宇野亜喜良さんの絵のイメージといえば、お城に住むお姫さまや、ネコ、ピエロなんかの、
ちょっと妖艶な美が漂うものだったのですが、福音館書店 幼児絵本シリーズから出ている
おめでとう 舟崎克彦作 宇野亜喜良絵 は、いい意味で宇野さんらしくない作品だと思います。
ぜんまい仕掛けのくまと遊んでいた、クマのポトフくんの家のチャイムが鳴り、
ポトフくんがドアを開けると、そこには、バースデーケーキを頭の上にささげ持っているウサギくんがいました。
「きょうは ぼくの たんじょうびだったっけ‥‥」とクマくんが、目を白黒させていると、
またしても、チャイムが鳴り、今度はこんがりやけた、ローストチキンを胸をそらせ、
誇らしげに持っているキツネくんがいました。
この後にも、続々とお友達はやってきて、クマくんはわけがわからないまま呆然とするばかり。
いったい、クマくんのおうちでは、何があったというのでしょう???
この本は、こどものとも年少版として、1997年の1月に発行されています。お話の舞台も冬です。
では、なんでこんな季節に冬の話を持ち出したのかというと‥?
実は今日、8月22日は娘の誕生日なんです。
それでタイトル的にふさわしい、という理由がひとつ。最後まで読んでいただければわかるとおり、
お話も、とてもやさしい気持ちに満ちていて、読後は幸せな気持ちに包まれます。
(クマくんと一緒に、クマくんの隣で寝ちゃいたくなるくらい)
そして、もうひとつは、次々にクマくんの家にお客様が現われ、「楽しいんだけど、もう大忙し」的なものが、
今週のうちの雰囲気にぴったりだから。
といのも、娘が生まれたちょうど1週間あとが、私の誕生日なんです。偶然とはいえ、この週は、
「バースデーWEEK」。9年前より、誕生日おめでとうが2倍になって、とても慌しく、うれしい週です。