気持ちのリレー

昨日、知人からミカンをいただきました。
「和歌山の知り合いから、たくさんのミカンが届いたのでお裾分け…。」
と言うことで、２０個ほどが袋に入っていました。

糖質制限をしていますし、果物も摂らなくなった我が家ですが
せっかくのミカンをお返しすることはできません。
その時に頭をよぎったのは、果物がお好きなお知り合いです。

その方に少しでも早くお届けした方が良いと思って、今日、行ってきました。
「昨日、知人から和歌山のミカンをたくさんいただきましたので
よろしかったら…。」と言いましたら、
「和歌山は、以前住んでいたことがあるのです。」と話され、
ミカンも「喜んで…。」と受け取ってくださいました。

日頃の営みの中には、小さなつながりがありますので
それを上手にたどり合いながら、助け合いができている…
そんな気がしています。

特に昔は、親戚よりもご近所さんとのつながりが助け合いに繋がりました。
足らないものを貸し借りし、余ったものを譲り合いながら
日々の生活が回っているということがよくありました。

このちょうど良い頃合いの『距離』を取るのが難しくなってきて
今では、そのようなお付き合いはほとんどなくなってきたように思います。
でも、私の心のどこか片隅には、
あの頃の助け合いを懐かしく思う気持ちがあることを、時々感じています。

あの頃、豊かとはいえない我が家では助かっていましたし、
温かい気持ちを添えた貸し借り、譲り合いだったことが、
子供なりにも感じられていたからかもしれませんね。

昨日のミカンからそんなことを思い出したのが不思議ですが
美味しいミカンを食べてもらえたら…と思う気持ちのリレーだったような気がしています。


　懐かしいポンプ。
　実家にもあり、下の井戸から汲み上げていました。
　何年かした頃、ポンプの形が新しくなり、
　やがて井戸からモーターで吸い上げて、
　蛇口をひねるとお水が出るようになりました。