銅釉の代表的な、青織部について、お話します。
3) 青織部釉
青緑~深緑の釉で、酸化銅を配合した釉を、酸化焼成して、発色させます。
(還元が掛かると、緑にならず、ピンクや、赤紫色に発色します。)
織部焼きには、織部と名の付いた、何種類かの、織部焼きが有ります。
) 青織部: 青緑色の釉が、掛けられていて、素地の部分に、鉄絵が描かれています。
総織部: 全体に、青織部が掛かった物で、櫛目、線刻、印花、貼り付け文などが、
施されています。
) 黒織部: 織部と名が付いていますが、黒釉を使います。黒釉の上に、白い釉を一部重ねたり、
素地の一部に、黒釉を掛け残し、その部分に、鉄で文様を付けたりします。
) 鳴海織部: 素地に、白土と赤土を使い、巧みに継ぎ合わせ、白土の上に、青織部釉を掛け、
赤土の上には、白土で文様を描き、更にその上に、鉄絵を付けます。主に、板造りとなります。
) 赤織部: 素地に赤土を使い、一部に白化粧を施し、鉄絵を付けます。
向付、皿、鉢、香合、茶碗などが有ります。
) 志野織部: 志野焼きと、ほとんど、区別できません。その他、伊賀織部、織部唐津などの
織部が有りますが、絵唐津焼きと、伊賀焼きとの区別が、はっきりしません。
青織部釉には、透明性の釉と、不透明性の釉が有ります。
後者は、乳白釉(藁白釉、卯の斑釉、籾殻釉、糠白釉など)に、銅を添加したものです。
調合例 ① 長石:70、 土灰:20、 石灰石:10、 酸化銅:10
② 長石:20、 土灰:15、 籾殻灰:5、 酸化銅:5
③ 長石:50、 木灰:50. 酸化銅:5( 外割り)
④ 長石:50、 木灰:30、 藁灰:20、 酸化銅:8 (外割り)
⑤ 長石:10、 石灰石:11、 珪石:10、 酸化銅:4 赤土:4
乳濁させた、青織部釉の調合例
⑥ 長石:26.5、 珪石:32.6、 カオリン:3.1、 焼滑石:3.7、 石灰石:16.6、
炭酸バリウム:11.6、 骨灰:1.8、 酸化銅:4.2
・ 淡い緑色を、出したい時には、織部釉を掛けた上に、透明釉を、二重掛けすると良いです。
・ 織部の緑色を出すには、完全な酸化焼成が、必要です。電気窯の場合には、確実に酸化に
出来ますが、燃料を使う窯では、窯全体を酸化焼成する事は、中々難しい場合が多いです。
・ 焼成時、銅釉で注意する事は、銅が高温で揮発し、揮発した銅が、隣の作品に、転化して、
作品を汚してしまう事です。(この現象を「ウツル」と、言います。)
それ故、銅釉を掛けた作品は、他の作品と、ある程度距離を、多目に取る、必要が有ります。
4) その他の銅釉
以下次回に続きます。
青織部釉
3) 青織部釉
青緑~深緑の釉で、酸化銅を配合した釉を、酸化焼成して、発色させます。
(還元が掛かると、緑にならず、ピンクや、赤紫色に発色します。)
織部焼きには、織部と名の付いた、何種類かの、織部焼きが有ります。
) 青織部: 青緑色の釉が、掛けられていて、素地の部分に、鉄絵が描かれています。
総織部: 全体に、青織部が掛かった物で、櫛目、線刻、印花、貼り付け文などが、
施されています。
) 黒織部: 織部と名が付いていますが、黒釉を使います。黒釉の上に、白い釉を一部重ねたり、
素地の一部に、黒釉を掛け残し、その部分に、鉄で文様を付けたりします。
) 鳴海織部: 素地に、白土と赤土を使い、巧みに継ぎ合わせ、白土の上に、青織部釉を掛け、
赤土の上には、白土で文様を描き、更にその上に、鉄絵を付けます。主に、板造りとなります。
) 赤織部: 素地に赤土を使い、一部に白化粧を施し、鉄絵を付けます。
向付、皿、鉢、香合、茶碗などが有ります。
) 志野織部: 志野焼きと、ほとんど、区別できません。その他、伊賀織部、織部唐津などの
織部が有りますが、絵唐津焼きと、伊賀焼きとの区別が、はっきりしません。
青織部釉には、透明性の釉と、不透明性の釉が有ります。
後者は、乳白釉(藁白釉、卯の斑釉、籾殻釉、糠白釉など)に、銅を添加したものです。
調合例 ① 長石:70、 土灰:20、 石灰石:10、 酸化銅:10
② 長石:20、 土灰:15、 籾殻灰:5、 酸化銅:5
③ 長石:50、 木灰:50. 酸化銅:5( 外割り)
④ 長石:50、 木灰:30、 藁灰:20、 酸化銅:8 (外割り)
⑤ 長石:10、 石灰石:11、 珪石:10、 酸化銅:4 赤土:4
乳濁させた、青織部釉の調合例
⑥ 長石:26.5、 珪石:32.6、 カオリン:3.1、 焼滑石:3.7、 石灰石:16.6、
炭酸バリウム:11.6、 骨灰:1.8、 酸化銅:4.2
・ 淡い緑色を、出したい時には、織部釉を掛けた上に、透明釉を、二重掛けすると良いです。
・ 織部の緑色を出すには、完全な酸化焼成が、必要です。電気窯の場合には、確実に酸化に
出来ますが、燃料を使う窯では、窯全体を酸化焼成する事は、中々難しい場合が多いです。
・ 焼成時、銅釉で注意する事は、銅が高温で揮発し、揮発した銅が、隣の作品に、転化して、
作品を汚してしまう事です。(この現象を「ウツル」と、言います。)
それ故、銅釉を掛けた作品は、他の作品と、ある程度距離を、多目に取る、必要が有ります。
4) その他の銅釉
以下次回に続きます。
青織部釉
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