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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

手捻り (玉作り)

2008-09-05 23:00:25 | 陶芸入門(初級、中級編)
手捻りで、作品(器)を作る際、最初の方は、玉作りの方法で作るのが、一般的です。

 玉作りの方法の特徴は

  ① 一番簡単に作品(器)を作る方法とも言われています。

  ② 小さな作品に適します。特に背の低い作品に向きます。直径はある程度大

    きくても可能です。

  ③ 一塊の土から作る為、繋ぎ目が無いです。

  ④ 常に肉厚を感じながら、作る方法なので、極端な厚みの差は出ません。

では 玉作りの方法をのべます。

 1) 一回の出席で、粘土1kg程度の粘土を、提供されるのが普通です。

  その土を、作品の大きさに応じて、1/2又は、1/3に分けます。

 2) この土を、手回しロクロの中央に土が動かない様に、「ドカン」と据えます。

  (手回しロクロが無い場合には、新聞紙などで、代用できます。)

 3) 更に土の根元を、ロクロ面に押し付け、土を固定します。

 4) 両手の親指を揃え、土の中心を掘っていきます。更に底の広さを決めます。

    その際、指を少し水で濡らすと、作業がやり易くなります。

    高台の種類によって、底の肉厚を決めます。

    即ち 輪高台、碁笥底高台は1cm、ベタ高台は5mm程にします。

    (肉厚を測る針を用意しておけば、より確かです。)
 
 5) 両手の親指と、他の指を向かい合わせ、摘んで肉を薄くします。

   イ) 親指を中側に掛ける方法と、外側に掛ける方法が有ります。

     (どちらでもかまいません。自分に有った方法を選んで下さい)

   ロ) 回転方向も、左右どちらでも、好きな方向に回転してください。

   ハ) 最下部(底の付け根)より始め、一段(一周)すんだら、手を上げ

     て、次の段を薄くします。

     (上から始めると、下段で土を指で摘められ無く成ります。)

   ニ) 土を締める。土を摘んで薄くすると、土は上に延びていきます、同時に

     外に広がってきます。広がらない様に、両手を接近させ土を締めます。

 6) 最上段まで、肉厚を均一にしたら、形を作ります。

   イ) 口縁の高さが凸凹していたら、高さを揃えて、弓などで切取ります。

   ロ) 径を拡げたり、狭めたりして形を作ります。

     この際、電動ロクロの経験がある方は、手回しロクロを速く回転させ、

     形を作る事も、可能です。

   ハ) 作陶時にひび割れが発生したら、スポンジ等で水を付け、指(竹ヘラ)

     で撫ぜ、ひびを消します。

   ニ) 口縁を皮で撫ぜ、滑らかに仕上げます。

 7) 糸でロクロより切り離します。

 8) 乾燥後、作品を逆さにし、高台、高台脇を「カンナ」で削り出します。

    (場合によっては、器の内側も削ります。)

注意 必ずしも綺麗に削る必要は有りません。 手や指の痕も残した方が、かえって

   作品に「温か味」が出る事も多いものです。
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