意外と社会派(予定)

赤熊の辛口社会派(予定)ブログです。
天佑自助が赤熊の基本理念です。

秩序を乱すものを敵という

2013年11月15日 | 社会
ブロゴスに変な記事があった。

現行制度は憲法違反? 未婚のシングルマザーにも「寡婦控除」を認めるべきか
http://blogos.com/article/73443/

もとは弁護士ドットコムの記事みたいですね。
大よその内容をいえばタイトルの通りですが、結論が変だし、論法も変。

この記事で最初に気になるのは、

>耳慣れない言葉ですが、『寡婦』とは、法律婚を経たうえで、死別・離婚によりシングルとなった女性を指します。

・・・・しょっぱなから間違えるってどういうつもりなんだろう?
寡婦とは『夫が死亡し再婚していない女性』を指す言葉です。
やもめ、後家、未亡人と同じ意味です。
単に離婚した女性を寡婦とは言わない。
耳慣れない、と断っておいて間違える?
ありえないだろう。

まぁ、おそらく制度上、離婚した女性も寡婦控除を受けることができるのでしょう。
だから、こういう間違えを犯すのでしょうね。
ただ同じ語彙で一般用語と専門用語の意味が変わる言葉は多々ありますが、そういう時に一番に気を付けなければならないことです。
それができないだけで、この記事を書いた筆者は信用にならないと結論づけれるものです。
もの知らずだと自白してるようなものなんですから。
もの知らずがが書いた記事に何の価値があるんでしょうね。

それぐらい酷いミスなのである。

それはともかく、記事の内容ですけど、残念ながら酷い。
寡婦控除を結婚してないシングルマザーにも適応させないのは不公平だと叫んでいるわけだが、そもそも寡婦じゃない、離婚しただけの女性にこういった控除は必要なのだろうか?
シングルマザーの厳しい懐事情は分かるが、未婚のシングルマザーだろうが、離婚のシングルマザーだろうが、結婚している母親だろうが、子供がいるならその父親から養育費を貰うべきだろう。
それが順当というものです。
夫が死亡し、それができないからこそ寡婦制度なるものを作ったわけでしょう。
この制度の成立過程が解らないが、おそらく『一般的な意味』での寡婦だけの控除制度だったものが、時代と共に離婚した女性にも認められた・・・ということでこんな変な名前の制度になっているのでしょう。
それを拡大して適用させるというのは、おかしいと考えるべきだ。

そもそも公平性を論じるなら、この寡婦控除制度を廃止し、子供の有無などの理由だけで親が一律に控除を得られるようにした方がよっぽど公平だろうに・・・。
公平というものが解っていない典型ですね。

てか、離婚しただけで受けられるのなら『寡婦』控除じゃねぇだろ!!ってそこにツッコミ入れろよ!!
寡婦じゃない人間に寡婦って失礼だろう!!
なにより『もと夫』は死んでいないのだから2重に、極めて失礼だ。
名称を変える様にしろよ!!

だいたい、こういう風に意味を拡大させて適応させていくとさらなる問題を引き起こすものである。
モラルハザード。
つまり結婚しない、または離婚(偽装離婚等)したほうが得、となってはいけないのである。
偽装離婚が正しい社会であってはいけないし、子供の父親が公的に不明である社会というのも避けるべきだ。
こういうことを許容するというのはモラルハザードを引き起こし、社会秩序を無駄に乱すのである。
それは結果的に不平等をもたらします。
社会秩序を考慮しない、この手の単なる平等論だけの下らない主張は止めるべきですね。

この手の表面だけの浅薄な平等論を主張をする人は左翼に多いが、彼らが嫌われるのはこういう社会秩序の守る仕組みを自由とか公平とかいう巧言令色な言葉で蔑ろにする点だろう。(赤熊には自由主義や平等主義ではなく、無政府主義・無秩序主義にしか見えません)

でもそういう態度は一般人に受け入れられることはないでしょう。
社会秩序を乱すものを人は『敵』というのですから。