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「コントラクト・キラー」、アキ・カウリスマキ監督によるサスペンスコメディ!

2024-03-01 21:33:01 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆★

Unext 鑑賞  1990年製作  フィンランド・イギリス・ドイツ・スウェーデン合作

要所に原色を散りばめたくすんだトーンの画面をはじめ、登場人物の憮然とした面持ちから滲む乾いた哀感や、唐突なシークエンス展開から漂うシュールなユーモア、そして、決して恵まれているとは言えない男女の不器用な愛を低い視座から淡々と掬い取ったミニマムな語り口など、そんなA・カウリスマキならではのユニークな味わいが存分に楽しめる。主人公が自らの殺しを依頼した後、殺し屋たちから慰められ、人生の美しさを諭されるシーンには笑ってしまう。どんなに冴えない男を演じても、佇まいがやはり絵になるダンディなJ・P・レオはじめ、M・クラーク、K・コリーなど俳優陣は皆好演。

ロンドンで暮らす孤独なフランス人アンリ(ジャン=ピエール・レオ)は、長年務めた職場を解雇されてしまう。
絶望し、自殺を試みる。ロープを調達、首を吊るもののフックが外れて失敗。それならとガス中毒での自殺を図るも、今度はガス会社がストライキ。

彼はカフェで読んだ新聞である広告を目にする。「コントラクト・キラー=殺し屋」これだ。ギャングのアジトを訪れて自分自身の殺害を依頼する。「消す相手は?」とボスらしき男。自分の写真を差し出すアンリ。

アンリは、パブでバラ花売りのマーガレット(マージ・クラーク)に出会って恋に落ちると、生きる希望を取り戻す・

しかし殺し屋はキャンセルできず、だが、殺し屋はガンでという展開。

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「ヒンターラント」、この狂った世界に生きる価値はあるか?

2024-03-01 16:36:46 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆

サスペンス映画好き ☆☆☆★

オーストリア・ルクセンブルク合作  PG12

戦争(第一次世界大戦)ですっかり荒んでしまった古都ウィーンを舞台にした猟奇殺人ミステリー。

ステファン・ルツォビツキー監督作品  2021年・第74回ロカルノ国際映画祭で観客賞を受賞。

第1次世界大戦後、ロシアでの長い捕虜収容所生活からようやく解放された元刑事ペーターと戦友たち。しかし帰還した彼らを待ち受けていたのは、敗戦国となり変わり果てた祖国の姿だった。ペーターは帰宅したものの家族の姿はなく、行き場を失ってしまう。そんな中、ペーターの元戦友が河原で遺体となって発見される。遺体には相手に苦痛を与えるために仕掛けられた拷問の跡があり、その痕跡から犯人も彼らと同じ帰還兵であると思われた。ペーターは自らの心の闇と向きあうため、事件の真相を追い始めるが……。

全編ブルーバック(合成に用いる映像素材を撮影する際に、い布などの背景を用いる技術)で撮られた本作はつまり、シュールリアリズムの絵画のような雰囲気が全編に充満している。

戦争と捕虜という過酷な状況を経験した元刑事が真相を暴いていく

 

 

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