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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

まどさん100歳展@銀座教文館

2009-05-17 16:58:06 | 好きなもの・美術館や展覧会

もう終わってしまったので、覚書となりますが‥
GW中、銀座に出かけ、見てきました「まどさん100歳展」

まど・みちお展 ではなく、まどさん100歳展 となっているところが
あまりにも「的確」だと思いました。



私の中で、まど・みちおさんといえば、この本かな、なのです。

どうぶつたち

今さら私が言うまでもないことですが、ほんとうにこの本は素晴らしいです。
まど・みちおさんの詩、美智子さまの英訳、安野光雅さんの絵、そして
本全体の装丁‥
日本人として、とても誇らしい気持ちになるといっても過言ではありません。

冒頭の詩を、ひとつだけ紹介させてください。




 ことり              A LITTLE BIRD

 そらの                            A dewdrop
 しずく?                          from the sky?

 うたの                            A bud
 つぼみ?                        of a songs?

 目でなら                         May I touch you
 さわっても いい?           Just with my eye?




左側の日本語がまどさんの詩で、右側の英語の詩が美智子さまの
英訳です。
(日本語の)ことばの意味を崩さず、(英語を)口にしたときの音が
心地よいのはもちろんのこと、目でみたときの言葉の並び順の美しさにまで、
気持ちが行き届いています。とても洗練されていると思うのです。


   ‥     ‥     ‥


展示の中に、この本の、特別装丁本がありました。
もっと小さくて(A5くらいの大きさだったでしょうか?)赤い皮の表紙が
目を惹きました。
ああ、やっぱり栃折久美子さんの装丁でした。

美しい表紙でした。
中は、どんな紙をつかい、どんなふうに文字を組んでいるのか、
そのページを開いてみることができたなら、と強く願いました。




もうひとつ、印象に残っているのは、この絵本です。

せんねん まんねん
   まど・みちお 作  柚木 沙弥郎 絵

せんねん まんねん という詩に、 柚木 沙弥郎さんの絵が
ついています。

幼い子の詩集「パタポン」②に、その詩が載っているので、知っていたのですが
文字だけのときよりも、2行か3行分の言葉に絵がついた、こちらの、
本になったもののほうが、私にはとても響いてくるものがありました。


最後の3行はこんなふう‥

まだ人がやって来なかったころの
はるなつあきふゆ はるなつあきふゆの
ながいみじかい せんねんまんねん



そしてそして。
歌になっているものでは、私は、やぎさんゆうびん が一番好きです。
むかしもいまも。
手紙をやりとりしている、白ヤギさん、黒ヤギさんに心から親愛の気持ちを
感じています♪




コメント (2)
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