最初の一冊~松村比呂美

自著の宣伝のために始めたブログですが、今では、風景や食べ物の写真が主になっています。

『ずっとそこにいるつもり?』古矢永塔子(著)

2023-11-02 | 小説
古矢永塔子さんの短編集『ずっとそこにいるつもり?』(集英社)を読了しました。
胸に刺さる5編の短編は、真相を知ったあとで、もう一度読み返したくなる作品ばかり。
「アミの会短編アワード2022」の受賞作「まだあの場所にいる」も収録されています。


【収録作】
「あなたのママじゃない」
「BE MY BABY」
「デイドリームビリーバー」
「ビターマーブルチョコレート」
「まだあの場所にいる」

冒頭の「あなたのママじゃない」から心を掴まれました。
「BE MY BABY」もとても好きな作品です。まさかそうだったとは……。
読んでいる間、胸がずっとざわざわしていた「デイドリームビリーバー」。想像のナナメ上をいくラストでした。
「ビターマーブルチョコレート」は、ドロドロしているのにスカッとできます。
「まだあの場所にいる」は、ラストのほうで、これまで見てきた景色が一変する驚きと、自分の中のルッキズムを突きつけられたような気がして、最初に読んだとき、思わず声が出たのを覚えています。
今回読み返してみて、新たな発見も多く、改めて素晴らしい作品だと思いました。
ギミックを楽しむだけでなく、どの作品も深くて面白かったです。

読書の秋は、アミの会のアンソロジーもぜひ。
写真は、10月24日に発売されたばかりの『おいしい旅 しあわせ編』(角川文庫)です。
私は、青森県三沢市のほっき丼の話を書きました。
三沢市のほっき丼は、15周年だそうです。三沢のほっき、美味しいですよ~。


同じく10月に文庫化された、アミの会のアンソロジー『嘘と約束』(光文社文庫)
私は、車の運転中に遭遇した実体験も含めて「自転車坂」というタイトルの短編を書きました。
「嘘と約束」という、相反するようなテーマは、書き手にとって、難しかったですが、魅力的でした。


郵便局に用があったので、予約していた年賀状も受け取ってきました。キットカットのお年玉袋も……。
郵便局でもらった開運干支の貯金箱がかわいいです。

今日は夏日となり、日中は半袖姿だったので、そんな恰好で年賀状とお年玉袋を受け取ったのが不思議な気がしました。


既刊本等はこちらにまとめています。
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