わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動轆轤入門 39 底削り 6 削り作業2

2014-09-29 22:29:29 | 電動ろくろ入門
 ② 削る順序は、底を平らにする。底に円を描く。高台脇を削る。高台の外側を削る。高台内側の

  円を描く。高台内を削る。仕上げの順で行います。以下前回の続きです。

  ) 轆轤を回転させ削る。

   e) 高台を削り出す。高台の種類は以前お話した様に、碁笥底高台、べた高台と輪高台が

    有ります。輪高台には、撥(ばち)高台、切高台、三日月(片薄)高台などが含くまれます

    碁笥底とべた高台の場合、高台脇を削は削りますが、高台の外側には段差を設けませんので

    この項目は飛ばす事になります。

    イ) カンナはしっかり持ち、振れが無い様にします。

    ロ) 作品に応じて高台の高さは変化させます。高台の高い作品や、あるかないかの高台など

      多種多様です。但し、高台の役目の一つは、この高台を持って施釉し、指痕を少なく

       する事が有ります。

    ハ) 高台が持てる高さは5mm以上が必要です。又滑らずに持てる為には、高台が垂直か

      撥高台の形にする必要があります。

    ニ) 高台の外径の線(ケガキ線)を消さない様に、カンナの角を使い真下に削ります。

      真下を削った後、その外側の高台脇を削ります。

   f) 高台脇から腰に掛けての削り。

    イ) 高台を削り出す際、高台脇から腰に掛けての形状を、どうするかを予め考えておく

     必要があります。即ち、丸みを帯びた形か、角張った形にするかですが、これは轆轤引き

     する際に決めてあった事です。それ故、削り作業でも継続する必要があります。  

    ロ) 腰の削りは、内側のカーブに沿う事が一番自然です。内側が丸みを帯びていた場合、

     角張った削り方をすれば、部分的に肉厚になり、逆に内側が角張った場合に丸みを帯びた

     削りでは部分的に肉薄になります。

    ニ) 「ぼかし」を入れる。

      センター出しは、底から1cm程度の場所を基準にする為、底から離れる程狂いが出て

      きます。その故、しっかり固定したカンナでは削った処と、削らない境に段差が生じ

      ます。 この段差を解消するのが「ぼかし」の効果です。即ち、境目付近は、片手で

      カンナを持つ事で、カンアが自由に動き、作品の形状に合う様になり、段差を消す

      事が出来る様に成ります。

    g) 高台内を削る。

     イ) 作品の底に、高台内側の円を描きます。但し高台幅はやや広めにし、仕上げで

       適正な幅にします。

     ロ) 一般に高台内は平らに削りますが、抹茶茶碗などは兎兜(ときん)と言って中央を

       盛り上げる様に削るのが、特徴(決まり事)となっています。

     ハ) 高台内が狭い場合には、刃の横幅が狭い「カンナ」を使います。

       轆轤の回転はやや速くします。高台の外側を削る際には、左手の中指が作品の底の

       中央を押さえていましたが、内側を削る際には、親指と小指を除く三本の指で作品の

       外径を押さえ、親指をカンナに掛け、この親指でカンナの移動をコントロールします

       親指でカンナの刃の近くを押しながら、外側から中心に削ります。

     ニ) 底の肉厚は薄過ぎても厚過ぎても、底割れの原因に成り易いです。

       基本は腰部分の肉厚と同じ程度にする事です。

     ホ) 作品の底部分は、乾燥が一番遅い場所と成り易いです。それ故削った際、軟らかく

       削る作業が上手く行かない場合があります。即ち、形は出来ているのだが「削り

      カス」が出ない場合は、要注意です。カンナの力で粘土を変形させている状態です。

      乾燥不十分の際には、削り作業を中断しドライヤ^等で底を乾燥させてから削ります。

     へ) 削る量は最低3mm以上です。即ち、釉が掛けられる寸法が必要です。

 ③ 仕上げと確認。

以下次回に続きます。
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