陶芸では、「焼成」と言いますが、ファインセラミックスでは、「焼結」と言う言葉を、使います。
6) ファインセラミックスの焼結
焼結とは、固体粉末の集合体を、融点よりも低い温度で、加熱すると、固まり、緻密な物体に成る事
です。
① 焼結では、圧縮などで、成形された、セラミック原料を、その融点以下(融点の90%以上)で、
加熱し、融着合体(一体化)させる事で、緻密化が進みます。
② 焼結方法は、大気中、真空中や、非酸化雰囲気(様々なガス)中など、目的に応じて、色々な方法が
あります。 一般に、加熱は、1気圧の空気中で、行われる事が多いです。(常圧焼結 )
この方法は、最も一般的な、焼結方法で、ファインセラミックスの製造に、広く適用されています。
(還元焼成 : 材料が酸化しない様な、雰囲気中で、酸素を制御しながら、焼成する方法。)
又、焼結の促進や、安定化の為に、「焼結助剤」と呼ばれる、添加物を用いることも多いです。
③ 焼結の過程で、成形された原料は、加熱前の形状を、おおむね維持されます。
但し、物体の外形寸法は、小さくなり、密度、強度、及び弾性率は大きく成ります。
又、形成される物体は、多結晶体である事が多いですが、「アモルファス」が、形成される事も
あります。
・ 注 「アモルファス」とは、非晶質金属の事で、元素の配列に、規則性がなく、全く無秩序な
状態を言います。
7) 焼結方法(熱源)
焼結温度は、原材料の種類に拠って、低温(700℃程度)~超高温(3000℃)まで、様々です。
① 遠赤外線(電気炉):
超高温電気炉(スーパーカンタル線使用)は、焼成温度 1700℃で、材料を焼成する事ができます。
② マイクロ波焼結(焼成):
ガス、電気などの外部加熱とは異なって、被焼結体そのものが、熱源となるため、複雑形状品や
大型品も、短時間に焼成できます。「省エネ」とも成ります。
圧電材料の粒子を成形後、マイクロ波を照射し、加熱焼結させる事による、圧電体を製造する方法
等に、使われます。
・ 波長が1mm~1mの領域の電波を、マイクロ波といい、この電界の中に絶縁物(誘電体)を置くと
分子は回転又は振動し、摩擦熱によって発熱します。
物質自体が、発熱体となり内部も外部も、一様に加熱でき、加熱が速く効率も良いので、素地の
乾燥や、焼結に用いられています。
③ プラズマ溶射(焼結) ;
) プラズマエネルギーを用いて、溶融状態又は、それ以上に加熱した、溶射材料の粒子又は
粉末を、高速で、被溶射物面に吹き付けて、その表面を、溶射材料で被覆する方法です。
) 直接又は、高周波によるアーク放電によって、高温のプラズマを作り、この中で焼結すること。
比較的雰囲気が、自由に得られる事、加熱時間が短く、粒成長の少ない焼結体が、得られます。
以下次回に続きます。
6) ファインセラミックスの焼結
焼結とは、固体粉末の集合体を、融点よりも低い温度で、加熱すると、固まり、緻密な物体に成る事
です。
① 焼結では、圧縮などで、成形された、セラミック原料を、その融点以下(融点の90%以上)で、
加熱し、融着合体(一体化)させる事で、緻密化が進みます。
② 焼結方法は、大気中、真空中や、非酸化雰囲気(様々なガス)中など、目的に応じて、色々な方法が
あります。 一般に、加熱は、1気圧の空気中で、行われる事が多いです。(常圧焼結 )
この方法は、最も一般的な、焼結方法で、ファインセラミックスの製造に、広く適用されています。
(還元焼成 : 材料が酸化しない様な、雰囲気中で、酸素を制御しながら、焼成する方法。)
又、焼結の促進や、安定化の為に、「焼結助剤」と呼ばれる、添加物を用いることも多いです。
③ 焼結の過程で、成形された原料は、加熱前の形状を、おおむね維持されます。
但し、物体の外形寸法は、小さくなり、密度、強度、及び弾性率は大きく成ります。
又、形成される物体は、多結晶体である事が多いですが、「アモルファス」が、形成される事も
あります。
・ 注 「アモルファス」とは、非晶質金属の事で、元素の配列に、規則性がなく、全く無秩序な
状態を言います。
7) 焼結方法(熱源)
焼結温度は、原材料の種類に拠って、低温(700℃程度)~超高温(3000℃)まで、様々です。
① 遠赤外線(電気炉):
超高温電気炉(スーパーカンタル線使用)は、焼成温度 1700℃で、材料を焼成する事ができます。
② マイクロ波焼結(焼成):
ガス、電気などの外部加熱とは異なって、被焼結体そのものが、熱源となるため、複雑形状品や
大型品も、短時間に焼成できます。「省エネ」とも成ります。
圧電材料の粒子を成形後、マイクロ波を照射し、加熱焼結させる事による、圧電体を製造する方法
等に、使われます。
・ 波長が1mm~1mの領域の電波を、マイクロ波といい、この電界の中に絶縁物(誘電体)を置くと
分子は回転又は振動し、摩擦熱によって発熱します。
物質自体が、発熱体となり内部も外部も、一様に加熱でき、加熱が速く効率も良いので、素地の
乾燥や、焼結に用いられています。
③ プラズマ溶射(焼結) ;
) プラズマエネルギーを用いて、溶融状態又は、それ以上に加熱した、溶射材料の粒子又は
粉末を、高速で、被溶射物面に吹き付けて、その表面を、溶射材料で被覆する方法です。
) 直接又は、高周波によるアーク放電によって、高温のプラズマを作り、この中で焼結すること。
比較的雰囲気が、自由に得られる事、加熱時間が短く、粒成長の少ない焼結体が、得られます。
以下次回に続きます。