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北朝鮮建国65年式典とミニスカート(1)

2013-09-14 | ラジオ
北朝鮮が建国65年を祝っている。この日に向けて北朝鮮が改革の必要を自覚したとする考えには根拠があるものと思われる。
一面から見ると建国の祝いは、全く伝統に則って進められている。若き指導者金正恩は軍高官らに付き添われて、例のごとく、北朝鮮経済の堅調ぶりを象徴するような各種施設というものを巡視した。今回は先日完成したばかりの、学術都市ウンハの見学も行われた。学者や技師たちの住まう、部屋の家具だのキッチンだのを見て回り、さらに付属の幼稚園、小学校、その食堂や、商店、公園などを視察した。(?)は満足げな表情を浮べて言うことには、国家を強化し経済成長を進め、市民の生活レベルを引き上げる、そんな人々のためには、これだけのものを与えても惜しくない、と言うことだ。

特筆すべきことは、この課題を成し遂げるために、北朝鮮指導部は、ある程度、統治システムを変更せざるを得なくなったと言うことだ。
自らの力にのみ(?)、と定めるチュチェ思想が一方にありながらも、北朝鮮の成長は多くの点でソ連や中国からの惜しみなき支援に依っていた。
ですがソ連の崩壊、共産党陣営の瓦解、そして相次ぐ自然災害によって、北朝鮮経済の問題は深刻化し、あたかも断崖絶壁の淵に立たされたかのようにな状況に陥った。
そんな嘆かわしい状態の国家を引き継いだ金正日氏は、中国、ロシア、ベトナムにおける市場改革に興味を示し、2000年代初頭には、いくつかの市場主義的要素を国内に導入するに至った。
ですが党および軍の上層を占めるロートルたちの、対米的な態度によってアメリカとの関係が悪化。金正日は改革にブレーキをかける指示に立入った。

2011年12月に金正日が死亡すると、国家を承継した金正恩は農工業の改革を宣言した。ですがやはり保守派の抵抗にあい改革は頓挫した。ですが金正恩は若いにも関わらず戦いを挑むことを決心したようだ。
例の軍事が全てに優先するというモットーを撤回してはしないものの、幾人かの軍幹部を更迭し、党エリートおよび経済エリートの立場を強化することに着手している。
改革の気運が熟しつつあることの目に見える兆候として、金正恩の支持を受けている青年アンサンブル・モランボンのステージパフォーマンスを挙げられよう。
舞台上では女性ダンサーがミニスカートから太ももをちらつかせ、さらにはミッキーマウスとミニーマウスのカップルまでが登場した。数年前までは考えられなかった時代だ。

何度聴いても疲れる男性男性アナウンサー・W氏
北朝鮮建国65年式典とミニスカート(2)へ続く

北朝鮮――変貌を続ける独裁国家 (中公新書)
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中央公論新社

9月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル