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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

国宝の焼き物 5 (土偶2)

2010-09-21 21:32:46 | 国宝の焼き物
国宝の土偶 

 本来は、写真を掲載すれば、一目瞭然なのですが、都合により、掲載できません。

 インターネット上で、各土偶を、検索して頂ければ、写真が表示されます。興味のある方は、

 そちらを、御覧下さい。

 1) 縄文のビーナス

   1986年9月に、八ヶ岳山麓の、長野県茅野市米沢の、棚畑遺跡から、発掘された大型土偶です。

   環状集落の、中央広場から、完全な状態で出土し、妊婦を象っており、高さ27cm、重は、2.14kg。

   1995年に、国宝に指定されます。 茅野市尖石縄文考古館所蔵。

   ① 全体像は、下方に重心がある、安定した立像で、頭は頂部が、平らに作られ、円形の渦巻き文が

     見られる事から、帽子を被っている姿とも、髪型であるとも、言われています。

     文様は、この頭部以外には、見られません。

   ② 顔はハート形の、お面を被った様な、形をしています。切れ長の、つり上がった目や、尖った

     鼻に、針で刺した様な、小さな穴があり、小さな「おちょぼ口」などは、八ヶ岳山麓の縄文時代

     中期の、土偶に特有の、顔を持っています。

     また,耳には「イヤリング」を、付けたと思われる、小さな穴が、開けられています。

   ③ 腕は左右に、広げられ、手などは、省略されています。又、胸は小さく「つまみ出され」た

     様に、付けられているだけですが、その下に続く、お腹とお尻は、大きく張り出しており、

     妊娠した、女性の様子を、良く表しています。

   ④ 全体の作りは、骨格となる部分を、組み立て、それに幾つかの、粘土塊を、肉付けする様に

      丁寧に、作られています。表面はよく磨かれて、光沢があります。

      又、粘土は雲母が、混じっており、金色に輝いています。

      尚、一般に見られる、壊された土偶とは異なり、完全な形で、埋められた物で、ある事は

      明らかです。

 2) 合掌土偶(2009/03/20指定)  国宝(美術工芸品のうち考古資料)

    国内には、合掌した座像で、完全形の土偶が、他に無い事や、縄文時代の習俗を、現代に伝える

    造形的、学術的価値が、高く評価され、国宝に、指定されました。
 
   ① 合掌土偶は1989年7月、青森県八戸市是川森の、風張1遺跡の発掘調査で、発見されます。

    大きさは、高さ19.8cm、幅14.2cm、奥行き15,2cm。

    縄文時代後期(約3500年前)の、竪穴住居跡から、壁に安置されたような状態で、出土しました。

   ② 左脚は欠けていましたが、同じ住居跡から見つかりました。

    その後の調査で、四カ所の、割れた部分が、縄文人によって、天然の接着剤である、アスファルト

    で修復され、全体に、赤色塗料が、塗られていた事が、判明します。

   ③ 更に、)「アスファルト」での修復されている、)全身に赤色塗料が、塗られている

     )合掌形をしている、)全体が、全て残っている等の特徴が、「縄文時代の、習俗を考える

       上で、極めて高い価値がある」と評価ます。

   ④ 風張1遺跡では、既に合掌土偶を含む、664点の出土品が、1997年6月、国の重要文化財

    (重文)に、指定されていましたが、新たに、この土偶が、国宝に、指定されました。

 3) 中空土偶  愛称 茅空(かっくう)

以下次回に続きます。

  縄文のビーナス 合掌土偶
    
 
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