ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

タイムマシーンに乗って、おとうさんの死んでしまう前の日に行って、「仕事行ったらあかん」て言うんや

2018年02月20日 | 日本とわたし
これは、国会質疑中、希望の党の山井議員が読み上げた、お父さんを過労自殺で亡くした、小学1年生の子どもの作文です。



ぼくのゆめ

大きくなったら
ぼくは博士になりたい
そしてドラえもんに出てくるような
タイムマシーンをつくる
ぼくはタイムマシーンにのって
お父さんの死んでしまう
まえの日に行く
そして「仕事に行ったらあかん」ていうんや



その山井議員の質疑を、よく国会審議を書き起こしてくださるbuuさんhttps://twitter.com/buu34が、要点をまとめてツイートしてくださっていたので、その文章をここに紹介させてもらいます。

山井議員:
裁量労働制というのは、過労死が増えているだけじゃなくて、労災申請も通らないんですよ。

安倍首相:
ただただ原稿を読み上げるだけの答弁。

山井議員:
原稿を読み上げるのは、あまり好ましくないと思うんです。
私は基本的なことしか聞きませんから。
今おっしゃったような趣旨は、もう100回くらい聞いておりますので。
私が質問したのは、そういうことではなくて、端的に、過労死のご遺族の方々が大反対している、実際、過労死と、長時間労働で体を壊す若者が続出している、
だから、この過労死が増えて、深刻な問題に、裁量労働制という制度がなっているという認識はお持ちですか、と総理に聞いています。
ちょと、ちょちょちょちょちょちょちょ、ちょっと(加藤が答弁席に)、いや、ちょっと待って下さい!
そんな難しい質問じゃ、ちょっと、ちょっと待って下さい、総理の認識を聞いている、大臣の認識は聞いておりませんので、
総理、ダメダメ、時間も限りあるから、(大臣の答弁は)いい、時間がもったいないですから。
総理の認識を。

委員長、加藤厚労大臣を指名:
グダグダ…。

安倍首相:
あの、政府としてお答えをするわけでありますから、担当大臣からも答弁させて頂くのが、私は当然のこと、ではないかと、こう思うわけでございます。
それとですね、先ほど答弁さして頂いたようにですね、さして頂いたように、我々は、いわば、これは、この、裁量労働制の中に於いても、今まで、様々な事例があったことは、十分に承知をしているわけでございます。
その中において、組合側ともですね、労働組合側とも、様々な意見を伺うという場を設けながら、そうしたお話も受けながら、見直しを行ったわけでございまして。
それは先ほど答弁さして頂きました。
労使委員会が決議した健康確保措置を必ず実施させること、(ここで山井議員が「もう結構です」と言う)これが大切なことなんですから、それは聞いて頂きたいと思います。
聞かれたんですから、聞いて頂きたい。
(山井議員が「委員長、時間止めて下さい、聞いてないですから、そんなことは」と抗議するにもかかわらず、
客観的な方法によって労働時間を把握し(目を落とし、本格的に原稿を読み始め、延々と原稿を読み続ける)…。

山井議員:
命に係わる問題を、真剣に議論してるんです、聞かれたことを端的にお答えください。

安倍総理が、働き方改革が目玉だとおっしゃるから、どういう見解をNHK生中継で全国におっしゃるのかと思ったら、ごくごく基本的な質問をしても、全て逃げておられる。
目玉法案じゃなかったんですか?
何か国民に、この法案のことを言いたくないんですか?
やっぱりやましいことが、何かあるんですか?

<一貫して、まず厚労大臣をあて、次に総理に答えさせるという委員長采配>

山井議員:
委員長、二重に答弁するの、やめて頂けますか?

安倍首相:
これはですね(ニタニタ笑う)、これはですね(山井議員:時間つぶしじゃないですか!)これはですね、厚労大臣が所管をしている、法案で、あります。
当然、すでに今までの、答弁の、積み重ねがあるわけでありまして。
その積み重ねの上に、政府としての見解をですね、まずは厚労大臣が述べるのは、私は当然のことだろうと、こう思うわけでありまして。
我々は時間かせぎをしようと思っているのではなくて、厚労大臣も、そんな延々と答弁しているわけではございません(してるわー)。
そこでですね、長いか短いか、あの、基本的な考え方は、厚労大臣からお答えを指して頂きます、た、が、しかし、我々は時間かせぎをしようと思っているのではなくて。

山井議員:
残念ながら、答弁は撤回したと言いながら、裁量労働制で労働時間が長くなるのか短くなるのか、そのことに関しては、政府見解は、今、ないわけです。
委員長、ぜひとも、裁量労働制で、労働時間が長くなるのか、短くなるのか、統一見解を出して頂くようにお願いします。

委員長:
理事会協議。

山井議員:
安倍総理、裁量労働制で労働時間が長くなるのか短くなるのか、過労死が増えるのか減るのか、政府としては全く分からないのに、拡大しますなんて、そんな無責任なことありませんよ。
何よりも、安倍総理がいったん、この場で、裁量労働制の労働時間が短いという答弁をされて、さらに撤回したけれど、
まだどうなるか分からないとおっしゃる以上、多くの国民が、裁量労働制で今後働くことになるわけです。
国民には、裁量労働制の実態がどういうものであるのか、法改正の前に知る権利があるんじゃないでしょうか。
実態調査をした上で、私たちに開示を。
それが謝罪だと思いますよ。
撤回して済む問題じゃありません、命にかかわる問題ですから。
総理、実態調査を、何としてもやって下さい、総理。

ーでも指名されるのは、なぜか加藤厚労大臣:
まずはあのー、ぐだぐだ…(=調査はしない)。

山井議員:
安倍総理、なんか、他人事みたいですね。
目玉法案で、働き方改革するとおっしゃってた割に、全然難しい質問、してませんよ。
法改正するためには、過労死増えないように、実態調査すべきじゃないですか?
そのことにすら答えず、私の方も見られない。
ずーっと原稿をそこで読んでおられます。

実態調査なくして法改正なし!

裁量労働制や高度プロフェッショナルの拡大、過労死のご遺族の方々は、過労死促進法と呼んでおられるんですよ。
過労死のご遺族が涙を流してまで、やめて下さいと言うことを、押し切るのが、働き方改革なんですか?
人の命を守るのが、国会じゃないんですか?
働き方改革って、与党と野党が喧嘩して、過労死のご遺族の反対を押し倒して、無理やり強行採決するもんなんですか?
安倍総理、ぜひとも立ち止まって頂きたいんですよ。
国民の命を奪う法律なんて、許すわけには参りません。
裁量労働制の拡大は、法案から削除する、ぜひとも答弁をお願いします。

安倍首相:
この、調査、でございますが、全国の基準監督署のですね(目を落として原稿を読み始める、調査方法の説明をとうとうと)労働調査を行うことは、えー考えて、おりません。
ま、しかしながら、今般ですね、性格の異なる数値を比較したことは不適切であり、私からも深くお詫びを申し上げたい。裁量労働制について~健康確保措置~医師による面接を使用者に義務付け~根拠規定を~労働時間の適正化~(すでに聞き飽きた原稿の繰り返し)希望する方、希望する方には、こういう働き方を選んで頂けるようにするものでありまして、あくまでも、希望する方である、とうことであります。(長答弁、丸丸3分!)

山井議員:
希望する人にとおっしゃいましたけど、希望しない人もなかなか断れないし、全従業員が裁量労働制というところもありますし、気が付いてない間に、自分が裁量労働制にされたという人もいっぱいいます。
この40分の質疑を通じて、本当にがっかりしました。
目玉法案と言いながら、答弁からは逃げる。
まともに質問には答えない、答えだしたら原稿を長々と読んで時間をつぶす。
人の命がかかってる法案なんですから、それなりの真剣さをもってやって頂きたいと思います。
私たちは人の命を守りたい。
人の命を奪う法律を作るんであれば、私たちは体をはって阻止します。
その事を申し上げて終わります。


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裁量労働制データ捏造が確定でも、安倍首相は開き直り&責任逃れ発言!
「資料が正しいか確認なんてしない」

【LITERA】2018年2月20日
http://lite-ra.com/2018/02/post-3815.html

引用始め

安倍首相の答弁を抜き出しました。

「データを撤回すると申し上げたのではなくて、引きつづき精査が必要と厚労省から報告があったため、精査が必要なデータに基づいた答弁について撤回し、お詫びをした」

「この問題について、詳細に事実をすべて把握しているのは厚労大臣。
私はもちろんこの予算について森羅万象すべてのことについて答えなければならない立場だが、すべて私が詳細を把握しているわけではない」

「(データは)厚労省から上がってくるわけで、それを私は参考にして答弁をしたということ。これ以上のものではない」

「予算委員会の前の、総理の答弁レクって言うのはですね、短いあいだに答弁を全部、やるわけですよ。
ひとつの質問に2分とか、それくらいしか時間をかけることができないわけで」

「ひとつひとつの資料をですね、これをブレークダウンして、正しいかどうか確認しろなんてことは、あり得ないんですよ」


引用終わり


これまでの数年間、ありえないデータを元に、野党などの反論を封じ込めようとしてきた詐欺与党。
データ間違い(あるいは故意的なトリック)の事実が判明した後もまだ、

「私は悪くない、データは撤回しない」と言い張る安倍首相。
そしてきっと、数の暴力でまた、この法案を通してしまおうという魂胆なのでしょう。

『残業代ゼロで定額働かせ放題』『過労死促進法』…。

もうすでに大変な環境で働いておられる人たちが大勢います。
こんな法案、絶対に通させないでください!

もう何回自分にがっかりしただろう

2018年02月20日 | 音楽とわたし
大雪が降った先週の土曜日に、としちゃんとシドニー夫妻の家で、ミュージックパーティが開かれた。
弾けるチャンスがあったらどこでも押しかけるエリオットとわたしは、もちろん参加させてもらった。
シドニーは絵描きさんで、けれども平らなキャンパスに描くのではなくて、描いた厚紙をいろんなふうに波立たせたり、うねらせたり、折り曲げたりして、
だから一つの絵の中に、複数の次元が存在するような、まるでどこかに行ってしまいそうな、安らぎや心細さや躍動感が混在する。
いっぺんにファンになってしまった。
としちゃんはいつものごとく大らかで、人を楽しませる天才で、奏でるピアノの音は繊細で、わたしもあんな風にピアノが弾けたらなあと思う。

翌日の日曜は、朝から快晴で、どっさり積もった牡丹雪を、瞬く間に溶かしていった。


カエデの爺さんが遊び場のリスの子どもたちも、日向ぼっこでじっとしている。









土曜日のパーティは、そりゃもう楽しかったし、みんなの演奏にも感心したり感動したりしたのだけど、
自分の演奏にがっかりし過ぎて、その晩はあまりよく眠れなかった。

としちゃんちのピアノはとても古くて、だから調律をしてもすぐに緩んでしまう。
でも、そんなことは気にせず、自分の音楽を演奏できるべきなのだ。
なのにわたしときたら、自分が弾いた鍵盤の音程がずれていると、それが間違いのように聞こえてしまって、そのことにすごく動揺してしまう。
絶対音感がこういう際には邪魔になる。
そんなことは気にしないようにしよう!と、いくら弾く前に自分に言い聞かせても、音が出た瞬間に、自動的に反応してしまう。
それで、しまいには、一体何の音を弾いているのか目で確かめたりして、いつもの楽譜の読み方とは違ってしまい、またまた混乱する。

今回の曲は特に、左手がオクターブでビュンビュン右往左往するので、音を外さずに弾く特別練習をしている。
そのこともあって、外したように聞こえると、すごくショックを受けてしまう。

ああもう、本当に、どうしてわたしはこんなに臆病なんだろうか。
どうしてこんなにもちっちゃなことにこだわってしまうんだろうか。
どんなピアノでも平気に、しかも自分の表現を保ちつつ、楽しく弾ける人はいっぱいいるのに…。
ピアノのせいにしてしまう自分が、せこいというかかっこ悪いというか…。

気持ちがドスンと落ち込んでしまって、日曜はとうとう1音も弾かなかった。
でもまあ、また今日から練習開始。
次は自宅でのサロンコンサートだ!
少しずつ掃除して、少しずつ料理を作って、ほんでもって練習練習!
あきらめないぞぉ〜!