コンビニ

近くのコンビニへ行った。

今日はちょいと気分を変えて、近所だけどそんなに行ってないほうのコンビニへ。
たまにはこっちにしか売ってないような物を食べようと思ってさ。
しばらく行ってなかったけど新製品あるかな。
新製品じゃなくってもいいから、美味しそうなのあるかな。

少しワクワクしながら店内に入る。
けど…。

がらん

としてんなぁ。

お客さんが他にいないだけじゃなくってね。
商品棚がスカスカなの。
おにぎりコーナーとかならたまにこんな時もあるけど、カップラーメンのとことか、文房具とかのとこもスッカスカ。
一部の商品棚には『半額』なんて貼り紙もある。

これは…
一目で分かった。
閉店しちゃうんだよ。

慌てて店内を見渡す。
やっぱり「今月いっぱいで閉店」の貼り紙。

寂しいなぁ。
今までそんなに行ってなかったけど、でも無くなるとなると急に惜しくなってしまうよ。

ここで過ごした日々が走馬灯のように蘇って…
こないけどさ。
そんなに来てないから思い入れないもん。

夜に行ったら気さくすぎる店員のおばさんがいて、急に話しかけられてきたって事くらいかなぁ。
後は入り口付近に虫除けを置いていたから、夏場はその匂いが強烈だったって事くらいかなぁ。

そのくらいだわ。

でもまあ思い入れがあまりないと言っても、近くのコンビニが閉店するってのはショックだ。
ここを含めて歩いて行ける範囲には３件のコンビニがあったんだけど、そのうち１件がなくなるのは痛いよ。
滅多に買わなかったけど、ここのチキンは美味しいもんなぁ。
これで今後はここのチキンが食べたくなったら遥か遠くまで行かなくちゃいけないのだ。
困ったもんだ。

さて、そんなコンビニ。
どうしよう。
最後だから何か買って行こうかとは思うんだけどさ。
あまりにも商品が少な過ぎるのよ。

そして何よりも、居心地悪すぎ！

だって入店して数分経っても、お客はボク一人だしさ。
店員さんはカウンターでうつむいて何やら書類を書いているしさ。
なんだか空気が悪いんだよ。
ＢＧＭだけは「あなたとコンビニ～♩」という楽しげなものが繰り返し流れているんだけど、なんだかドンヨリしてる気がしてしまう。

まあ気のせいなんだろうけどね。
閉店って聞くとどうしてもマイナスイメージで考えてしまうけど、決して売上不振だけが原因じゃないだろうしさ。

経営者が単にもう高齢の為に引退するだけかもしれない。
儲かり過ぎて儲かり過ぎて、お金の置き場所がなくなったから仕事を止めるのかもしれない。
急にミュージシャンにでもなりたくなって、今から上京する為に止めるのかもしれない。

だから悲しむだけじゃなくていいんだろうけど、でもやっぱり何となく雰囲気悪いような気がしてくる。
結局何も買わず、逃げるように去りましたわ。
もうちょっと開いているから、正式な閉店までにまた何か買いに行こっと。