2月4日、岐阜県七宗町の納古山(633m)に登ってきました。
納古山は私の生まれた町の山で、低山ですが山頂付近は岩場があり展望がいいことから、近年はとても人気の山となっているようです。もう30年ほど前だと思いますが、近所のおじさんと登った覚えがあり、登り口付近に滝があることと、石楠花が多い山だった印象が残っています。
今回登ったのは、いくつかある登山道のうちややマイナーな北側の木作谷から登る道。ただし、登山道をそのまま行くのではなく、地図を眺めながらいろいろ寄り道もしてみようと思って出発しました。
ちょっと遅出で、12時頃、神渕川沿いに走る県道64号可児金山線から木作り谷に入る橋のたもとに車を置き出発。木作谷は北向きの谷なので、日が当たらず、数日前に降った雪がまだ解けずに残っています。
5分ほど林道を進むと、左側に滝が現れました。水量は細いもののけっこうな落差があり、滝壺があるはずの場所は岩盤で氷が張り付いていました。
知人が以前ブログで、木作谷には山岳信仰などで修行で籠った洞窟があると紹介していたのを思い出し、滝をぐるっと巻いて登ってみました。すると、ありました!人が入って座れるような広さがあり、下には平らな石が敷いたようになっています。
あとで、この近くの林道上のやはり小さな洞穴に、山神の石碑がいくつか安置してあり、宗教の場としてこの滝周辺が使われていたことを思わせました。
この滝は木作谷の支流の一つなのですが、滝から寄り道してそのまま上流に進み、稜線まで進みました。そしてそこから北寄りに東進する尾根をたどって512mピークまで進みました。
この512mピークは、子供のころこの付近に住んでいるいとこと一緒に探検気分で登った山で、超久しぶりに登ってみたい、と思っていたのでした。この山に登ったのは、自然に興味を持ちはじめたころで、初めてツガ(という樹木)を見たことが印象深く思い出されます。今回もツガとの再会を果すことができました。
さて、来た尾根を戻り、初めの滝まで一旦下りました。そして改めて林道を進み、谷が3方向に分かれるポイントまで来ました。登山道はこのあたりから左に曲がって斜面を登る方向に行くのですが、ここから登山道を離れて沢登りをしてみました。他の方のブログで、木作り谷で沢登りを楽しむ様子を目にしたことがあり、どんな沢か興味があったのです。
左の沢に進んでいくと堰堤が2つ並んでおり、その先に進むと岩壁が目に入ってきました。その岩壁には、思いがけず巨大なつららがたくさん張り付いて、見事な風景を作り出していました。
さらにそこから登っていくと、ナメ滝に氷やつららが張り付いて迫力ある風景が次々と現れました。こんな(と言っては失礼かもしれませんが)低山で、氷瀑が見られるとは。
登っていくと次第に傾斜が急になってきて、長靴では凍ったナメ滝を進む荷が危険な感じになったので、尾根に取り付くことにしました。
ある程度は予想していましたが、この尾根筋を進むと時折岩峰が現れ、行き詰って巻いたり補助ロープで懸垂下降して戻ったりと、結構ハードなフリークライミング的要素たっぷりの楽しめる登りとなりました。大小の木があったおかげで、それを掴んで何とか登って行くことができました。
ひやひやしながらのクライミングの後、14時40分頃に山頂から100mほど東側の稜線の登山道に出ました。ほっと一息・・・。
気を取り直して、少し先の山頂を目指します。山頂付近はたくさん標識があり、整備もしっかりされているようでした。
14時50分、山頂到着。遅めの時間だからか、年配の男性2人だけの静かな山頂でした。でも、日曜大工で作ったようなテーブルセットがいくつも設置されており、ちょっと微妙な雰囲気も・・・。
山頂からは、(方位盤によれば)飛騨山脈や白山、伊吹山や恵那山なども見えるようでしたが、遠くの山はガスっていて展望は今一つでした。ただ、名古屋のツインタワーなどのビル群はぼんやりながらもよく見えました。
また、近くの水晶山や岳山など、子供のころ遠足で登ったような近くの山は間近に見えて、また登ってみたいなーと思わせてくれました。その他にも、七宗町最高ポイントの山や、かっこいい形の岩山なども見渡すことができ、ふるさとの山の良さを再認識させてくれました。
納古山は、ふるさとの山の魅力に改めて気づかせてくれましたが、他の山々もまた近いうちに飛騨から通って、登りに来たいものです。
今年が寒いからでしょうか?
気になります。
今度は右俣方面の探検も行ってみたいです。岩屋なるものも目にしてみたいものです。
ちなみに、今は雪で閉ざされている餅谷の滝を近日中に見に行ってみようと思っているところです。結氷は・・・難しいかなー。