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「プリンセスチュチュ」ファンページ

17Akt

2005-11-23 01:51:55 | チュチュ感想文
ビゼーと言えば『カルメン』の17Akt。
サブテーマ曲?もドビュッシーだし、ふぇみおはフランス語(もどき)を喋ってるし、
全体にフランス色にしたかったんだな、て感じですね。
(念のため・・・『カルメン』は舞台はスペインですが原作者はフランス人、
オペラ台本もフランス語です)

メインテーマのアラゴネーズは第4幕(最終幕)への間奏曲で、
破滅的な結末を暗示する派手な曲。聴きようによってはちょっと大袈裟で、
滑稽な感じもします。(そこがふぇみおらしいとも言える)
でも個人的には第3幕への間奏曲(チュチュ未出)の方が繊細で好きかな。
同じく第3幕の夜想曲(ミカエラのアリア;これもチュチュ未出)がまた、
温かく穏やかで心安らぐ素晴らしい曲。激情的な音楽が目立つ『カルメン』
の中では異色とすら感じられます。優しく語りかけるような音楽は、
自分を捨てた男を許し、あまつさえ危険を冒しても救おうとするミカエラの寛容さ、
心の強さといった、カルメンとは正反対の人物像(チュチュもそうだな・・・)
の表現なのでしょう。(にしてはちょっと甘すぎるけど)
まぁ結局のところこの二人は、男が求める二つの対極的な理想の女性像
(母親と娼婦)を象徴しているんでしょうね。(チュチュとクレールもか?)


話をチュチュに戻して・・・なんと言ってもふぇみお!
この回、ふぇみおのキャラだけで成り立っていると言っても過言ではない!
(あと、ふぁきあの狼狽と)
チュチュ登場人物中で唯一人、自力でカラスの闇から抜け出した男!
他人の反応を気にしようとか、話を聞こうとかいう気がカケラも無い男!
ビバふぇみお!!
ドロッセルマイヤーの次くらいに私が共感するのは、りりえと彼かもしれない・・・
そういやりりえの「彼とあひるなら・・・」はかなりツボでした。

それにしても、ラスコーリニコフを捕らえていた「罪と罰」と比べて、
ふぇみおのはなんと単純でお手軽で罪が無いことか。
(ロシアとフランスの太陽の差かな)
まぁでも自己完結してしまってるところは同じか。


サイトの方でも書きましたが、ふぇみおの『牧神の午後への前奏曲』は
そんなに妙じゃなかったって気がするんですけど、どうなんでしょう?
このバレエはだいぶ前に1回見たきりですが、こんなもんだったような気が・・・
それとも私の贔屓目?

で、その抜き打ち実力テストの件ですが、ああいうのって普通、
成績の悪い方からやるもんなんじゃないでしょうか?
だから、ふぇみおが言ったこと(「一番に・・・」)は間違いじゃないと思うんですが。
どうですか、猫先生?

しかしさすがはみゅうと、一瞬とはいえ、あのふぇみおをたじろがせるとは。
そしてみゅうとがふぇみおの憎いくらいの眩しさ(違)に失神した後、
猫先生はみゅうとに付き添い・・・てことは、レッスンは自習になったのか?
だとすると、ふぇみおは見事抜き打ちテストをぶっ潰したわけで、
ある意味英雄だったかも。