明日の準備

明日に備えて、豆を買った。

豆なぁ。
豆ってあんまし旨くないんだよなぁ。

あ、ここでの豆ってのは調理してある豆じゃなくって、節分用の豆って事ね。
固くって、たいして味もしなくって、食べたら食べるだけ口の中がパサッパサになっていくあの豆ね。

どうせ買うなら美味しいほうがいい。
子供用なのか、砂糖とかまぶしてあるのも売ってるから、そっちならまだマシの気がする。
でもそういうのは邪道っぽい感じだ。
鬼を追い出すという効果も薄れると思う。

どうせ豆をまくからには、やっぱり鬼が出ていったほうがいい。

という事で、普通の豆を買いましたわ。
明日はこれをまいて食べるのか…。
食べ物を買って、これほどワクワクしないという事もないよな。
全然食べたくないけど、頑張って食べよう。

あ、食べるといえば、恵方巻きも食べなくっちゃいけないのか。

これまたそんなに美味しいものじゃない。
豆よりは圧倒的に美味しいけどね。
でも、「明日は恵方巻き食べられるぞ～！」と思う事は絶対にない。
あくまでも行事の一環として仕方なく食べるのだ。

全く楽しみじゃないよ。

そもそも、豆も恵方巻きもどっちも地味過ぎるんだよな。
華やかさの欠片もないもん。

最近、ケーキ屋さんで『恵方ロール』なるものをよく見る。
単なるロールケーキを節分にかこつけて売りつけようという、ケーキ屋さんの商魂丸見え丸分かりの商品だ。
そんなの誰が買うか！

とは思うものの、まだそっちのほうが華やかさはあるよな。
恵方巻きよりは、ちょっとは楽しみになるよ。
来年からはそっちが主流になってくれてもいいとすら思う。

ついでに豆のほうも、枝豆にしてくれないだろうか。

そしたら節分には枝豆とロールケーキを食べる事になり、今の地味な感じよりは楽しみになるだろうよ。
鬼に相談してみよっと。

あ、そういえば。
節分を厄年の節目と考えるのならば、ようやくボクの本厄も今日で終わりだな。
いや、明日で終わりなのか？
ちょっとそのあたりの知識が曖昧だ。
まあでも今日か明日なのは確かだ。

しかし本厄だけあり、最後の最後の今日まで、色々とやってくれちゃってるよ。
ラストスパートかのように、ガンガン攻めてきやがる。
やな事の連発。
どうかこれで終わって欲しいな。
これから後厄なんてのも始まっちゃうけど、パワーは本厄よりは圧倒的に弱いだろうからちょっとは気楽だ。

あと１年、頑張って厄を乗り越えよっと。