イップス

　「イップス」はスポーツ選手にみられる。

　極度の緊張状態の中、突如として筋肉の硬化が起こるのがイップスで、プレー中にプレッシャーのため心の中で葛藤が起きて、自らの意に反して体が動かなくなってしまう症状を言う。

　例えば、パターが打てなくなったゴルフ選手、フォアハンドが打てなくなったテニス選手や、背負い投げができなくなった柔道家、面を打てなくなった剣道家などがこれにあたる。

　イップスというのはプロ・アマを問わず、スポーツ選手なら誰もが陥る危険性があるが、聖トマス大学教授・大井静雄は「日常でもイップスは起こり得る」と話す。

　あることが原因で、体がフリーズしてしまって動けなくなることがある。これはスポーツの世界でいうイップスと同じ現象だという。イップスを引き起こす最大の要因は恐怖心であり、恐怖心が神経回路を寸断するからこそ体が動かなくなってしまうのだ。

　思えば私もイップスかもしれない。残り１メートルのパットを３メートルもオーバーしたり、真横にドライバーショットを打ったり、足が勝手にアクセルを踏んで２７キロオーバーで捕まったり・・・

　私の場合はフリーズする型のイップスではなく、脳の指令を無視して勝手に体が動く新しいタイプのイップスだ。科学的には説明がつかないようで、今後の研究を待たなくてはならない。