 21:11:48 | 陶芸入門(初級、中級編)
前回の続を述べます。

 ② 色土を使った作品の種類

   a) 練り込み(マーブル)模様

    2~3種類の色土を、練り込み(菊練などで)、マーブル(大理石)模様を作ります。

    ・ 土の種類は、最大3種類で済ませます。(種類が多いと、模様が複雑になり過ぎます)

    ・ 色土の量の割合を決めます。

      均等でも良いですが、一方を多くした方が、模様が「ハッキリ」します。

    ・ 黒っぽい色土ほど、面積が広く感じられますので、その点を留意してください。

    ・ 色土を数段(5~8段)重ね合わせ、菊練します。

      練る回数が少ないと,粗い模様となり、多いと細かくなります。
  
    ・ 練り上げた土を、真ん中から縦、又は横方向から二分します。

      切り口は、外側より綺麗な模様になっている事が多いです。

       それ故背中合わせにし、表面に綺麗な模様が出る様にします。

    注意: 顔料の種類に拠っては、生(素焼き前)又は素焼後の色土の発色が解かり難い

        場合が有ります。色土の種類を間違わないで下さい。本焼きで発色します。

    ・ この土を延ばして、「タタラ」(板状)にし、作品に仕上げます。

      例、平皿、筒に巻いて花瓶、板起こし、石膏型に押し当てた作品等

    ・ 「タタラ」に裏表があり、模様も違います。気に入った模様の方を使います。

       勿論 電動ロクロを使って、マーブル模様の作品を作る事も出来ます。

       (この場合は乾燥後、表面を一皮削り取れば、模様が出てきます)

   b) 表面に塗る

     出来上がった作品の表面に、色土を重ねます。

    ・ 白化粧の替わりに、色土で化粧掛けする方法です。

      白化粧の技法(刷毛目など)が、そのまま利用できます。

    ・ 数種類の色土を用意し、筆や「スポイト」で、絵を描く事も出来ます。

    ・ 大皿などに、やや緩く溶いた色土を、柄杓を使い流し掛けします。

      (色土を厚く掛けると、剥がれ易くなります。C M C (化学糊)を入れて予防します。

       又、作品が乾燥しすぎて居る場合、霧を拭いて水分を含ませて、流し掛けします)


 以下 次回に続ます。
  
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手捻り (色土を使う1)

2008-10-18 23:12:07 | 陶芸入門(初級、中級編)
色土を使って作品を作り、釉薬の色とは違う感じの作品を作る方法を、述べたいと思います。

 色土を使た作品は、以下の様に分類出来ます。

 イ) 単色の土を使っう作品

 ロ) 複数の色土を使った作品

 イ)は単に色土を使った、だけですので、主にロ)に付いて述べたいと思います。

 ① 色土を作る。

   基本的には、同じ土に、色々な顔料(金属粉)を混ぜ、数種類の色土を作ります。

   そうする事により、土の収縮率が一定になり、ひびや割れを防ぐ事が出来ます。

   (尚 色土を作らず、数種類の違う色の土を使って、作品を作る方法も有ります。)

  a) 土に練り込み用の顔料を入れて、色土を作る。

   練り込み用の顔料が、市販されています。

   ・ 色は、黒、灰色、茶色、青、黄色、緑、紫、ピンク等、色々有ります。

   ・ 顔料を混ぜる割合は、1%、3%、5%、7%、10% 程度です。

   ・ 当然 含有量が増えれば、色は濃くなります。又 白い土ほど色は、はっきり出ます。

     同じ%でも、顔料によって、濃さに差が出ます。一般的には3~7%程度です。

  b) 土に金属粉を入れて、色土を作る。

   金属粉や色の付いた土を混ぜて、色土を作ります。

   ・ 弁柄、酸化鉄、鬼板、黄土、酸化銅、酸化クロム、白絵土、赤土、黒御影土、南蛮土

     などを、適宜混ぜて色土を作ります。

    (注意 練り込み用の顔料を使う場合より、これらを混ぜた場合の方が滲みが出易いです。)

  ② 色土を使った作品の種類

   a) 練り込み(マーブル)模様

   b) 表面に塗る

   c) 表面に貼る

   d) 象嵌(埋める、めり込ませる)

   e) 張り合わせる(市松模様など)

   f) 練り上げ模様

 などの方法が有ります。

次回より、その技法を説明したいと思います。
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電動ロクロ (大皿を作る3)

2008-10-16 22:26:24 | 電動ロクロの技法
前回の続を述べます。

 ハ) 作り方を選択する。

   ③ 板の縁に紐状の土を積み上げる作り方

   a) 円板を作る。

   ・ 土を強く叩き締め、ローラーで平らに延ばします。
  
   ・ 円板の大きさは、作品の底の大きさと同じにします。

   ・ 肉厚は、5~8mm程度にします。

   ・ 高台は、ベタ高台又は付け高台となります。

   b) 円板を亀板上にセットする。

   c) 円板の周囲に土を、1~2段貼り付けます。

   ・ 土は紐状の物を作り、大きさに合わせます。

    1本の紐の両端を繋ぎ合わせる方法。(合わせ目に空気が入り易いので、注意)

    一塊の土でドーナツ状の紐を作る方法(合わせ目が無いので、空気が入らない)

   ・ 紐を円板の周囲に載せ、上から軽く叩き密着させます。

   ・ 紐の外側は、円板の土を紐側に「なすり上げ」、内側は紐側から円板に土を降ろします。

     円板の内側が凹ない様にします。

   d)  外の紐を布を使い、上、内、外を押さえ、綺麗な円を出します。

   ・ 紐の厚み、高さを揃えます。

    e) 紐を上に薄く延ばしてから、形を作ります。

 尚 このようにして作た皿は、翌日100%亀板から自然に剥がれます。

   (糸を入れて、切り離さなくても良い)

  付け高台は、予め高台部分を作り、本体と高台の乾燥が一致した時に「ドベ」で貼り付けます。

  ④ その他の作り方

   上記①②③の作り方以外に、各々、自分なりの方法を持っている方も多いと思われます。

   何度もお話する様に、陶芸で「こんな事をやってはいけない」と、言う事は有りません。

   要するに、作品を失敗せずに、完成させれば良いのです。

   それ故、ご自分で色々な方法を試す事が、大事です。是非色々やって下さい。

 ニ) 作品に合わせて、亀板を用意する。

   大皿を作陶する場合、底の面積を出来るだけ大きくし、張り出し部分を少なくする事が

   一番の「ヘタリ」対策です。(乾燥後、底削りで高台を、小さく削り出します)

   電動ロクロの回転盤の寸法は、数種類ありますが、一般的には30cm程度が多いです。

   大皿の場合、この大きさでは足りない場合も有ります、それ故、これ以上の寸法が載る

    亀板が必要になります。

   又 作品をロクロより取上げる際にも、亀板が有れば、作品を変形させる事無く取り上げ、

    且つ長い時間、ロクロを占有する事も、無くなります。

    (亀板が大きいと、「ドベ受け」が使えない場合があります。それ故汚れ対策をして下さい)

   ・ 亀板は自作する事をお勧めいたします。割合簡単に出来ます。

    (従来はロクロ上に、粘土を置いて亀板を水平にセットする方法でしたが、現在は

     ワンタッチで着脱可能な合板製の亀板が良いです。)

   



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電動ロクロ (大皿を作る2)

2008-10-15 21:46:56 | 電動ロクロの技法
前回の続を述べます。

 ハ) 作り方を選択する。 以下の方法が有ります。

  ① 一般的(基本的)な作り方

  ② 板の縁を起こす作り方

  ③ 板の縁に紐状の土を積み上げる作り方

  ④ その他の作り方

 ロクロで皿を作る際、失敗し易い点は

 ・ 底割れ(素焼時に、底の中心に縦に「ひび」や「割れ」が出来る)

  原因: 土の締めが弱い。底の中心に水が残っていた。

 ・ 口縁が制作時に「ヘタル」

  原因: 底からの張り出しが多い。(底の面積が狭い)

     土が軟らかくなってしまった。(時間の掛け過ぎ)

     口縁が限界以上に平らにし過ぎた。(限界点習得は経験が必要です)

 ・ 作陶時空気が入り易い。

  原因: 菊練が不十分(上手に出来ていない)

     土を継ぎ足して使う場合、合わせ目に空気が入り易い。

 以上の点を考慮して、作陶します。   

  以下詳細を説明します。

  ① 一般的(基本的)な作り方

   a) 菊練した一塊の土を、ロクロ(作品の底が大きくする場合は亀板)の中心にに据える。

   b) ロクロを手で回しながら、土の中心を底の厚みまで、拳で叩き締める。(内側の底全体)  

   c) 口縁は凸状に盛り上げます。口縁部は当然凸凹しています。

   d) ロクロを回転させ、口縁及び底を布(又は皮)で撫ぜ、ドベを出し滑る様にします。

     (底にロクロ目を付ける場合は、この時です)

   e) 口縁の凸部の内側、外側、上を布で押さえ込み、口縁部を綺麗な円にします。

   f)  口縁を薄く上に、挽き上げます。

   g)  必要な高さになったら、縁を手又は、コテで徐々に倒し、形を作ります。

   h)  乾燥後、底を削り高台を作ります。

 ② 板(円形)の縁を起こす方法

   a)  底の大きさプラス、皿の傾斜部分の寸法で、厚み10mm程度の円板を作ります。

    ・ 円板は、出来るだけ叩き締め、ロラーで平らにします。

   b)  ロクロにセットし、回転させながら、針で綺麗な円に切ます。

   c)  ロクロと円板が密着する様に、回転させながら、布で中心に向かって軽く押さえます。

    この際、ロクロと円板との境に空気が入っていれば、空気は円板の中心に集まり

    凸状に盛り上がります。これを針で2~3箇所穴を開け、指で撫ぜて空気を抜きます。

   d) ロクロを回転させながら、濡らした竹ベラ(切ベラ)で、円板の縁から土を起こしていきます。

   e) 底にの大きさになったら、立ち上がった部分を、両手の指で綺麗な円を出します。

   f)  立ち上がった部分の土を、薄く延ばし手から、形を作ります。

 以下は ① の工程と同じです。続は次回に述べます。
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電動ロクロ (大皿を作る1)

2008-10-14 21:32:42 | 電動ロクロの技法
大皿の作り方を述べたいと思います。

 小皿の場合には、土殺しをし、土取り後、湯呑み状に土を延ばし、口縁を拡げ

て作品に仕上げます。これを繰り返し、一塊の土から、数枚の小皿を作ります。

   しかし、大皿の場合には、一塊の土から作品1個を作ります。

 先ず作品を作る前の準備です。

 イ) 大皿の大きさ及び、大皿の形を決めます。

 ロ) 作品の大きさに合わせて、土の種類、土の量を決める。

 ハ) 大皿の作り方を選択する。(作り方は色々有ります)

 ニ) 作品の大きさに合わせて、亀板を用意する。

  以上の準備が整ったら、作陶に移ります。

 では、各々詳しく説明して行きます。

 イ) 大皿の大きさ、形を決める。

  ① 基本的には、ロクロで作りますから、円(丸)に出来ます。

  ② 完成時、大皿の直径を何cmに仕上げたいのか。

   (作品が多きければ大きい程、縮む寸法は大きくなります。それ故計算を間違わない様に)

   ・ 更に、円にロクロ挽きした物を、四角などの形に切る場合があります。

     すると更に寸法は小さくなります。

  ③ 形に付いては、

    ・ 高さ(深さ)寸法を如何するのか。

    ・ 内側の底を、どの位の広さにしたいのか。

    ・ 底から口縁までのカーブ(傾斜)は如何(どう)するのか。

    ・ 口縁の形状は如何したいのか。

     例 玉縁(外側、内側に丸める)、端反り(反りの程度)、水平又は垂直などの形。

   尚、 形については、ロクロ挽き後、石膏の型に押し付け、形を整えると同時に、

     石膏に刻まれた模様を、作品に転写する方法も有ります(同じ形同じ模様を複数枚作る)

 ロ) 土の種類、量を決める。

  ① 平たい皿ほど、作陶時、及び焼成時にヘタリ(座る、傘のお猪口状)が出ます。

    それ故、赤土など耐火性が無い土は、出来るだけ避けます。

    又土の硬さは出来るだけ、硬い方がヘタリは少ないです。

  ② 一般に大皿を作る際、土を継ぎ足して使う事は少ないです。

     (作り方に拠っては、継ぎ足す場合も有ります)

   それ故 十分な量の土を用意し、一度で全部の土を菊練して置きます。

   (慣れないと、数キロの土を、菊練する事は難しいです。)


この続は、次回に述べます



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手捻り (くり抜き技法)

2008-10-12 22:54:48 | 陶芸入門(初級、中級編)
手捻りで、小さな箱物又は蓋物を作る際、中の空間を作らず、直接全体の形を作り

 後で肉の厚い所を、分割し中をくり抜き、空間を作り仕上げる技法です。

 ・ 茶道に用いられる、香合(お香を入れる蓋物)等、手に包み込める程度の大きさの作品から

  更に大きい作品に、応用可能です。

 ・ 又、子供(幼児)が動物などを作る際には、肉の厚みを考えずに、土をどんどんくっ付けるか、

  一塊の土を削って形を作ります。この場合に是非やる作業です。

陶芸での「要注意事項」は、以下の事項です。

 ① 作品の中に、空気を閉じ込めない事。

 ② 作品の肉厚を、極端に差が無い様にする事。

 ③ 作品の肉厚は、出来るだけ薄くする事。

   ( 肉が厚いと、中に空気が入りやすくなったり、乾燥も遅く、そのまま素焼すると、

    窯の中で爆発します。)

 それ故、作品の中の土は出来るだけ取り除きます。

くり抜く方法

 イ) 作品の底から土を掻き出す。

   ・ 底が十分に広い場合、作品を分割する事無く、底から土を掻き出します。

   ・ 作品の表面が十分乾燥し、手に持っても変形しない程度乾いたら、作業に取り掛かります。

     ( 乾燥し過ぎて、内部まで乾燥させると、内側を削るのに苦労します。)

   ・ 掻き出す用具も重要です、先端の形状、幅、長さなど使い易い物を選びます。

   ・ 見えない所ですが、削り面は綺麗に仕上げます。

 ロ) 分割して、中の土を掻き出す。

   ・ 外から掻き出す所が見つから無い時、適当な部分から幾つか(最小限)に分割します。

   ・ 分割した所は、くり抜き後接合する場合が多いです。それ故、全体の形を見て、
   
     分割部分を決めます。(複雑な形の所を分割しない)

   ・ 切断は糸を使い、綺麗に切ります。

   ・ 内側をくり抜いたら、切断面に針や櫛で刻みを入れ、ドベを付けて接合します。

     切断面は解からない様に、綺麗に修復します。(空気が通る穴は必要)

 ハ) 蓋物の場合の、蓋受け部を作る。

   蓋物には移動の際に、蓋が動かない様に、蓋受けを設けます。

   その際、蓋受け部を削り出すか、後付けします。何れも片側(蓋、本体)は凸にします。

   ① 削り出しの場合:蓋と本体の合わせ目が、一部削られる為、元の寸法より短くなります。

    (蓋物の高さ寸法が低くなる。) 場合に拠っては、模様の一部が無くなってしまいます。
   
     それ故、切断面が無地の場合にだけ可能な方法です。

   ② 後付けの場合:蓋又は本体の一方に、突起物(凸)を付けます。

     すると、切断面はそのままの状態を保ちます。(模様が崩れない)

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電動ロクロ (底削り5)

2008-10-10 22:06:22 | 電動ロクロ入門
 ニ) 円の外側を削る

   高台には、ベタ高台、輪高台、碁笥底高台 等が有ります。

   ① ベタ高台: 底が平らで凹凸が無い物

    ・ 円の外側を上から下へ、カンナを移動させて、削ります。

    ・ 底の付近(高台脇)は、肉が厚いのが普通ですので、必ず削る事。

    ・ 描いた円は、最後に底を面取りした際、削り取ります。

   ② 輪高台: 一般的な形で、輪の形に凸状に削ります。(高台内も削る)

    ・ この高台は、施釉する際、高台を持つ事が出来るので、施釉が容易です。
   
    ・  この高台は、比較的削り取る量が多く、作品も軽くなります。

    ・ 作品が机(テーブル)から浮き上がって見え、見た目が軽そうに見えます。

    尚 高台の高さは、一般に片手で持てる程度の高さまで、削ってください。

   ③ 碁笥底高台:底を凹状に削ります(高台内のみを削る)

    ・ この高台は、作品の外側のラインが、底まで連続して繋がります。

      それ故 背の高い物に向いています(この高台を好む方も多いです)

    ・ 欠点は、高台付近に土が残り易く、作品が重くなる傾向になります。

      又、施釉時、持つ所が無く、指痕が付き易い事です。

   ④ 高台脇、腰の部分を削る。 

    ・ この部分にも、「たっぷり」土が付いている事が多いです。

    ・ ここを薄くしないと、重たい作品になってしまいます。

    ・ 削っている途中では、肉の厚みは解かりません。作品をロクロにセットする前に

      肉の厚みを確認しておく事です。

    ・ この部分を削ると、全体の形(姿)が変化します。どのように削るかも予め決めます。
     
   ⑤ 撥(ばち)高台、切高台、三日月高台、竹の節高台など、基本の輪高台から

    変化した形の、色々な種類の高台も有ります。

 ホ) 高台内を削る。

   ベタ高台以外の作品は、高台内を削ります。

  ① 高台外側の円より内側に、幅7~8mm程度の円を針で描く。

  ② 高台内をカンナ又は、カギベラで削ります。

   ・ 高台外側を削った時、底の中央に置いた指(左手中指)は、作品の外側を軽く触って、

     作品が動くのを予防します。

   ・ 高台内は水平、低い山形、兜巾(ときん=抹茶茶碗に多い)等 作品の内側の底の

     形に応じ(又は、約束事)て決めます。

  ③ 面取り(角を取る事) 

    ・ 高台縁は、面取りして、仕上げます。

 ヘ) 最後にサインを入れて、作品は完成です。

    ・ サインを入れる所は、高台内又は高台脇が一般的です。

以上でロクロ作業は終わりになります。


  
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電動ロクロ (底削り4)

2008-10-09 16:37:11 | 電動ロクロ入門


ニ) 底削り

  今まで述べてきた事は、底削りの前段階(準備)です。いよいよ本題に入ります。

  a) 削り箇所: 底(高台を削り出す)、高台内、高台脇、腰の部分です。

     特別な場合(マーブル模様など)を除いて、器の内側を削る事は、少ないです。

  b) 使う道具: カンナ(又はカギベラ)と針(剣先)です。

    形状は色々有ります。作品の形によって使い分けるか、場合によっては、1本の道具で

    全て済んでしまう場合も有ります。自分に合った道具を見つるか、自作して下さい。

  c)  ロクロの回転方向にも、決まりは有りません。

    左右どちらでも O Kです。どちらかの方向一方に慣れれば十分です。

    尚 回転スピードは、ロクロ挽くきと同様に、径が大きい時は遅めに、小さい時は速めにします。

  d)  では、削りに取り掛かります。

   イ) 底を平ら(水平)に削る。

     底は必ずしも平らには、なっていません。底を水平にしないと、高台の高さに、
  
     バラツキが出ます。又次の作業の底に円を描く事も、上手くいきません。

   ロ) 底の中心に、「おへそ」(凹み)を作る。

     この部分に、カンナを持つ手と反対側の手の指(長い中指が望ましい)を置き、

     カンナが作品に食い込み、作品が動くのを防ぎます。

   ・ 注意: 最悪の場合、ロクロ上から転げ落ち、ドベ受けとの間に挟まり作品が

     壊れる事も有ります。底に掛かる力は、やや強くすると同時に、転げ落ちたら、

     直ぐにロクロを止めて下さい。又、止め土で「しっかり」とめます。

  ハ) 底に針で、高台の外側の円を描く

    ロクロをゆっくり回転させながら、円を描きます。

   ・ 数物(同じ形の複数の作品)の場合、高台の径を測り、大きさを揃えます。

    すると、全ての作品が同じような、形になり易いです。

   尚 内側の円も同時に描いても良いですが、外側の削りで失敗し、幅が狭くなる

    可能性も有りますので、外側が上手く削れたら、内側の円を描く方が、無難です。


 続は次回に述べます。
    
 
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電動ロクロ (底削り3)

2008-10-08 15:25:12 | 電動ロクロ入門
ハ) 作品をロクロに固定する。

  ロクロの中心に、作品をセットしたら、動かない様にロクロに固定します。

  a) 直接ロクロ上に作品をセットしたら、紐状にした土3個(止め土)を、作品とロクロに

    半分ずつ掛かる様に置き、太さの半分をロクロに押し付け、残り半分を作品に

    軽く押し当て固定します。 強く押すと乾燥の甘い口縁部が、変形します。

  ・ 止め土を3点におく場合、作品が滑って動かない様に、軽く底を手で押さえます。

  ・ 3点を置いてから、半分をロクロに押し付けます。3点置く前に押し付けると、

    作品の中心が動いてしまう恐れが有ります。

b) シッタを使う場合

  ・ 内シッタでは、一般的には、作品お固定しないで、直ぐに削り作業に掛かります。

  ・ 外シッタでは、細い紐上の止め土を、作品とシッタ上の土との境に置き、その外側の

   土で、紐を包み込み、作品に固定します。

  尚 シッタを使う場合、底が水平になっていれば、大まか中心に載っていると

    見て良いです。後は確認して、微調整します。

ニ) 底削り

  今まで述べてきた事は、底削りの前段階(準備)です。いよいよ本題に入ります。

  a) 削り箇所: 底(高台を削り出す)、高台内、高台脇、腰の部分です。

     特別な場合(マーブル模様など)を除いて、器の内側を削る事は、少ないです。

  b) 使う道具: カンナ(又はカギベラ)と針(剣先)です。

    形状は色々有ります。作品の形によって使い分けるか、場合によっては、1本の道具で

    全て済んでしまう場合も有ります。自分に合った道具を見つけて下さい。

  c)  ロクロの回転方向にも、決まりは有りません。

    左右どちらでも O Kです。どちらかの方向一方に慣れれば十分です。

    尚 回転スピードは、ロクロ挽くきと同様に、径が大きい時は遅めに、小さい時は速めにします。


  続は次回に述べます。

  





    
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電動ロクロ (底削り2)

2008-10-06 17:49:18 | 電動ロクロ入門
ロ) 作品をロクロの中心に置く。

   初心者にとって、作品を中心に置く事は、中々難しい作業です。

   ・ 中心に置けないと、片削りになり肉の厚みに、差が出てしまいます。

     最悪、穴が開く場合が有ります。

   (勿論、ロクロを手で回転させ、手ロクロとして使う場合はこの限りではありません)

 中心に置く方法

 ① 底に円を描く方法

   伏せた作品の底に、ロクロを回転させながら、針で円を描きます。

   その円が底の縁と、同心円になっていれば、ほぼ中心に置けた事になります。

   a) ロクロの回転は「ゆっくり」とします。速く回転すると、作品が動いてしまいます。

   b) 円は元の位置に戻る様に描きます。元に戻らないのは、手の位置が振らつく為です。

     針は両手で、又は片手を添える様にします。(片手では行わない)

     又、底が水平になって居ない場合、円になり難いです。

   C) 一度で中心に置けません。数回繰り返して中心に置きます。

     円は薄く書いて下さい。(多重の線が出てしまいます。)

 ② 作品を叩いて、中心に置く。

   a) ロクロを回転させながら、横から軽く叩き、作品を中心に移動させる。

   b) 作品を直接ロクロ上に置く場合、シッタを使う場合どちらでも、使えます。
 
   C) この作業はかなり難しいです。何回も練習する必要が有ります。

 ③ 固定した指(左手人差し指)が作品全周に触れる。

   a) 指をしっかり固定し、ロクロを手で「ゆっくり」右回転させる。

   b) 右手はロクロをいつでも止められる様に、準備して置く。

   C) 底より1cm程度下の位置に、指を置き、作品から指が離れた所で、瞬時にロクロを止める。

   d) 次に作品を指の方向に、移動させます。動かす量は、離れた距離の約1/2です。

   e) これを繰り返し、指が作品の全周を触る(指が離れる場所が無い)と中心に置かれた事になります。

   f) この方法もかなり難しい方法です。

 尚 何れの方法も、慣れるまでは時間が掛かります。 自分で出来たと思っても、

   先生(指導者)に確認してもらう事を薦めます。
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