ピアノの調律を自分でやってみよう。
ずっと考えていたことなのですが、先日から実践してみることにしました。
これまでに何人もの調律師さんと出会っては別れ、また出会っては別れというご縁を繰り返してきましたが、相性や音の好みがピッタリ合うという人に出会うことは本当に難しいですね。
今、わたしのピアノたちがお世話になっている調律師のマーティンは、長年の付き合いだった元調律師さんのお弟子さんです。
元調律師さんはフロリダに引っ越してしまったので、わたしの好みをよく知る彼が、マーティンを紹介してくれたのでした。
そのマーティンが、冬の終わりに、音がシャンシャンしてきた生徒用のピアノを、全体的に丸くて柔らかな音色に変えてくれました。
これで複数の生徒から苦情が出ていた、「どんなに気をつけても弱い音や柔らかい音が出せない」という問題が解決したのですが、なぜか今回はわたしのピアノとの音程が合わない鍵盤がいくつもあって、一緒に弾くのが苦痛でなりません。
これで複数の生徒から苦情が出ていた、「どんなに気をつけても弱い音や柔らかい音が出せない」という問題が解決したのですが、なぜか今回はわたしのピアノとの音程が合わない鍵盤がいくつもあって、一緒に弾くのが苦痛でなりません。
それで急遽、問題の鍵盤だけの調律をお願いしたのですが、彼とのスケジュールがなかなか合わなくて、やっとのことで再度調律してもらったにもかかわらず結果はあまり芳しくありません。
また来てもらうのは気が引ける。
けれどもこんな状態ではレッスンが苦痛になる。
自分でやってみるか。
わたしは調律の作業を見るのが好きで、調律師さんが変わるごとに眺めてきましたし、絶対音感もあるので、見よう見真似でできると過信していました。
なので簡単に考えていて、ネットで評判の良さそうなチューニングハンマーを買い、それだけでもうすっかり調律師になった気分でいたのでした。
そして第一日目、そのハンマーを見た夫の、「そんなチャチな工具で大丈夫なのか?」と訝る声を思いっきり無視して調律開始。
まずは調律したい鍵盤のピンはどれかをしっかり確認します。
まずは調律したい鍵盤のピンはどれかをしっかり確認します。
そしてピンにハンマーの先をはめ込んで、クイッと回すと…。
結果から先に言うと、とんでもないことを始めてしまったと、ものの3秒くらいで思いました。
結果から先に言うと、とんでもないことを始めてしまったと、ものの3秒くらいで思いました。
そもそも、一つの鍵盤に三つの弦が関わっていることすら頭に無かったほどの阿呆だったし、生徒用のピアノの音に合わせたら良いのだからと、音叉もチューニング機能アプリも使わず、ただただ雰囲気のみでやってしまったのでした。
ものすごく長い時間をかけて、たった2音の調律を終え、じんわりと汗をかいた(多分脂汗)まま、慌ててYouTube先生に調律の器具の選び方と調律の仕方について教えを乞いました。
数件のビデオを観ながら(よくも弦を切ってしまわなかったことよ)と冷や汗をかき、自分がいかに無謀なことをしていたかを大反省。
今度はちゃんとした工具を注文し、教えてもらったことを参考に、弦の音をミュートするゴムウェッジなるものも使いながらやってみました。
ピアノの調律は100%を目指さない。80%がいい感じ。
1日5分程度の短い時間で1音だけ調律していく、というような軽い感じでやっていく。
いやはや、ピアノの調律というのは実に大変な作業であることを、今更ながら学びました。
でも、調律ってなかなかに楽しいです。
でも、調律ってなかなかに楽しいです。
アラセブの手習いとして、末長く練習していこうと思います。