クッキー

Ｓ氏やＮ氏ら数名が来た。

いろいろ話していると、その中のＫ氏。

「まだご飯食べてない」

と言い、出していたお菓子をバリバリ食べ始めた。

あら？
そうなの？

２０時集合という微妙な時間だったから、こっちも迷ってたんだよね。
でも何の話もなかったから、勝手にみんな食べて来ると思っちゃってた。

これなら一緒に何か食べりゃよかったなぁ。

一心不乱にクッキーを食べていくＫ氏。

「なにか作ろうか？」と聞くが、「いらない」とのこと。

「出前でもとるけど？」と聞くが、「いらない」とのこと。

「せめてそれオカズに白ご飯でも食べる？」と聞くが、「いらない」とのこと。

「今日はクッキーだけで充分」

と言うのだ。

大丈夫なんかねぇ？
ちっちゃい子だから、晩ご飯の量も元々少ないのかな？

ボクなら絶対に足りないわ。
中途半端に食べて、むしろお腹減ってしまうと思うわ。

その言葉が、遠慮なのか本心なのかも分からない。
何度も逢ってて、そこそこの付き合いになるけど、元々遠慮深い人だからその判断は難しい。

しょっちゅう来る友達なんかだと、お腹すいたら勝手に冷蔵庫漁るから分かりやすいんだけどねぇ。

人間の体に車のガソリンメーターみたいなのが付いてりゃいいのになぁ。
胃がいっぱいならメーターが『Ｆ』のほうになって、減るごとに『Ｅ』のほうになるの。
限界ギリギリになると、頭のランプが点灯すんの。

そしたら本人もさすがに遠慮出来ないだろうし。

人間の体って不便なものだね。

こういうときの為に、家に自販機でも設置しようかしら。
サービスエリアとかにある唐揚げとかポテトとかの自販機ね。
カップラーメンのとこもあっていいかも。
あれがありゃもう遠慮なんかいらない。
むしろ買ってくれたほうが、こちらの儲けになってありがたいほどだ。

来客多いから、意外に売上あるかもしれない。

いつかそれだけで生活出来るようになればいいなぁ。