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「プリンセスチュチュ」ファンページ

4Akt

2006-12-24 02:01:03 | チュチュ感想文
Frohe Weihnachten!

ペンギンさん大活躍の回。
彼(?)のおだやかで明るいピアノはいつ聴いても心がなごみます。
その控えめでこまやかな人(?)柄は、居残りあひるちゃんに黙って付き合ってあげる(サービス残業...)
ところからもうかがえますが(あひるちゃん、ちゃんとお礼言わないとダメだよ)、
勝手に練習を中断してキャーキャー賑やかな女の子達にも文句一つ言わず、
突然ロフト(テラスと言うべき?)から降って来る猫先生にも動じることもなく、
全ての人をあるがままに受け入れてあげられるところが、オトナだなぁと思いました。

それにしてもあひるちゃん、「独りで居残りさせられてすっごく落ち込んでるだろうと思って
(楽しみにして)来た」りりえに腕を後ろで固められ、首を180度回されてます。
鳥じゃなきゃ死んでるよ...


ところでN○Kの「スーパーバレエレッスン」を見てて思ったんですが、
「ジゼル」の曲はオーケストラよりピアノ演奏の方が良い感じですね。
これくらいの和声の厚みならオーケストラでやる必然性は無いし、
ピアノの方が叙情性が引き出されて味わい深くなる気がしました。


まあそれはともかく、みゅうとが地縛霊のウィリーに招ばれて(ふらふら付いて行くなよ...)
あの世に連れてかれそうになる時のBGMがヒラリオンの音楽なのは、つまりみゅうとも
「身代わりの男」に過ぎないってことを意味してるんでしょうか?
『悲しみ』の心が呼んだにしろ、ウィリーにとっては赤の他人だしな...

「お話の乙女」は新入りウィリーのジゼルっていうより、ウィリーの女王ミルタのように見えますね。
なりもそうだし、貫禄も有るし、他のウィリー達も彼女にかしずいてるし。
そういえばウィリーってのはみんな「結婚前に死んだ娘」だから、
ミルタや他のウィリー達にもジゼルとおんなじような過去があったのかなぁ。
今まで考えたことなかったけど。


そしてチュチュは達者な『踊り』と『口先』(←共感する『心』があったにしろ、これが重要だったのは確か)
でウィリー達を見事成仏(昇天?)させ、王子様の御心のカケラを奪い返すと同時に除霊も完了。
チュチュと「乙女」は左右対称の動きですね。
どっちが本来の動きで、どっちがシャドーの動きなのか私には分かりませんが、
そんなに簡単にできるものとは思えないです。どっちにしてもスゴイ。

それはそれとして、チュチュはいかにも「自分も同じ」みたいなことを言ってますが、
本当はチュチュとジゼルじゃ、基本的な状況に大きな違いが有ると思います。
チュチュの場合は最初から片思いと分かってるけど、ジゼルははっきり言って騙されてたわけですから。
命を落とすほどの『悲しみ』は、単に「愛する人には愛されない運命」だからじゃなくて、
恋人に裏切られたことによるものだと思うんですが。

アルブレヒトがジゼルを好きだったのは嘘じゃなかったにしろ、バチルダに婚約指輪を贈ってるところからして、
最終的には、そう簡単に婚約解消できない方(つまりバチルダ)と結婚するつもりだったのは明らか。
たぶんアルブレヒトは、哀れなほどに純心なジゼルのおかげで辛うじて生き延びた後、
じきにそんなことも忘れて、他の誰かとそれなりに幸せで平凡な結婚生活を送ったんじゃないかな。