ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

電気自動車と警報装置

2008年09月01日 | ITS
先週はヨーロッパに出張に行っていた。
欧州でもプリウスを結構見るようになってきた。ジュネーブだったか、タクシーに採用されているらしい。
取引先の駐車場からプリウスが無音で発進するのをみて、取引先のドイツ人が「騒音装置が要るね」といっていた。実際これに関する懸念は欧州ではかなり大きい。

ハイブリッドの場合、低速の発進時は無音だが走り出せばエンジン音がする。しかし、今後電気自動車が出てくるとそうもいっていられないだろう。

個人的には、何か特定の静かでイヤミのないチャイムのようなものが良いと思うのだが、実は日本ではそれが許されないのだ。

警報装置の音量は決められており、音色は一定でなければならず、むやみに使用してはいけない。それが唯一わが国にある規則であり、むやみに使用したりメロディになっているものは許されないのだ。
聞いた話だが、トヨタはプリウス開発の最中に国交省に相談したらしいが、結局新しい規則は作られなかった。

無音の車が歩車混交路を走ることは極めて危険だ。視覚障害者にとってはなおさらだろう。
人為的に音を出す必要があることは明らかだ。
しかし、前例が無いからなのか、規則を拡大解釈してメロディーホーンなどが氾濫するのを懸念しているのか、認められないらしい。

新しいテクノロジーが出現すれば、それに対応してルールを変えるのは当たり前のことだろう。
そして、それが交通安全に直結しているとしたらなおさらだ。

三菱や日産、スバル等が近い将来に電気自動車を市販しようとしており、これはすぐに対応するべき問題ではないかと思う。
事故がおきて社会問題にならない限り法律は変わらない、という良くあるパターンはやめてほしい。

法規を変えると漫画の世界からヤンキーが飛び出してきて「ゴッドファーザー愛のテーマ」のファンファーレ(めちゃいけの数取り団の奴ね)を鳴り響かせながら暴走するとでも言うのだろうか?