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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

父さんのたこはせかいいち

2009-02-08 21:40:02 | ひらきよみ(読み聞かせ)
3学期に入ってちょうど1か月がたちました。
小学校での「ひらきよみ」は、今学期ももちろん始まっていて、
私は、5年生、6年生、1年生と、もう3回お当番に行きました。

1月16日・5年生‥『てぶくろがいっぱい』 →(過去記事です)
1月23日・6年生‥『はなのすきなうし』 →(以前に読んだときの記事です)

そして、2月6日の1年生のクラスではこの絵本を読みました。

 『父さんのたこはせかいいち
あまんきみこ 文 荒井良二 絵


春風の下での、凧揚げの話なんです。

だから、3月くらいに読むのがいいかなあと思っていたのですが、
なかなかその頃に、1年生のクラスの当番が回ってこないので、
今回、まだ2月ですが、読んじゃいました・笑


話は、とてもシンプルでストレートです。

五つ子のたぬき兄弟に、お父さんたぬきが凧を作ってくれるのです。
そして、春風の下で、凧揚げの練習をしていたら、ぐんぐん凧は
上昇していき、子だぬきたちを連れたまま、とうとう「かみさま」の
ところまで行ってしまうのです。

かみさまは、父さんたぬきの凧をすっかり気に入り、お菓子や
おもちゃと交換してほしいと頼むのですが、子だぬきたちは
迷いもせず、きっぱりと「ダメ!」と答えます‥

最後はめでたし、めでたしです。

迷いも、隠されたストーリーも、たとえ話も、教訓も何もありません。

あまりにも「まっすぐ」ですが、荒井良二さんの絵が、そこに
つくことによって、絵本としての楽しさは倍増、いや5倍増くらいには
なっていると思います。

たぬきたちの家がある、どんがり山の山奥は、『森の絵本』を思い出したし、
キラキラと星が輝く空の絵は、『きょうというひ』に繋がっていると思います。

父さんたぬきのダイナミックな泣き顔は、良二絵本ファンなら
見ておいて損はないかな(笑)。








コメント (2)
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