わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ロクロ (トラブル対策3)

2008-10-02 16:46:51 | 失敗と対策
 前回の続を述べます。

 ニ) 制作途中で、撚(よ)れる。(ネジれる。)

  作品が大きくなる(高さ、径)に従い、撚れが出る頻度は、多くなります。

  撚れが出た為、作業がしずらくなるだけで無く、作品が湾曲したり、歪んだりします。

  (尚 撚れが出来たからと言って、焼成には、なんら問題は有りません。ただ見た目が悪いです。)

 原因: ① 一番の原因は、手(指)が滑らず、抵抗が大きい為です。

     ② 撚れ部分と、その上下の土に、極端な肉厚の差がある為です。

       (肉厚は、薄す過ぎても,厚す過ぎても撚れは出ます。)

 対策: ① 手又は作品に水(又はドベ)を付け、手(指)が良く滑る様にする。

       作品に水(ドベ)を付ける際には、下から上に手(又はスッポンジ)を移動させ、

       内外全体に水を引きます。

     ② 極端に壁(側面)の一部が薄くなり、その上に重い土が載ると、撚れますので、

       土を薄くし過ぎない事です。

      尚 同じ位置で手が止まると、その部分の肉が薄くなりますので、手は最上部まで

       一定したスピードで、上げて行きます。

     ③ 前にも述べましたが、径を小さくすると、肉が厚くなります。

       そのまま、更に径を小さくすると、必ず撚れが出ます。

       それ故、土を少し延ばして薄くしてから、更に径を小さくして下さい。

     ④ 撚れが発生してしまった時の対策。

      a) 一番良い方法は、ロクロの回転方向を、逆にして直します。

       この場合、左右の手の位置が全部逆になります。

       初心者にとっては、かなり難しい事ですので、ベテラン向きですが挑戦してください。
     
      b) 撚れが少ない場合には、回転をゆっくりさせて、撚れた部分を、上から下に

       手を移動して(いつもとは逆)、撚れを直します。これを繰り返します。

     c)  又、径をやや大きくし、撚れを少なくしてから、径を戻す事を繰り返します。

        撚れは直ぐには、直り難いです。時間を掛けて直します。

     d) 撚れが大きく、皺が寄ってしまったら、残念ながら、撚れた部分より上を切り取ります。

     e)  上を切って高さが低くなった場合や、撚れがどうしても取れない場合には、

       全部壊して、最初からやり直す方が、速く綺麗に出来ます。
 
 
コメント
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