釉薬は、楽焼用の800℃程度~高温の磁器釉の1500℃まで、目的に応じて、
適宜選択使用されます。
陶器では、1180℃(SK5a)~1280℃(SK 9)位の範囲の釉薬が使用されます。
特に1200℃(SK 6a)~1250℃(SK 8)の釉薬が一般的です。
釉の分類
1) 釉の外観からの分類
① 透明釉・・下絵付けをした時や、練りこみ模様(マーブル模様など)など、釉薬の下の
色を出したい場合などに、多く使います。
② 艶消し釉(マット釉)・・光沢の無い釉薬です。
光沢の有る釉薬の方が、種類は多いです。マット釉を好む方も、多いです。
③ 色釉・・透明釉(光沢有り、又は無し)を基礎にし、酸化鉄や酸化胴などの金属を
混ぜ合わせ、白、黒、褐色、緑、青、黄、赤、紫色を発色させます。
どんな金属が使われているか、詳細を述べます。
a) 白: 酸化錫、酸化亜鉛、骨灰など
b) 黒(黒天目、瀬戸黒など): 酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン(その化合物)、酸化銅など
c) 褐色: 酸化鉄(弁柄、鬼板、黄土、黒浜、その他鉄さび等)、二酸化マンガン、酸化クロム
d) 緑(織部釉、青磁など): 酸化銅、炭酸銅、酸化クロムなど(何れも、酸化焼成)
e) 青: 酸化コバルト、炭酸コバルト、呉須(ゴス)など
f) 黄色(黄瀬戸など): 酸化チタニュウム、酸化ウラン、酸化鉄、重クロムサン加里、灰など
g) 赤(辰砂など): 酸化銅(還元)、酸化クロム(還元)、酸化鉄、塩化金、塩化マンガンなど
ピンク: 酸化錫と酸化クロムの混合物
h) 紫: 酸化マンガン(還元)、酸化銅(還元)、金など
同じ金属でも、その使い方,焼成の仕方によって、発色が異なります。
④ 結晶釉・・窯を除冷却(1100℃程度の温度を長く保ち、ゆっくり冷やす)し、金属の結晶を
析出させ、その模様が美しい釉薬。亜鉛、鉄、金などの結晶釉がある。
⑤ 亀裂釉・・ひび釉とも言い、釉に大きな貫入が出た釉薬
(そのひびに、鉄や、墨などを入り込ませ、亀裂を強調する技法もあります)
⑥ 窯変釉・・変化に富んだ釉薬で、焼成の仕方や、その他の要因で、色や模様の出方が、
変化する釉薬です。
⑦ その他、油滴天目など色々な釉薬があります。
2) 施釉の状態からの見た分類
① 生釉(生かけ釉): 原材料を調合し、水に溶いて、そのまま施釉する物。
② フリット釉: 水に溶けやすい原料(ソーダ塩、ホウ酸など)や鉛を使う場合、
一度高温で溶かし、ガラス化した物を、水に入れ急冷し、ガラス粉末にした物(フリット化)を
主成分とし、他の原料を混ぜ合わせた釉薬です。
代表的な物は、楽焼用の釉薬の白玉(フリット50%以上使用)です。
以下次回に続きます。
適宜選択使用されます。
陶器では、1180℃(SK5a)~1280℃(SK 9)位の範囲の釉薬が使用されます。
特に1200℃(SK 6a)~1250℃(SK 8)の釉薬が一般的です。
釉の分類
1) 釉の外観からの分類
① 透明釉・・下絵付けをした時や、練りこみ模様(マーブル模様など)など、釉薬の下の
色を出したい場合などに、多く使います。
② 艶消し釉(マット釉)・・光沢の無い釉薬です。
光沢の有る釉薬の方が、種類は多いです。マット釉を好む方も、多いです。
③ 色釉・・透明釉(光沢有り、又は無し)を基礎にし、酸化鉄や酸化胴などの金属を
混ぜ合わせ、白、黒、褐色、緑、青、黄、赤、紫色を発色させます。
どんな金属が使われているか、詳細を述べます。
a) 白: 酸化錫、酸化亜鉛、骨灰など
b) 黒(黒天目、瀬戸黒など): 酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン(その化合物)、酸化銅など
c) 褐色: 酸化鉄(弁柄、鬼板、黄土、黒浜、その他鉄さび等)、二酸化マンガン、酸化クロム
d) 緑(織部釉、青磁など): 酸化銅、炭酸銅、酸化クロムなど(何れも、酸化焼成)
e) 青: 酸化コバルト、炭酸コバルト、呉須(ゴス)など
f) 黄色(黄瀬戸など): 酸化チタニュウム、酸化ウラン、酸化鉄、重クロムサン加里、灰など
g) 赤(辰砂など): 酸化銅(還元)、酸化クロム(還元)、酸化鉄、塩化金、塩化マンガンなど
ピンク: 酸化錫と酸化クロムの混合物
h) 紫: 酸化マンガン(還元)、酸化銅(還元)、金など
同じ金属でも、その使い方,焼成の仕方によって、発色が異なります。
④ 結晶釉・・窯を除冷却(1100℃程度の温度を長く保ち、ゆっくり冷やす)し、金属の結晶を
析出させ、その模様が美しい釉薬。亜鉛、鉄、金などの結晶釉がある。
⑤ 亀裂釉・・ひび釉とも言い、釉に大きな貫入が出た釉薬
(そのひびに、鉄や、墨などを入り込ませ、亀裂を強調する技法もあります)
⑥ 窯変釉・・変化に富んだ釉薬で、焼成の仕方や、その他の要因で、色や模様の出方が、
変化する釉薬です。
⑦ その他、油滴天目など色々な釉薬があります。
2) 施釉の状態からの見た分類
① 生釉(生かけ釉): 原材料を調合し、水に溶いて、そのまま施釉する物。
② フリット釉: 水に溶けやすい原料(ソーダ塩、ホウ酸など)や鉛を使う場合、
一度高温で溶かし、ガラス化した物を、水に入れ急冷し、ガラス粉末にした物(フリット化)を
主成分とし、他の原料を混ぜ合わせた釉薬です。
代表的な物は、楽焼用の釉薬の白玉(フリット50%以上使用)です。
以下次回に続きます。
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