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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

ファインセラミックス 2

2010-10-11 21:18:45 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
「ファインセラミックス」の、「ファイン」には、次の様な、意味があります。

  微細である、精巧である、華麗な、繊細な、純粋な、見事な、高級な、優れた、綺麗な等です。

 ② 「ファインセラミックス」の特徴(前回の続き)

  ) 天然セラミックスは、鉱物原料を使いますが、このセラミックスは、あらゆる種類の、元素を

     使い、製品を作ります。

     例えば、チタン酸バリウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化硼素、炭化チタン、

     インジュウム燐、六硼化ランタン、ガリウム砒素など、多様な原料が、使われています。

     (各原料の特徴は、後で説明します。)

  ) 高度の機能を有している為、あらゆる分野の、製品に成っています。

     大きさも様々で、複雑な構造もあれば、単純な形状の物も、あります。

  ) 機械加工が、困難な為、原料の粉体を、成形後、熱処理して、製品をつくります。

     当然「焼き物」ですので、焼成で、収縮します。それを見込んで、製品を作り、後加工が無い様に、

     する必要が有ります。

  ) 工業製品として、多量に使われる事も、多いです。その際、寸法や品質の「バラツキ」は、

      許されません。

  ) 製造方法には、「粉末の焼結」、「超音波法」、「超高圧法」、「水熱法」、「厚膜法」、

     「ゾル、ゲル法」、「メッキ法」その他、色々な方法が、採られています。

3) ファインセラミックスの歴史

  ① 戦後すぐに、米国でトランジスタや、IC(集積回路)が、開発されましたが、当時、外部からの
    
    湿気や、強い光などに対して、極端に弱く、そのままでは、産業用に使用する事は、できません

    でした。

  ② トランジスタやICの、電気的な特性はそのままに、外部からの、湿気や光を、遮断する事が出来た

    のが、セラミックパッケージでした。

  ③ このパッケージがあって、初めて、半導体は広く使われる様に、成りました。

  ④ エレクトロニクス時代の、中核的な部品である「半導体」は、“産業の米”と呼ばれ、産業を

    支えたのも、セラミックスでした。

4) ファインセラミックスの用途

  ①  電子部品

    ここ十数年の間に、特に電気・電子産業を中心として、急速な材料開発ならびに、革新的な

    研究開発が、行われています。

   ) 積層基板

     シート成形によって作製した、基板層を多重に積み上げ、積層状基板として、使用されています。  

     基板層間に、導体、誘電体、及び抵抗体を配置して、積層し、これを一体焼結して、高密度

     集積素子を、作製する物です。

     IC基板以外でも、ICパッケージ、電気絶縁部品などに、幅広く使用されています。

   ) コンデンサを、小型化したのもセラミックスです。

     20世紀の中頃から、誘電性や磁性など、特性を改良した、セラミックスが、次々に開発され、

    電子部品は、急速に小型化、高性能化を、図ることが、出来る様になりました。

    今、携帯電話には、1 台当り、200個以上の、セラミックコンデンサが、使われています。

以下次回に続きます。
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