わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 174 作品の名前の付け方とは1?

2015-08-13 14:24:45 | 素朴な疑問
・ 青磁釉銅彩石榴文角皿(せいじゆ どうさい ざくろもん かくざら)

・ 白泥流し鉄絵壷(はくでいながし てつえ つぼ)

・ 糠白釉赤絵大皿(ぬかじろ あかえ おおざら) 以上 田村耕一氏の作品

・ ザムザ氏の散歩

・ 雲の記憶

・ 金環蝕(きんかんしょく)         以上 八木一夫氏の作品

・ 彩埏(さいえん)春日 花瓶

・ 彩埏 鉄線 佳日 花瓶

・ 彩埏 釉裏紅 桃果 透盂         以上 楠部彌弌(くすべ やいち)氏の作品

・ 子持つき彩文水差(こもちつき さいもん みずさし)

・ 人頭形把手つき壷 (じんとうかた とってつき つぼ)

・ 赤絵式壷                 以上 古代ギリシャ

・ 柿右衛門 色絵 山水菊牡丹図深鉢(さんすい きくぼたんず ふかざら)

・ 柿右衛門 色絵 傘人物三方割大壷(かさじんぶつ さんぽうわり おおつぼ)

・ 柿右衛門 色絵 葡萄栗鼠文向付 (ぶどう りすもん むこうつけ)  

                         以上 酒井田柿右衛門の作品。

上記は、当方で所持している書籍から適当に抜書きした作品の名前です。


陶芸に限らず美術品には名称(名前)が付けられています。有名な作品では、その名前を聞いた

だけで、その作品の形や色が思い出せる場合が多いです。ご自分で作った作品であっても、公募展、

展示会などに出品すれば、名札を付ける事が多く、場合によっては必須条件となります。

その名前は単に思い付きで付ける場合もあります。当然命名権は作者にあるのですが、古い時代で

作者が不明な場合などには、どなたかが付ける事になります。その名前が適していれば、以後その

名前で呼ばれる事が多いです。

特に茶道に於ける抹茶々碗類には、「銘」と呼ばれる物があり、著名な茶人などが名付け親になる

事も多いです。

・ ご自分の作品に名前を付ける際に、何らかの参考に成れば良いと思っています。

1) 名前の付け方。

 一般に名前は漢字で表記する事が多いです。近年では、記号や横文字で表記する事も多くなって

 きました。それ故、文字の種類については、適当でも何ら問題には成りません。

  著名な作品の名前は単に思い付きで、漢字を羅列している訳ではなく、一定のルールの付け方が

  有ると思われます。名前は単に呼び名(銘)だけでなく、その作品の特徴を現している場合が

  多いです。 書籍(美術書)などを見ると、作品紹介は、名称(銘)、産地、釉の種類、文様の

  種類、技法、作品の形、制作年代、作者(古い時代は無名)、蔵所(持ち主)等が主に記されて

  います。当然ですが、名前を付ける際、この全てを網羅している必要はありません。

  ご自分で制作した物も、公募展や個展などで世に発表する際には、名前を付ける必要があります。

  どの様に名前を付けるかによって、作品のイメージも変化します。特に近頃は、陶芸に限らず、

  全ての物にはネーミングが、その作品の価値を高める大切な役目を果たしています。

 ① 基本的な名前の付け方。

 作品は、一般的には漢字を使っています。その文字をどの様な順序で並べるかは、はっきりした

 基準はありませんが、慣例的におおむね次ぎの順序で記される場合が多いです。

  ) 産地: 作られた国(但し国内の場合は省きます)、窯場なども産地です。

   外国の場合: 中国(唐、宋、)朝鮮(高麗、李朝)ペルシャ、ドイツ(マイセン)

   国内の場合: 備前、信楽、伊賀、萩、唐津、九谷、志野、薩摩、益子、相馬などです。

   ・ 近年は、産地が分散し、容易に取り寄せる個人が人も多いですので、産地を表記しない

    場合も多いです。

   産地の違いは、素地(土)の違いでもあります。その産地特有の土を使っているはずです。

   特に、現在の様に簡単に移動できなかった土ですので、確実にその産地の近くから採取されて

   います。更に、土が違えばその制作方法にも差が出や易いです。その土に対応した作り方も

   有るかも知れません。それ故、産地が判れば制作方法も判る事も多いです。

  ) 釉の種類、技法の種類。

以下次回に続きます。
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