ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

Caution Radiation Area

2011-04-08 02:57:03 | 時事

 ”Caution Radiation Area”by Area

 どうもこの、音楽聴いて楽しもうと言う気分になれない日が続いて、困ったものであります。そちらはいかがですか。知り合いのサイトを覗いても、そのようなボヤキが聴こえるし、読書系のところでも「何を読んでも楽しめない」なんて会話がなされている。

 mixi日記絡みで原発賛成派の日記を覗いていたら、「原発を船に乗せてしまえば安心なんだよ」とか書いている奴がいた。どういう意味か理解するのに時間がかかったが、どうやら「今回、津波で被害を受けた」→「船の上なら津波の影響を受けない」という話の展開らしい。
 こやつ、船は津波の影響を受けないとでも思っているのか。それ以前に、巨大原発を海に浮かべたら、海が荒れる日毎に危険な状態になろうし、そもそも発電した電気をどうやって陸に送るつもりなんだ。

 ドイツの歴史家、ヨースト・ヘルマントによると、ファシズムが強権をもって人々を支配する以前に、人民の側に、先回りをして権力者の都合に合わせた行動をしたがる傾向が見られると。
 つまり、原子力産業で美味い汁を吸っている権力構造があると、その周囲を「オヤブン、やっぱりこれからは原発ですよね!俺、絶対支持ですよ、原発最高!」」と大騒ぎの祭りを頼まれもしないのに演じてみせる指向が大衆の一部に存在するという訳だ。
 ちょっと気が知れないのだが、それで”自分は勝ち組の側についた”とでも信じ込もうとしているんだろうか?

 悪いがなあ、「原発最高!」と力説する君の事を、たとえば東京電力の社長は身内ともなんとも思ってないよ。だって社長から君のところに年賀状も来ないし、君はパーティにも呼ばれた事、ないだろう?

 下は放射線の専門家である武田邦彦教授のブログより。

 ”先日、放射性物質を含んだ汚染水を海に流した時、漁業組合が「俺たちの海を汚すのに、断りがない」と言い、それに対して東電が謝りました。
 今回は、私たちの番です.「私たちが呼吸する空気を汚す窒素投入に対して、自治体に了解を取ったか?」と聞かなければなりません。
 東電は私企業ですから、勝手に(能動的行為で)空気を汚すことはできないからです。
 (平成23年4月7日 午前10時 執筆)武田邦彦”

 で、もうヤケクソで我が最愛のプログレ・ロックバンド、AREAの、そのものズバリ、注意・放射能汚染地帯”なるアルバムを持ち出しました。今聴いてもバリバリに熱いなあ。ロックと前衛ジャズとバルカン半島の民俗音楽との狂騒的交感が、何も聴く気になれないはずのこちらの魂の殻を食い破ってくれる。