先日、映画「ノルウェイの森」をDVDで観た。
昔「風の歌を聴け」の映画版をみて大いにがっかりした経験があるのでこれも劇場で観る気はまったくなかったのだが、やはり日本にいるときよりは時間をもてあますことが多く、暇つぶしに観てみた。
村上春樹の作品に流れる空気を映像で再現することはできない。だから、「ノルウェイの森」にもそもそも期待していなかったが、松山ケンイチという役者自身がある程度その世界を再現していたように感じる。とはいえ、私には退屈な映画だった。
この映画をみて、まったく原作を思い出せなかった。ストーリーは直子という女の子が精神を病んでしまうことと、主人公が登場する女性とことごとくセックスをすること位しか、記憶にない。
実際一番記憶に残っているのは冒頭の、ハンブルグ空港へ着陸する飛行機から「ノルウェイの森」が流れるシーン。
そもそも私にとって村上春樹はその場その場のレトリックや言い回しを味わう環境音楽みたいなものなので、ストーリーはほとんど覚えていない。
それよりも、ちょっと驚いたのはこの小説が1987年、今から25年前に発刊されているということ。
赤と緑の「クリスマス装丁」2冊セットが大ブームになったのはもうそんなに昔のことだったのか。もっと最近のことのように思えて仕方がない。
しかし、調べてみると「羊3部作」「ハードボイルドワンダーランド」の次が「ノルウェイの森」で、村上の初期の作品なのだ。
青春が終わる頃のある時点、私の場合は1983年頃をもって過去の出来事が「昔のこと」と「最近のこと」に分かれる。
だから、「風の歌を聴け」と「ノルウェイの森」は私の中では大きな時間的な隔たりがあるように感じるのかもしれない。
昔「風の歌を聴け」の映画版をみて大いにがっかりした経験があるのでこれも劇場で観る気はまったくなかったのだが、やはり日本にいるときよりは時間をもてあますことが多く、暇つぶしに観てみた。
村上春樹の作品に流れる空気を映像で再現することはできない。だから、「ノルウェイの森」にもそもそも期待していなかったが、松山ケンイチという役者自身がある程度その世界を再現していたように感じる。とはいえ、私には退屈な映画だった。
この映画をみて、まったく原作を思い出せなかった。ストーリーは直子という女の子が精神を病んでしまうことと、主人公が登場する女性とことごとくセックスをすること位しか、記憶にない。
実際一番記憶に残っているのは冒頭の、ハンブルグ空港へ着陸する飛行機から「ノルウェイの森」が流れるシーン。
そもそも私にとって村上春樹はその場その場のレトリックや言い回しを味わう環境音楽みたいなものなので、ストーリーはほとんど覚えていない。
それよりも、ちょっと驚いたのはこの小説が1987年、今から25年前に発刊されているということ。
赤と緑の「クリスマス装丁」2冊セットが大ブームになったのはもうそんなに昔のことだったのか。もっと最近のことのように思えて仕方がない。
しかし、調べてみると「羊3部作」「ハードボイルドワンダーランド」の次が「ノルウェイの森」で、村上の初期の作品なのだ。
青春が終わる頃のある時点、私の場合は1983年頃をもって過去の出来事が「昔のこと」と「最近のこと」に分かれる。
だから、「風の歌を聴け」と「ノルウェイの森」は私の中では大きな時間的な隔たりがあるように感じるのかもしれない。