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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

上手になる方法(粘土を選ぶ)

2008-04-19 21:49:09 | 陶芸が上手になる方法
陶芸が上手になるとは、自分の思った通りに、作品を作る事が出来る様になる事と

定義して、話を進めています。

  前回までは、何を作るか(テーマ)を決める。図(スケッチ)に描いてみる。

 に付いて述べましたが、今回は粘土について、話したいと思います。

粘土は陶芸の主たる材料です。

 それ故どんな粘土を使えば良いかが、重要な事柄になります。

  粘土には色々な種類があり、採れた場所によって、千差万別です。

 今日では、陶芸材料店、粘土屋さん、又陶芸教室でも数種類の粘土を、用意して

います。その為どの粘土を使えば良いか、選択に迷いがちです。

 当然、粘土の種類によって出来上がりに差が出ます。
 
以下粘土を選ぶ基準を述べます。

 イ) 色で選ぶ。(焼成後の粘土の色)

   白い土、グレーぽい土、茶色い土、黒ぽい土等色々有ります。
 
   (注意:生の土と、焼成した土の色が違う場合があります)

   当然、釉薬を掛けて焼成すれば、粘土の色によって色の明暗に差がでます。

  白い土 : 半磁器土、古信楽土(細目、荒目)、志野土(やや黄色)など

  グレー : 信楽土(薄いグレー)など

  茶色の土: 赤土(産地によって、薄い茶色~濃い茶色まで色々)

  黒い土 : 黒御影土、南蛮土など

    尚、白い土に顔料(練り込み用)を3%~10%入れる事により、
      
      ピンクの土、緑の土、青い土、黄色い土、紫の土等を作り出す事が出

      来ます。

 ロ) 手触り(質感)で選ぶ。

    滑らかな土: 粘土の粒子が細かい土。

          半磁器土、信楽の特練、南蛮土など

    ややざらつき(砂気)の有る土: 信楽の並漉し、志野土(細目)など

    ざらざら感の有る土: 古信楽(細目、荒目)、志野土(粗目)など

 ハ) 作品の大きさで選ぶ。

    大きい作品は 縮む量が大きいので、収縮率が小さい目の粗い土を使う。

 ニ) 作品に細工を施す場合は、目の細かい土を選ぶ。

 ホ) 価格で選ぶ。性質が同じ様な土なら、割安な土を選ぶ。

 ヘ) 特別な土を選ぶ。

    萩焼には萩焼き用の土を、備前焼には備前焼用の土をと言う様に、
   
    その産地の土を選ぶ。
 
    又、土鍋など直火に架けて使用する物は、土鍋用の土を選ぶ。
     
     (注:土鍋土の焼成温度は一般的には1200度以下です)

 へ) 作品の割れやひび等の傷が、出にくい土を選ぶ。

    長い年月を掛けて、寝かせた土は傷が出にくいと言われています。

    (一般的には難しい事ですが)

    尚、目の細かい土は乾燥がやや速い傾向が有ります。

     (割れ、「ひび」が乾燥の速さに関係していますので、目の細かい土を

      使う時は注意して下さい)

 ト) 最後に一番重要な事は、使いやすい土を選んぶ事です。

   (目の細かい土は、電動ろくろでは中々上に伸びず、挽きにくい土です)。

 
以上 自分の好み、作りやすさ、価格などを考慮して、選んでください。
          

   
コメント
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