陶芸の窯焚きで、一番重要な事は、作品が、壊れ無い事と、釉が熔ける事です。
色の出が、少々思惑と違っても、さほど問題に成りませんが、作品が壊れたり、釉が熔け不足に成った
場合は、大きな問題に成ります。造り直しか、焼き直す必要が、出てきます。
作品が、壊れる原因は、色々有りますが、ここでは触れずに、釉の熔け不足の対策を、述べます。
釉が熔けない理由に、何らかの原因で、温度が上がらず、
① 窯の中の全ての作品が、熔け不足の場合と、
② 作品の一部に、熔け不足が生じる場合が、有ります。
①の場合は、窯の問題、窯詰めの問題、燃料の問題、焼成の仕方の問題などが、考えられますが、
必ずしも、釉の問題ではありませんので、ここでは、述べません。
②の場合は、釉の熔ける温度を調整して、問題を解決する事が出来ます。以下その方法を、述べます。
1) 釉の熔融温度を下げる。
釉が熔け過ぎて、熔融温度を上げたい場合も、有りますが、大部分は、融点を下げる方が多いです。
① ゼーゲル式から判るように、「アルカリ」に対して、「アルミナ」「シリカ」の量が増えると、
熔ける温度は、上昇します。
) 逆に、「アルカリ」成分を増やせば、温度は下がる事に成ります。
) 亜鉛華(ZnO)や、鉛(PbO)が入ると、温度は下がります。
但し、鉛は有毒ですので、なるべく使用しない様にします。
・ 市販されている、透明釉に、石灰3号と石灰4号が有ります。
3号でSk-8程度(1250℃)、4号でSK-7程度(1230℃)で、熔けます。
・ 更に低い温度の、1200℃でも熔ける為には、3号に亜鉛華を、12%(外割り)添加すれば、
良い言う、データも有ります。
) 「アルカリ」を多くし、「アルミナ」と「シリカ」を、減らせば、尚一層温度が下ります。
) 硼酸(B2O3)を添加すると、温度が下ります。
尚、熔ける温度を上げるには、上記方法と、反対の事を、行えば良い事に成ります。
2) 現在の窯は、内部の温度が、なるべく均一に成る様になっていますが、窯の容量が大きい場合や、
薪などの燃料ですと、窯の部分部分によって、温度差が、出易いです。
そこで、釉に強(温度が高い)弱(低い)を付ける方法が、昔より取られていました。
① 釉元(モト)
今まで、ゼーゲル式から、釉を述べて来ましたが、民芸窯や、陶芸家などの、釉の調合は、
今でも、大雑把な物です。これで、十分通用する物です。
原料の長石(石粉)、珪石(ギヤマン)、石灰石で釉元を作ります。
・ 例えば、容積比で、石粉10に対して、ギヤマン5と、石灰石を加えて、二合釉薬のモトを
作ります。このモトに、木灰を段階的に、増加し、加えて、強弱を付ける、方法です。
モトに1升(1.8ℓ)に灰を、三合(0.54ℓ)加えた釉を、三合釉と言い、四合加えると、
四合釉と成ります。当然木灰の量が多くなれば、熔ける温度は、下ります。
・ 三合半を加えますと、その中間に成ります。同様にして、四合半も作る事が出来ます。
・ 灰を加えても、釉の性質が、ほとんど、変化しない事を、利用した方法です。
以下次回に続きます。
色の出が、少々思惑と違っても、さほど問題に成りませんが、作品が壊れたり、釉が熔け不足に成った
場合は、大きな問題に成ります。造り直しか、焼き直す必要が、出てきます。
作品が、壊れる原因は、色々有りますが、ここでは触れずに、釉の熔け不足の対策を、述べます。
釉が熔けない理由に、何らかの原因で、温度が上がらず、
① 窯の中の全ての作品が、熔け不足の場合と、
② 作品の一部に、熔け不足が生じる場合が、有ります。
①の場合は、窯の問題、窯詰めの問題、燃料の問題、焼成の仕方の問題などが、考えられますが、
必ずしも、釉の問題ではありませんので、ここでは、述べません。
②の場合は、釉の熔ける温度を調整して、問題を解決する事が出来ます。以下その方法を、述べます。
1) 釉の熔融温度を下げる。
釉が熔け過ぎて、熔融温度を上げたい場合も、有りますが、大部分は、融点を下げる方が多いです。
① ゼーゲル式から判るように、「アルカリ」に対して、「アルミナ」「シリカ」の量が増えると、
熔ける温度は、上昇します。
) 逆に、「アルカリ」成分を増やせば、温度は下がる事に成ります。
) 亜鉛華(ZnO)や、鉛(PbO)が入ると、温度は下がります。
但し、鉛は有毒ですので、なるべく使用しない様にします。
・ 市販されている、透明釉に、石灰3号と石灰4号が有ります。
3号でSk-8程度(1250℃)、4号でSK-7程度(1230℃)で、熔けます。
・ 更に低い温度の、1200℃でも熔ける為には、3号に亜鉛華を、12%(外割り)添加すれば、
良い言う、データも有ります。
) 「アルカリ」を多くし、「アルミナ」と「シリカ」を、減らせば、尚一層温度が下ります。
) 硼酸(B2O3)を添加すると、温度が下ります。
尚、熔ける温度を上げるには、上記方法と、反対の事を、行えば良い事に成ります。
2) 現在の窯は、内部の温度が、なるべく均一に成る様になっていますが、窯の容量が大きい場合や、
薪などの燃料ですと、窯の部分部分によって、温度差が、出易いです。
そこで、釉に強(温度が高い)弱(低い)を付ける方法が、昔より取られていました。
① 釉元(モト)
今まで、ゼーゲル式から、釉を述べて来ましたが、民芸窯や、陶芸家などの、釉の調合は、
今でも、大雑把な物です。これで、十分通用する物です。
原料の長石(石粉)、珪石(ギヤマン)、石灰石で釉元を作ります。
・ 例えば、容積比で、石粉10に対して、ギヤマン5と、石灰石を加えて、二合釉薬のモトを
作ります。このモトに、木灰を段階的に、増加し、加えて、強弱を付ける、方法です。
モトに1升(1.8ℓ)に灰を、三合(0.54ℓ)加えた釉を、三合釉と言い、四合加えると、
四合釉と成ります。当然木灰の量が多くなれば、熔ける温度は、下ります。
・ 三合半を加えますと、その中間に成ります。同様にして、四合半も作る事が出来ます。
・ 灰を加えても、釉の性質が、ほとんど、変化しない事を、利用した方法です。
以下次回に続きます。
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