”Kokoon”by INNA ZHELANNAYA
なんかこの人については、音楽マニアの暗黒の深部で一部の人々が盛り上がっていたようなので、逆にヘソ曲げて触れずにいた私なのだが。いやしかし、触れておかずにいられまいてよ。
Innaは1990年代から活躍していたというロシアの女性歌手です。この昨年出たばかりの最新アルバムでは、トラッドというか土俗っぽい音楽性をプログレっぽいサウンドをバックに聴かせる人って感じなんだけど、ソロになる以前に属していたバンドでは、もっと民俗音楽色濃い事もやっていたらしい。その辺はまだ聴いてないですが、いずれにせよ土俗的な音楽に興味を持ってやってきた人のようです。
このアルバムは、その”土俗”と言うテーマをさらに深く掘り下げてみた、という感じでしょうか。
バックの音は音楽というよりサウンドエフェクトに近いもの。重苦しい和音を奏で続けるオルガン、秘教っぽい妖しげなリズムを打ち鳴らすパーカッション、地の底から湧き上がって来るような奇妙なサウンドエフェクトをまき散らすシンセ。
錆び付いた扉が開くギ~という音が幕開け。すぐにフィールドレコーディングされたみたいな感触の、農夫たちのご詠歌か労働歌みたいなプリミティブなメロディの合唱が始まります。そこにシンセの重苦しい効果音が被り、男女のコーラスによる賛美歌らしき歌がご詠歌に取って代わる。
なんて運びはもう、暗黒世界もののプログレでは定番の世界でもあるでしょう。そんな重く暗いサウンドの真ん中で、ロシアの大地が育んで来た伝承歌の呪文のようなメロディをひたすら内に向って歌いかけるInnaは、なんだか神降ろしの儀式でもやっているかのような。ふと、浅川マキの”赤い橋”なんて歌を思い出したりします。
陰鬱なメロディの繰り返しが次第にこちらの心にまで染み付いてきて、妙な音楽だなあと思いつつも、気がつけば何度もこの古代ロシアの呪術世界に聴き入っている自分に気がつく始末。あな恐ろしや・・・
このアルバムの音はYou-tubeでは見つからなかったので、Innaのライブの様子など、貼っておきます。
なんかこの人については、音楽マニアの暗黒の深部で一部の人々が盛り上がっていたようなので、逆にヘソ曲げて触れずにいた私なのだが。いやしかし、触れておかずにいられまいてよ。
Innaは1990年代から活躍していたというロシアの女性歌手です。この昨年出たばかりの最新アルバムでは、トラッドというか土俗っぽい音楽性をプログレっぽいサウンドをバックに聴かせる人って感じなんだけど、ソロになる以前に属していたバンドでは、もっと民俗音楽色濃い事もやっていたらしい。その辺はまだ聴いてないですが、いずれにせよ土俗的な音楽に興味を持ってやってきた人のようです。
このアルバムは、その”土俗”と言うテーマをさらに深く掘り下げてみた、という感じでしょうか。
バックの音は音楽というよりサウンドエフェクトに近いもの。重苦しい和音を奏で続けるオルガン、秘教っぽい妖しげなリズムを打ち鳴らすパーカッション、地の底から湧き上がって来るような奇妙なサウンドエフェクトをまき散らすシンセ。
錆び付いた扉が開くギ~という音が幕開け。すぐにフィールドレコーディングされたみたいな感触の、農夫たちのご詠歌か労働歌みたいなプリミティブなメロディの合唱が始まります。そこにシンセの重苦しい効果音が被り、男女のコーラスによる賛美歌らしき歌がご詠歌に取って代わる。
なんて運びはもう、暗黒世界もののプログレでは定番の世界でもあるでしょう。そんな重く暗いサウンドの真ん中で、ロシアの大地が育んで来た伝承歌の呪文のようなメロディをひたすら内に向って歌いかけるInnaは、なんだか神降ろしの儀式でもやっているかのような。ふと、浅川マキの”赤い橋”なんて歌を思い出したりします。
陰鬱なメロディの繰り返しが次第にこちらの心にまで染み付いてきて、妙な音楽だなあと思いつつも、気がつけば何度もこの古代ロシアの呪術世界に聴き入っている自分に気がつく始末。あな恐ろしや・・・
このアルバムの音はYou-tubeでは見つからなかったので、Innaのライブの様子など、貼っておきます。