わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 12 使い易い器とは

2014-10-23 22:13:58 | 素朴な疑問
陶芸で一番多く作られ、焼かれているのは、食器だと思われます。

陶芸を習い始めの頃は、単に作るだけで精一杯の状態ですが、腕が上がるにつれて、装飾に凝る

様になり、最終的には一番使い易い食器を作る事に行き着く様になるのが、自然な流れとも言えます

各家庭で各種の食器が使われていますが、その出番がある食器はある程度限定されるているはず

です。即ち、季節毎に出番がある器、来客など特別な時に出番のある器などがありますが、常日頃

使用している器は、種類は少なくは、数も少ない事が多いです。

1) 使い易い器とは季節に関係なく、登場回数の多い物です。それには幾つかの条件があるは

  ずです。

 ① 適度の大きさである事。

  使い易い大きさが存在します。勿論料理の量によって、使用する器の大きさが変化しますが、

  銘々が料理をとる取り皿は、料理の種類によらず、決まった器が使われる事が多いです。

  その器が使いよい器の大きさと言う事になります。

  )適度の大きさは、食事する人数、他の器との関係(バランス)、テーブルの広さ、食事

   時間(朝、昼、夜)等によって左右されます。

  )手に持つ場合と、下に置いた状態で使う物とでは、使い勝手に差があります。

   即ち、手に持つ器であれば、当然軽くなければ成りません。

  )食器棚に収納でき、且つ場所を取らない器です。

   収納場所も直ぐに取り出せる場所に置かれた器が、頻繁に使用される事になります。

   器は重ねる事で、収納スペースを少なくする事が可能です。

   何処の家庭でも、食器棚は満杯ですので、新たに加わる器があると、他のどれかを処分する

   必要が出てきます。それ故、あまり広い収納場所を取らない事が、大切になります。

 ② 汎用性のある器。

  器は常に料理を盛る役目を負います。それ故、料理の種類によって、器が変わるのが理想で

  すが多くの場合、一つの器を使い続ける事が多いです。それの器は飽きの来ないものである

  場合が多いです。春夏秋冬と季節感のある器も存在し、その季節にそのような器を使う事も

  趣きのある事ですが、実際には特別の来客の以外は難しい事です。

 ③ シンプルな形や色の器は多くの出番があります。

  器はあくまで脇役で、主役の料理を引き立てる事(美味しく見せる事)が重要です。

  料理屋や旅館の器の様に、奇をてらった形の物や、派手派手な器は敬遠される傾向にあります。

 ④ 洋食器と和食器。

  食器が与える雰囲気も大切です。華やいだ空間か落ち着いた空間かなどによって、器を選ぶ

  事もあります。

  )洋食器は白を基調にした器が多いですが、和食器では色使いが豊富です。

    洋食器がクールなイメージですが、和食器は温か味がある為、多く使われています。

  )洋食器は主にプレートと呼ばれる皿類が多いですが、和食器では茶碗類や丼物(ドンブリ)

    など、より立体的な器が多いです。

結論として、適度の大きさと重さ、程よい色彩(色数は少ない)、収納のし易さ、簡単に洗える

形状などの条件を満たした器が、使い勝手の良い器とまります。

尚、食器はその人の好みを反映した物となります。使い易さも人により違いがありますので、あく

までも一般論を述べました。

以下次回に続きます。
  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする