意外と社会派(予定)

赤熊の辛口社会派(予定)ブログです。
天佑自助が赤熊の基本理念です。

教養が解らない人間が教養を語るな!!

2011年02月10日 | 教育
教養を勘違いしている人がアゴラにいました。

「教養」のない日本のエリート教育 矢澤 豊
http://agora-web.jp/archives/1233579.html

・・・根本的に教養というものを間違えてますよね。

赤熊も教養教育重視派である。
なので『もっと教養を!!』というのはわからんでもない。

ただ、赤熊は重視はするが至上派ではない。

概ね 教養とは何の役に立たないものである。
役に立つ知識は実学であって、そうじゃないから教養です。
実際、教えるだけ時間の無駄だとも思う。
それでも教養を重視するのは言葉の端々や考えに自然に顕われ、物事を理解する助けになったりと、その人が持つ力の底上げになるものだからです。

そう、教養というものは溢れ出るものだ。
決して、ひけらかすものではない。
まして、知らないからと言って批判するなど品性下劣の極みである。

そもそも、この人が主張するのように、岡倉天心や福沢諭吉などの特定の人物のことを知っておかなければならないというのは、それはコモンセンス・・・政治家や官僚としての常識の問題だろう。
あるいは日本人としての素養とか学識の問題です。
そんなものは教養とは呼ばんのです。

偉人というのは岡倉天心や福沢諭吉だけではない。
その人は福沢諭吉や岡倉天心を知らなくても、他にたくさんいる素晴らしい人間のことを知っているかもしれない。
彼らに拠らない発想で、新たなことを提言してくるかもしれない。
そこが面白いのである。
それこそ金子みすゞの詩の一節『みんなちがって、みんないい』であろう。

みんながみんな、同じことしか知らなければ、同じ発想しかできずに硬直化するというのに・・・・。
そちらの方が愚かだというものです。

そうそう、あと一つ付け加えるのならば、教養というものはエリートに必要というわけではない。
教養は万人に必要なのです。
エリートだけだとの考えは大間違いです。