1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

ロシア国内に、さらに入り込もうとする日本のビジネス

2013-11-22 | ラジオ
ロシアで展開される日本のビジネスは、その分布を拡大しつつあるようだ。明日21日(11月21日)、日本の原田大使を団長とする実業界の代表団は、シベリア極東ブリヤート共和国の首都ウラン・ウデ入りする。
代表団には三菱自動車、YOKOHAMAタイヤ、丸紅商事、ロトボ、伊藤忠、住友三井、日本ビジネスクラブなどの代表らが参加している。今回のウラン・ウデ訪問のイニシアチブをとったのは、ロシア議会下院国家会議の議員たちであり、議会内で日本の国会との、相互関係グループのコーディネーター役を務めているミハイル・スリペンチュク氏だ。
ブリヤート共和国にとっては、この訪問は日本との協力の拡大、強化の可能性を高めるものであり、共和国の抱える将来性の高いプロジェクトを紹介する絶好のチャンスとなる。

ロシアの声記者は、この訪問について、スリペンチュク氏にマイクを向け話を聞いた。
「ブリヤート共和国出身の議員として、私は日本のような先進国から、よりポテンシャルの高い投資を呼び込み、協力拡大の視点から、よい帰結を引き出すことに非常に高い関心を持っている。
また日本人自身も、ブリヤート共和国訪問に関心を抱いている。というのもこの共和国は、バイカル湖の大半の部分を含んでいるからだ。湖の沿岸部の約60%がブリヤート共和国となっている。バイカル湖は淡水をたたえた水源としては世界最大で、かつ世界最深、もっとも深い湖となっている。
このほかにもブリヤート共和国内には希少資源が豊富で、三井商事を初めとする日本の一連の企業に巨大な利益を提供している。ブリヤート共和国政府および共和国内で事業を行う一連の工業企業、投資グループは、それぞれの投資プロジェクトのプレゼンテーションを行う。内訳はヘリコプター工場、メトローポールグループの企業などだ」
議員は、このように指摘している。

今年の夏、日本の三井物産はブリヤート共和国で初めの一歩を踏み出した。そしてバイカル森林会社との合弁企業を立ち上げた。この協力の枠組みでは特に、製材で出るゴミの再処理工場を設立する計画がある。
今回、代表団に紹介されるのは、投資の可能性だけではなく、ブリヤートの文化および観光の可能性、そして経済特別区バイカルのハワイの施設だ。

さて今回の訪問には文化プログラムも用意されている。チベット仏教、ラマ教の有名な僧院でロシアの仏教の中心地といわれる、イヴォルギンスキーの訪問、また元ボリショイ劇場の主席ソリストで、現在ブリヤート国立オペラバレエ劇場の芸術監督を務めている、岩田守弘さんが演出するドン・キホーテを鑑賞するプログラムも入っている。
スリペンチュク氏はロシアと日本の経済、文化、学術交流はますます深く、そして幅広くなってきていると指摘している。これは両国が地方を含めた協力に、大きな関心を抱いていることを物語っているといえるだろう。

ロシア極東ビジネス事情 (ユーラシア・ブックレット)
クリエーター情報なし
東洋書店

11月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル