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ひろの映画見たまま

映画にワクワク

中国映画「無言歌」、ゴビ砂漠の収容所で繰り広げられる、究極の飢餓、そこで何が?

2012-01-11 18:13:00 | 中国映画
中国もこんな映画を上映するようになったかと思ったが、これは無許可で撮影し外国(中国以外)でしか上映されていない。

毛沢東主義の変革による混乱、一度は「百花斉放・百家争鳴」と社会主義を批判させておきながら、制度が変わって、右派分子として、罪に問う。この不条理がこの映画の根底にある。

おりしも、中国全体が食糧危機の当時、収容所に満足な食が届くはずがない。

まして辺境。砂漠の中に掘られた土の穴での生活、水のようなおかゆと重労働。人々は次々と死んでいく。

ネズミを食べたり、人のはいたものを食べたり、はては死体の人肉まで。極限の飢えだ。

ただ、人々は、黙々と環境に耐える。

そんな中、死んだ囚人の妻がやってきて、執拗に死体を求める。そして、愛を叫ぶ。

ドラマといえば、それがメインか。

ドキュメンタリー的に、極限の生活が淡々と描かれていく。

収容所の所長が、ラーメンをおいしそうにすするのが対照的だ。

究極の飢えの中、現実に黙々と従う人々の姿は、崇高ですらある。

最後にやっと救いが見えて映画は終わる。
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