ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

生きていかなきゃね、今この時を、この場所で

2016年09月11日 | ひとりごと


9月の前半には、16年前に亡くなった父の誕生日や、あの同時多発テロが起こった日が、繰り返しやってくる。
今年は、それはそれは暑くて湿気があって、夜も熱帯夜で、どうしたら眠れるかを思案しなければならない日が続いた。
けれども、11日の今日は、昨夜までの熱がスウッと引いて、カラカラに晴れた。
15年前のあの日のように。



父が生まれた日には、父が死んだ時のことを思い出す。
あの11日の朝には、WTCビルディングがすぐ横にそびえ立つのを見るのが好きで、バスの窓におでこをくっつけるようにして、見ていた自分を思い出す。
そこに、まるでどこかからワープしてきたように、旅客機がいきなり近づいてきたのを見て、車内の彼方此方から悲鳴が上がったのを思い出す。
綺麗なオレンジ色の火と、銀色の破片が、仕掛け花火のように空に散らばって、それを綺麗だと思ってしまったことを思い出す。
 


あの日は、人間の愚かさ、儚さ、悲しさ、尊さ、美しさを、マンハッタンの街中を彷徨いながら目の当たりにした。



そんなこんなで、9月の前半は、自分の内側にぐんぐんと入っていってしまうことが多い。
外側に発信する元気がヒュルヒュルと減り、だからインターネットとも疎遠になる。
そんなわたしを心配して、歩美ちゃんがひょっこり訪ねてきてくれた。

丁度、気晴らしに、『Sully』(邦題は『ハドソン川の奇跡』だったか?)を観に行くつもりだったので、3人で出かけた。
映画は、とても良くできていた。
久しぶりに、観た後、胸がスッとした。(映画終了とともに、客席から拍手が上がったのも久しぶりだった)
けれども彼が、奇跡を起こした英雄だと騒がれていた時に、容疑者として厳しい追及を受けていたことなど全く知らなかったので、とても驚いた。
そして、その追及のための検証が徹底的に行われていた時、容疑をかけられた側の意見を無視しない姿勢や、それを元に再検証を試みる様子を見て、
不完全な人間だからこそ、また次に起こり得るであろう事故に備えるためにするべきことを、教えてもらったような気がした。
なお、機長のサレンバーガー氏の主演で作られた映画(Brace for Impact: The Chesley B. Sullenberger Story )もあって、
これは、ケーブルテレビのディスカバリーチャンネルがプロデュースしたドキュメンタリーだったのだけど、
https://www.youtube.com/watch?v=mmPZyWl4wjY
なぜかどちらかというと、この『Sully』の方が生々しくて、まるで自分が事故機に乗っているような気持ちになって、観た後もかなり長い間、強い緊張感が心の壁に張り付いていた。


ゴーヤにどんどん寄りかかられて、暑いぞコラ!と悲鳴をあげている、玄関ポーチ前の垣根。


これは、う〜ん、カボチャなのか、スイカなのか?まだこんなにちっちゃいので、大きくなれないまま終わってしまうのかも…。


この名無しさんは、歩美ちゃんから預かっているキーライムの鉢から、ニョキニョキ出てきておっきくなった。


このこが最大。といっても、直径5センチぐらい。


さつまいもさんにすっかり乗っ取られた、かつては葉っぱもの専用だったミニ菜園。


右端の、ちょっとトンネルみたいになっている(だからグラウンドホッグのゴンちゃんの通り道)所に、いきなりムクゲの花が咲き始めた。




なんだったっけ、確か、嫁は、料理前のほうれん草を見せてはいけないとかなんとか…葉っぱものを炒める時に必ず、思い出す話。これはケールだけどもね。


なんでこんなにちっちゃくなってしまうんだ?!


おっきくなっていたのに、全然気がつかなかったゴーヤが、すっかりオレンジふにゃふにゃゴーヤになっていた。


ついでに採ったピーマンとシシトウとミョウガと一緒に。


種袋は真っ赤っか。


地下室では、みんなの手前味噌が、静かに発酵生活を送っている。


手作りに目覚めた!だから手前アーモンドバター♪


生きていかなきゃね。
今この時を、この場所で。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする